(posted on June 27, 2006)
(updated on July 18, 2006)
タミヤRC製品・即買いカタログ
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タムテックギア・マイティフロッグ(4)





リヤセクションはオーソドックスな構成です。

前後サスとも、アッパーアームが調整式になっているのはいいですね。





ユニバーサルシャフトが標準仕様となっています。樹脂と金属を組み合わせた珍しいタイプですが、 強度的には十分あるようです。しかも仕上がりもスチールに比べたら断然軽いです。



ジョイントカップ側は1/10と同様の作りです。GB-01シャシーのボールデフは、左側ジョイントカップに 六角レンチを突っ込めば調整可能で、右側までバラす必要はないので楽です。

リヤのロワサスアームにはトー角(恐らく2度)があらかじめ設定されています。ですから左右入れ替えて使うことはできません。 その代わり、アップライトにはトー角が付いていないので左右入れ替えが可能のようです。まぁ考え方の問題です。
リヤサスアームには、ダンパーピボットの裏側に、短いネジ穴がありますが、これはたぶん将来スタビを出す余地を考えてのことでしょう。
駆動系もオーソドックスにまとめられています。ギヤボックスは、アスチュート〜ダイナストーム以来の流れを汲んで、 コンパクトにまとめられています。レース用2駆バギーでは「お約束」のスリッパークラッチもしっかり搭載。 トイRCとの差別化ポイントとしています。
スリッパークラッチは虚飾を排した現実的な構成となっているのが嬉しい点です。スパーギヤは05モジュールの64Tです。 「64」と書いてありますので64モジュールかと思いますが、タミヤ製品のギヤは基本的にメートル法モジュールで統一されています。

ピニオンは2枚刻みで12〜18Tまで4種類あります。セット標準は16Tです。上のギヤボックス写真の樹脂製ピニオンは、 シャフトにDカットの無いノーマルモーター専用です。 ちなみに、optのスポーツチューンモーターではシャフトがDカットされているためoptのアルミピニオン (Item 40502〜40505、各税込み420円)が必須になります(左写真)。

ノーマルモーターのシャフトにはDカットが無いわけですが、イモネジをしっかり 締めればちゃんと止まりますから、ノーマルモーターにだってアルミピニオンはもちろん使えます。 ノーマルモーターにあえて組み合わせる意味はあまりないと思いますけど、アルミピニオンをめくら買いしてしまって 「使えない!」という心配はありませんのでご安心を。
ノーマルモーターは亜鉛メッキ缶で、XBの62227ジョンソン がハーフサイズになった感じ。製造元はジョンソンじゃなくてマブチなんですけど。

そういえばこのモーターもoptのスポチュンも、以前のタムテックF1シリーズ用のモーターと共通のようですね。
このノーマルモーター、型番が 「RK-370SD-2870」 となってますので、内臓ローターは線径0.28mmの70ターン(シャフト径2mm)、ということになります。 「370」とは言いますが、従来の表記方法でサイズを推測すると、トンでもない話になります。マブチではここにきて あまりに品種が増えたからでしょう、従来のサイズ表記ルールを放棄してしまったようです。RK-370のサイズは 280クラス互換です(カンの形状は別物)。ただし重量は51gと280クラスの「42g」からするとかなり重くなっていますので、 マグネットやローターを強化しているフシが伺われます。

7.2V運転時の起動トルクは36.3mN・m(370g・cm)@8.77A、無負荷回転数16500rpm@0.34A、とのこと。 進角設定がありますが、恐らく1/10のスポチュンなどと同様、理想角度の「12度」だと思いますが、 仕向け先で仕様が異なるため マブチのカタログには表記されていません。
ちなみに「スポチュン」と称されるoptのモーターが既に出ています(Item 40514)。タミグラでも指定モーターです。 こちらは「RK-370SD-3265」ということで線径0.32mmの65ターンです。線径断面積が14.3%増加、ターン数(巻き線距離) が7.14%減少、ということなので、積算すると「22.5%」ほど内部抵抗が下がっている計算ですから、マグネットや進角が共通としても パワー的には2割強アップする計算です(巻線の合計断面積が同じなら)。ちなみにこの設定は、1/10モデルの540とスポチュンの関係(約25〜30%の出力差) に近いですが、1/10で感じる変化よりは「ややマイルド」な設定と言えます。実際走ってみても、拍子抜けするくらい「マイルド」なので、 やはりもうちょっと「ドカーン」と来るヤツが欲しいですよね。
何気にウイングの「No Guts No Glory」(栄光は根性で勝ち取れ)という文字にハタと目が留まりました。 フォントこそ違いますが、初代フロッグ兄貴(Item 58041)から受け継がれているメッセージです。改めて考えてみると、 ずいぶん「教育的」なメッセージだなぁと。さり気ないのは「模型だから」で、 実車F1とかで仮にこんなメッセージ貼って走ると、かなり違和感ありそうです。レッドブルあたりならアリかもですが・・・。 そういえばこの間、電車の中吊り広告を見てたら、「東京シティ競馬」がまったく同じ標語を使ってました・・・ 気持ちは分かりますが(笑)。

TV番組の「ウルトラマン」なんかもそうでしたが、昔はこういう「娯楽」のなかにも、 大人から子供達への教育的なメッセージが、嫌味のない自然な形で織り込まれていたものです。 「フロッグ」に託した滝博士の当時の思いと、「兄貴」再版〜タムテックギア発売を通じて、 同じメッセージを現代の子供達ににつなげたい、という密かな願いがクロスオーバーして感じられた瞬間でした。
ウイングはタミヤのバギーモデルで常套手段となっている、樹脂の受けパーツとネジで止める方式。

ウイングステーの取り付け穴がシャシー側のフレームに3箇所開いていて、そのうちの隣り合う2箇所を使って 高・低の2段階にウイング位置を設定できるようになっています。ただ、これまでに発表されているラインアップのうち、 フロッグとフォックスJr.は「高」の位置で、ホーネットはオリジナルと同様にボディ直付けですので、「低」の位置を 使うボディにどんなものを想定しているのかは、現時点では想像がつきません。
リヤタイヤも1/10のフロッグやホーネット、ファイテイングバギー等で使われていたタイプに似せたデザインを採用。 ただしこちらもかなりロープロファイル化され、コシのあるオンロード向けの仕様になっています。「バルーンタイヤ」の イメージはないですよね。

ノーズ先端のピンクのアクセントまで、ちゃんと「兄貴」のイメージを残しつつ、スマートにまとめられたボディ。 現状では完成済みボディのバラ売りはありませんから、走行用にはオリジナル塗装のボディを用意して、こちらは ディスプレイ用に取っておこうと思います(笑)。ボディ装着はノーズ部分の脱着にちょっと難儀しますが、 普段のバッテリー交換はシャシー底面からできますから、特に問題はないと思います。
・・・というわけでセット標準状態での紹介はここまで!
クローズアップして写真を撮れば、コレが1/10のハーフサイズだなんて気付かないくらい、全体のバランスも 良く取れていて、カッコいいですよね〜!06年5月の静岡ホビーショーではセンス良さげな三角形の キャリーバッグ2種(迷彩&黒)も発表されており、「いつも持ち歩いて気軽に楽しんで欲しい」という開発側の願いを実現するための 道具立ても整いつつあります。あとは「ジャンプ台」ですよねー、いつ出してくれるんだろう・・・。






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