(posted on June 22, 2006)
(updated on July 24, 2006)
タミヤRC製品・即買いカタログ
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タムテックギア・マイティグロッグ
(Item 56701、19,800円(税別)、2006年3月29日発送)

HPI「マイクロRS-4」に端を発し、京商「ミニ・インファーノ」でブレイクした
「ハーフサイズ(1/10スケールの約半分のサイズ)」市場に、
タミヤが満を持して投入したのが「タムテックギア」シリーズです。
その第一弾として選ばれたのは、かつての大ヒットモデル「フロッグ」でした。
オリジナル(Item 58041)のイメージはそのままに、
当時は技術的な問題で実現が難しかったスリムなシャシーを実現。
実車のフレームバギーのイメージに限りなく迫りました。
1/24スケールのインドア専用モデルとして80年代半ばに一世を風靡した
「タムテック」シリーズの名を受け継ぐ「正当な後継者」として、
今後も続々とラインアップが予定されているようです。
「ハーフサイズモデルの真打ち」として、今後のラインアップにも注目です!

タミヤHPの商品説明はこちら→ <フロッグ> <ホーネット> <フォックスミニ>


タミヤGP準拠「RCTチューン」作例はこちら

TRFサトシ選手「Action系RCをはじめよう」 昨年11月のタミヤフェア2005でサプライズ発表され、鮮烈なデビューを果たしたタムテックギア。 フェア会場では早速デモランも行ない、 発売への期待を膨らませてくれたことは既報のとおりです。その後の雑誌取材でも、繰り返し、 設計を担当した滝博士&白石助手のコメントがいつになく広い紙面を割いて紹介され、 このモデルに賭ける熱い思いが久しぶりにビンビン響いてきたものです。
滝博士曰く「一から線を引き直し、レーシングバギーのスケールモデルとしての理想的なカタチを目指した」ことに加え、 「どこでも気軽に持ち運んでRCを楽しんでもらいたい」との狙いで開発したというタムテックギアですが、 純粋にホビーRCのシャシーキットとして眺めても、実によく練られた、これまでになく完成度の高いシャシーに 仕上がっているように感じます。

まず目につくのは、その攻撃的なディメンション。
広告では「ジャストA4」という全長・全幅を謳っていますが、 ホイールベースとトレッドに着目すると、ほぼスクエアです。サスアームも非常にレーシーなアライメントで、 コレは相当に走りそう、という予感。
スケールサイズの表示がありませんが、あえて外したそうです。制約を極力排除し、ベストな走行性能を得る パッケージングを追及したかったということで。スケールサイズに捉われない自由な設計、というのはタミヤRCモデルのなかでは 恐らく初めてで、そういう意味でも異色のシリーズと言えそうです。

そもそもタムテックギアの第1弾として「フロッグ」が選ばれたのは、先行して発売が決まっていた 「兄貴分」のフロッグ(2005)との絡みがあったことは容易に察しがつきます。「セット買い」したくなるユーザー心理を くすぐる戦略はナイスだと思いますが、どうでしょう、先にタムテックギアを見てしまうと、「兄貴」がミョ〜 にヤボったく見えるのは筆者だけでしょうか・・・?

そんなわけで人気沸騰のタムテックギア、当初は「06年2月末」と言ってましたが実際には06年3月29日にズレ込んでの発売となりました。 11月には量産モデルがデモランして万全の生産体制を整えていたのにこんなに待たされた背景には、 やはり受注が予想外に膨らんだことがあったのだろうと推察します。都内の量販店では結構な勢いで売れ、 5月の静岡ホビーショー前にはどのショップでも在庫切れを起こしてましたものね。ホビーショー後に再入荷したので 現在は供給が安定していますし、6月末以降、「ホーネット」「フォックス・ミニ」が出れば、 ますます供給は潤沢になると思いますが・・・。
「TAMIYA SHOWCASE 2006 Spring TOKYO」速報で既報のとおりのパッケージ。飾られているときはなかなか 気付きませんでしたが、実際に製品を手にとってみると、パッケージにも様々な工夫が凝らしてあり、 心憎いです。
パッケージ開封の「演出」は特に素晴らしいアイデアだと思います。外から見ると、ただ 「フロッグでーす」というだけなんですが・・・。

フタを2重にするとしても、単に下蓋は白にして上蓋のみ2色刷りにすればいいところを、わざわざ抜き型で「窓」を作リ、 上蓋を開けるとカエルが「Hello!」とご挨拶、という凝りよう。ちょっとしたコトなんですが、こうした細やかな演出があるのと ないのとでは、製品の価値も、メーカーの評価も、次元が全然違ってくると思います。このような「ムダ(=遊び)」をするにしても、 例えばTRF415とかいった純レースマシンや、今度出るフォードF350のようなコテコテのスケールキットでは、タムテックギアとは趣向も 違ってくるはず。ことタムテックギアに関して見れば、その商品性からして、こういった「ライトな遊びゴコロ」が ふんだんに盛り込まれるのはすごくいいと感じます。
アライメントを含め、まさに図面からそのまま飛び出してきたような精度で組み立てられています。XBシリーズで 培われたノウハウを活かし、メンテナンスフリー化が一段と進んでおり、ネジが緩みそうな部位は皆無です。
シャシーをひと目見た瞬間、リヤのネガティブキャンバーが多めなのと、フロントのトーアウト設定に気付きましたが、 図面を見ると、設計段階で織り込まれている設定であることが分かります。リヤのトーインは未公表ですが、見たところでは 「2度」だと思います。

サスアームは前後ともギリギリまでロングスパン化。

リヤの車高を高めに取り「前傾姿勢」を取っているのが標準状態の特徴です。生産効率を意識したのか、optバネとの 絡みなのか、前後ダンパーのバネはともにミディアム(optのアルミダンパー付属のバネと共通)が使われています。 リヤヘビーな2WD車だとどうしてもリヤサスのほうが沈み込みが多くなってしまうので、 ストロークで帳尻を合わせようとしたのでしょうか。滝博士のことだから意外と単純に 「見た目のカッコ良さ」でそうしただけかもですけど・・・。

標準状態ではダンパーがスルスルなので、特にリヤサスは「ビヨンビヨン」で、 ジャンプすると簡単に「尻モチ着地」します。 セット標準のダンパーは、設計段階からダンパー軸にアンチウェアグリス等を塗布してフリクション調整する 想定なので、必要ならそうしましょう。ちょっと高いけどoptのオイルダンパーが欲しくなっちゃいますね!
フロントサスは、上下アームが完全に水平なところまで下げられています。今にも飛びかかってきそうな感じで カッコいいですね。フロントダンパーステーは細身で華奢な感じがしますが、ステー上面がストラットバーで閉じている構造ですし スモールスケールなので、強度は十分そうです。
リヤセクションもコンパクトにまとめられており、ムダがありません。モーター回りの空間は、ひと回り大きいモーターの 装着にも対応できそうな余裕があります。「スポチュン」を超えるoptモーターも開発中、という話が雑誌にチラっと 出ていましたので、そういう絡みもありそうです。





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