(posted on Aug 16, 2006)
(updated on Aug 21, 2006)
タミヤRC製品・即買いカタログ
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TA-02SW(3)





TA-01のページでも書いていますが、 マンタレイ系のDNAを受け継ぎ、フロントには強いスキッド角が残っています。 キャスター角も、オンロード車としては非常識なくらいにキツいです。タイヤライフ的には 不利な設計ですが、各部のガタがタミヤ車としては比較的少なめの設定だったこともあり、 直進性は良好で、そういう意味では入門層の新規ユーザー獲得には良かったかもですね。
マンタレイ系の特徴、オフセットされたセンターシャフト。 「ホットショット」 で考案された最初のシステムは高価なヘキサゴジョイント仕様でした。「ブーメラン(58055)」で 大幅に見直されてプロペラシャフトの仕様が固まり、「サンダーショット(58067)」でジョイント仕様も完成。 また、並行して「セリカGr.B(58058)」「アバンテ(58072)」で強化タイプのプロペラシャフト&ジョイントも開発され、これが後に サンダーショット系センターシャフトのoptパーツ扱いになりました。アバンテ系の後継となった マンタレイ系シャシーでも、サンダーショットのシャフト&ジョイント仕様がキット標準となっています。これに対し、 最新シャシーのTT-01やDF-03では、シャシーの捩れ対策などでドッグボーン式が採用されていますが、 現時点ではまだ例外的な存在です。

長年にわたって共通パーツを使い回しているおかげで、 古いクルマでも、シャフト長が合えばパーツ交換できる可能性が高いです。まぁ、派手なクラッシュとかでも しない限り、非常に耐久性の高いシャフトなので、ほとんど「一生モノ」ですが・・・。
作例は、先端が丸くプレス加工されているキット標準品(素材的に柔らか過ぎて曲がりやすい)から、 op.152「ハードプロペラシャフト(ショート)」(400円) に変更されています。バスタブ長が違うのでTA-01/マンタレイ用のop.79は使えません。

実は、op.152「ハードプロペラシャフト(ショート)」(400円)って、 sp.324「セリカGr.Bプロペラシャフトセット」(400円)の流用なんですよね(ジョイント部は別物ですが)。 ついでに言うと、エンジンカーTGX用のop.244「TGXカーボンプロペラシャフト」も同寸のようです。 中空カーボンですごくカッコ良かったんですが、高いし、 タミグラで認められなかったので実使用で確認してはいないんですが・・・。
90年代半ば頃までは、ダブルデッキシャシーの「捩(ねじ)れ」については、認識はあったでしょうが設計上は まだほとんど考慮されておらず、左右非対称な設計は当たり前でした(その極端な例がTA-03系)。TA-01/02の場合は、 センターシャフトが通るアッパーデッキ右側が少し削がれた形状になっています。また、先述のとおり、 フロントバルクのセンターシャフトジョイント部に、振動防止用の支柱が立っているので、これも捩れ特性にはマイナスです。 と言っても、いずれも大きな影響が出る部分ではないので、特に気になるようなクセはありませんが・・・。

上下シャシーは剛結が前提で、樹脂製ブリッジマウント(サポートステー)を見れば分かるように、 バッテリーを挟んで閉断面を構成するように上下4箇所がビス止めされています。これが、非常に薄く剛性も低い FRPシャシー板で十分な捩れ剛性を得ている要因なのでしょう。
optのFRP/カーボンダブルデッキ仕様では、バッテリーの前後左右の位置変更が2段階ずつできるようになっており、 モーターのオフセットによる悪影響をバランスするよう配慮されていました。上下シャシー板に、 使われていない皿ネジ穴があるのはそういう理由です。 もっとも、この穴位置はいささか大雑把過ぎて、「本当に使いたい位置」には開いていませんでした。 このあたり、「機能性より雰囲気・気持ちを優先」の趣が強かった当時のタミヤの設計哲学を示す象徴的な事例と言えるでしょう。

当時のタミヤGP規定では、ダブルデッキシャシーについても 「バッテリー固定用のグラステープ穴ならシャシー加工OK」だったので、多くのエキスパートは自分でシャシーに穴を開けて グラステープ止め式に変更し、軽量化と一層の微妙なバッテリー配置を実現していました。
1ページ目でご説明のとおり、作例では、本来使用すべきTA-01用のリヤサスアームに代えて、TA-02用のリヤサスアームを 単純に左右入れ替えてホイールベース短縮を図っています。ホイールベース的にはTA-01用サスアームを使った場合と大差ありません。 TA-02用のサスアームを使うと、TA-02用optのリヤスタビライザーがそのまま使えることもメリットです (作例ではスタビ先端部を外していますが、装着可能なことは確認済)

ただし、TA-02用サスアームだと、そのままではダンパーが斜めに取り付いてしまい、作動にかなり不都合が出ます。一応、 動くには動くんですが、ちょっと心もとないです。3mmスペーサーとJIS/ISOネジ、ハトメを使って サスアーム側の取り付け位置を後ろにズラしてやれば解決します。今さら入手困難なTA-01用サスアームをわざわざ オークション等で探す必要は特にありませんよ!
フロント側もそうですが、駆動系はすべてカバーで密閉され、極めて高い防塵性を確保しています。 このあたりは、ベースにバギーシャシーを選んだ最大のメリットだったでしょう。どこで走らせようと、 ギヤの石噛みなどまったく気にする心配がなかったのはとても良かったです。後に、オンロード専用モデルとして 防塵カバーのないTA-04やTB系ダブルデッキシャシーが出てきましたが、06モジュールならともかく、 04モジュールなんて使っちゃうと、場合によっては、ほんの数周しただけで石噛みしちゃって、 しかもピニオンまでダメになっちゃうもんだから、 「タイヤよりギヤのほうにカネがかかる」なんて笑えない話になったりしてましたから・・・。
マンタレイ系の前後バルクは、メンテナンス性に非常に優れた設計となっています。このクルマを「基準」にしてしまうと、 TA-04やTB-01を除くと、他のシャシーは面倒臭すぎて手をつけたくありませんよね(笑)。

リヤ側のギヤカバーは、ネジ3本で外せるようになっており、スパーやカウンターギヤを交換できます。 カバーは、何もしなくてもかなり高い防塵性を有していますが、細かい砂埃はどうしても継ぎ目から侵入してしまうので、 オフロードを走る場合には、ギヤカバーの継ぎ目にシリコングリス等を少し塗ってからフタをすると、完璧に防塵できます。 これからTA-01/02をレストアして走らせたい方へのTipsとして書いておきますね。なお、 カバーのネジは、締め込み過ぎるとベアリングを圧迫して抵抗になりますし、カバーも歪んでしまいます。 走行時に応力がかかる部分ではないので、ネジ締めは緩めで大丈夫です。
マンタレイ系シャシーのリヤトーインは2度です。トーインを決定しているアップライトが全車種共通なので、 2度以外の設定はありません。以後、2001年にTRF414MとTB-Evo2が登場するまで、タミヤツーリングカーのリヤトーインは すべて「2度」(TL-01/M-03/M-04キット標準は例外的に0度)で固定されていました。
TA-02用サスアームを左右入れ替えて使うと、アッパーアームに不具合があったと記憶しているのですが (だからTA-01用が欲しくなる)、作例では、アッパーアームをoptのターンバックルに変更しているため、 間に合ってしまいました。角度的にはかなりムリムリに付いているんですが、一応、スムーズに作動する範囲で収まっています。

ドライブシャフトには、かなり強い前進角が付いています (作例はoptのスカイラインユニバーサルシャフト(ドライブシャフト長39mm))。 駆動効率も何もあったもんじゃありませんが(笑)、当時はそんなことをウンヌンするレベルではなくて、とにかく、 「ツーリングカー」というジャンルが本当に定着するのか分からないので、実験的に作って売ってた、という時期で、 買う側も設計面での無理をある意味、承知してまたから、こんな設計でも文句を言う人は特にいなかったんですよね。
optのリヤスタビライザーの装着方法を示したかったので、スタビホルダーを付けたままにしています。 デフのメンテナンス用ハッチとなっている後部バルクヘッドカバーの上側の取付ビス穴を転用し、 バルクカバーと共締めする形で金属プレス部品のスタビホルダー(オス、メス1組)を組み付けています。

ちなみに、TA-01/02には「フロント用スタビ」のopt設定はありませんでした。重心的にリヤヘビーなクルマだから、 ピッチングもロールも、制御はリヤを基点に考えるべきで、フロント側にはスタビは不要、と判断されたのでしょうが・・・。
「ホットショット」以降のバギー各車を経て、TA-02までずっと変わらなかった点なのですが、この頃まで、「スタビ」というのは、 「存在するだけで嬉しい」というような感じで、線径による硬さの調整はまだ考慮されていませんでした。硬さの調整は もっぱら「ホルダー部から先端部までの長さ(レバー比)の調整」だけでした。まぁコレで十分に用は足りていたのですが・・・。

線径が1種類でホルダーは専用設計できただけに、支持部のガタは非常に少なく作られています。 その点に関しては、線径が複数あるためスタビホルダーのガタがどうしても出てしまう昨今のシャシーよりも優れているかも。
・・・というわけでTA-02SWの紹介ついでにTA-01/02シャシー全般についても解説しておきました。 TA-01/02について、生産終了後10年も経ってから紹介記事をアップする、というのは稀有なことだと思いますが、 それだけに、当時の感覚とはまた違った、歴史観を持ったコメントができたのではと思います。

2005年暮れには、「マンタレイ」「トップフォース」といったTA-01/02のベースとなったバギーが再販され、 ギヤやバルクヘッド等の破損しやすいパーツ取りが容易になりましたし、まだまだ一部のパーツは メーカーや流通に在庫されているものもあるので、レストアは比較的容易です。「数」が売れただけに、 ジャンクから未組み立てまで、オークション出品も依然としてかなりあるようです。 たまにはこういうクルマを手にして、「いまどきのクルマ」にはない「時代の香り」を感じるのもいいかも!?




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