posted on July 20, 1998
updated on Oct 12, 2000
タミヤRC製品・即買いカタログ
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シャシー研究室スペシャル

M−03製作記
by ふぇら〜り伊藤

M-03シャシー全景
遂に出ました、M-03! 小さくて軽いシャシーが好きな私は、即入手して組んでみました。 部品点数が少ないので、組むだけなら半日あればできますが、いろいろと試行錯誤した結果、 丸1日がかりの大仕事となってしまいました。 ここでは、実地組み立てを経て分かったことや、組み立て上のノウハウの一部をご紹介しましょう。

なお、作例では、古いM-01をバラして、ベアリング、ユニバーサルシャフトを調達し、さらにチタンビス、アルミピロボール、 ステンレスサスシャフト(TAシリーズ、Mシリーズなどから転用しましたが、TL用だと無駄がありません)、 スーパーローフリクションダンパーなど オプションてんこ盛りで組んでありますが、これはひとえに後で組み直すのが面倒なため。 プラパーツは一度タッピングビスを立てると、使い捨てになってしまう (どうせネジ山が弱くなるので新品に換える)ので、一度組んだら極力バラしたくないのです。

ただし、デフはノーマルのギヤデフのまま。これは個人的なこだわりですが、 FF車にはスムーズなデフ動作を求めるので、あえてボールデフにはしない。 初期テストでは、フロントの入りがシビアでした(これはM-01も同じでした)が、 渋いボールデフでアンダーを出すくらいなら、タイヤやサスのセットで調整したほうが、 全速度域で安定した特性が出せる(注1)と考えます。しょせんFFですから、 いざという時には、ずーっとニギっていればスピンすることはないですし。 一般的には、ボールデフの方が走らせやすいでしょう。 でも、私は、ボールデフのメンテが大変で嫌なんです! (6/25/99追記:実際、この1年でフレーム交換時の1回ぽっきりしかデフには手をつけていません)
(注1)ただし、夏場のトップサーキットのように極端なハイグリップ路面や 真冬の低ミュー路面では、渋めのボールデフでデフロック&アンダーステアの効果を積極的に狙うのも ひとつの方法ではあります。

パワーユニット周辺と配線レイアウト
じゃーん。今回のハイライトのひとつです。

どうです、アンプがどこにあるか、お分かりですか? サーボの後ろ、 ちょうどバッテリーの上あたりにある黒いやつがそれです。そう、キーエンス A-01をシュリンクラップしたやつを、シャシー上部に埋め込んであるのです。 横から見ると、ちょうど放熱部分だけが表面に出た格好になっています。

もともと、A-01は超軽量ですが、ケースを外してシャシー内に埋め込むことにより、 更なる軽量化と低重心化、重心部へのマス集中を促進し、 配線レイアウトの合理化で軽量化とロス軽減まで実現しました。ちなみに、モーター用、バッテリー用合わせて 使用したコードの総延長はわずか15センチ程度です。 また、当然のことですが、シャシー剛性の確保も十分配慮されています。シャシー左半分(手前側)は、 モーターマウント用のリブで補強されているので、上部をくり抜いても大丈夫なのです。 なお、メカ関係の配線も、実車F1のブレーキパイプなどの処理を参考に、極力シャシー内部を通すようにして 見た目すっきり、掃除も簡単、クラッシュによる断線などトラブルも防止、といったことを狙っています。

これを超えるスマートなレイアウト、ありますかね〜?

受信機
受信機は、さすがにメインシャシー内に埋め込む余裕はないため、サブシャシーに組み込みます。 しかし、これがなかなか大変。やってみるまで分からないことですが、ケース付きのままですんなり収まる受信機は 少ないと思います。サブシャシー内部は、タッピングビスの出っ張りなどで意外に狭いのです。私は、まずフタバの 113Fを当初、使用しましたが、ケースを取ってシュリンクパックしたものを、側面(画面右上)に両面テープ止め。 これは、タイヤカスなどのゴミが受信機に溜りにくくするためのちょっとした配慮です。 重心的には、偏りを助長するのでちょっと気になるレイアウトではありますが、 これは改善案(超小型受信機を前後フレームの接続部にハメ込む)が既にあるので 後日、しかるべき資材(KO・KR-297FZ)を入手次第、改めることになるでしょう。

アンテナは、私のいつものテですが、束ねて後方へ伸ばす形でテープ止め。 タミヤ掛川サーキットのような広いところでなければ、これで十分。混信したことはまずありません。

ダンパー
今回、むむむと思ったのがダンパー。いきなりスーパーローフリをおごることもなかったのですが、「車高を下げるには仕方なかろう」と考えて、 あえて採用しました。ところが! ・・・フロントよりダンパー長が2mm長いリアはともかく、フロントが厳しいのなんのって。 作例ではフロントに5個(!)、リアに3個のOリングを入れてありますが、それでも60Dラジアルを装着すると最低地上高は5ミリを超えます。 サスの見直しで上下アーム長の差が少なくなり、ロールに伴うキャンバー変化が減少した(そのくせFタイヤのトー変化は大きい)うえに、 車高が下がらないとなると、TOPのような高グリップ路面でファイバーモールド なんぞ使った暁には、ハイサイド必至です。ここまで頑張ってOリングをブチ込んでも、これだけ車高が高いんだから、他車はさぞかし・・・と思うと、 「M-03は転倒しやすい」という変な評価が定着するのではと憂慮してしまいます。

そんなわけで、一体タミヤさんはオプションでどのダンパーを買わせるつもりなんだい・・・と思って取説を読むと、「(スーパーでない)ローフリ」だと(笑)。 今から組み立てる人には、悪いことは言いませんから、M-03のフロントにはTA-03R(S)用のCVAスーパーミニを使用されることをお勧めします。あっちのほうが、 1〜2mm程度(スーパー)ローフリよりシリンダーが短いので、組みやすいはずです。バネは当然、ショートタイプを使用します。FFはフロントサスが固いほど フロントのグリップが高まるので、Fバネは青(ハード)が基本。オイルはあまり考えることなく、ダブついているからという理由で400番を使用。 なお、私はスペーサーは極力使いたくない(脱落などトラブルの元になりがち)ので、作例ではリヤは標準サイズのバネを使用。こちらは極力柔らかくすべきなので、 オイルはアソシの100番、バネは当然、赤(ソフト)です。

専用設計が光るリヤ回り
いったい、タミヤさんはこのクルマを何台売りさばくつもりなんでしょうね。今さら焼き直しのミニで、価格下げたところでTLとどっこいどっこい程度しか 売れそうにないんですけど。実際、TOPでもM-01ミニは販売予約が10台くらい入りましたが、今回はわずか3台。そんなもんです。
(6/27/99update)まさかM−03をベースにTLのサス+延長フレームという荒業で新しいFFシャシー作るとは思わなかった・・・。 そのうちタミヤのシャシーはみんなツギハギだらけになりそう(笑)・・・。

しかし、出来はいいですよ。特にシャシーフレームは出色。ケチはいろいろあるけど。だいたい、なぜ銀色? メタリックなんて、強度は落ちるし、 ウェルドライン(樹脂の流れが合流してできる線・・・経年変化による劣化や油分の侵入で割れやすい)がハッキリ見えちゃって、走らせるのが恐くなります。テスト成形品 じゃなくて商品なんだから、「ここから割れますよー、もうヒビが入ってる かも知れませんよー、よーく見てくださいねー」みたいなのはやめなさいって。
(10/12/2000update)案の定、先日、1年4ヶ月ぶりに走行したところ、経年変化の影響か、ちょっと縁石に引っかけただけなのに リヤサスアーム付け根付近のウェルドラインがパックリ裂けてしまいました。言わんこっちゃない。
ただ、先日発売済みの「トヨタBb」用に限定で作られた黒い素材のシャシーフレームが アフターサービスで入手可能なことを知っていたので(1000円と若干高価ですが)、これを機に さっそく取り寄せて交換しました。見た目も引き締まってもう〜ゴキゲン!

それはさておき、FF専用と割り切ったフレーム設計は大いに評価できます。フロントのボトムにはスラントが付き、スキッドガイドの役目も果たしそうです。 リヤは余計な贅肉が削ぎ落とされました。

ついでに気づいたのですが、リヤタイヤはTLのアップライトを流用した結果、トーインがゼロ設定となっています。 リヤのトー角ゼロというのは、ツーリング系シャシーではTL-01で初めて採用されました。 これはもっぱら組み立てやすさ(間違いが少ない)を狙った設定でしたが、これにより、TLは TA系と比べても極めてシャープなハンドリングを実現し、540クラスのモーターを使う限りにおいては、 非常に操縦しがいのある(ドラテクさえあれば良く曲がり速い)マシンに仕上がっています (ただし、パワーアップするとジャジャ馬になりますが・・・)。 ツーリングカーでは、リヤタイヤのトー角設定は非常に重要です。タミヤはFF第1号となった「出光無限シビック」で、 舵角の少なさを補うため、「リヤタイヤのトーアウト」という暴挙に出たことがあります。当時は、おかげで説明書通り に組むと直進しないクルマが出来上がりました。さすがにタミヤもまずいと思ったらしく (そんなこと発売前にキットを自分で組めばすぐ分かるでしょーに!) シリーズ2作目以降はトーイン設定が標準になりました。
(6/27/99追記)ホイールベースの短いMシャシーでは、リヤにトーインが付いていないと、 フロントとのグリップバランスが悪く、走りにくいです。今では、 「 トーインアップライト(ホップアップアプションOP-345)」が発売されていますから、 当初から組み込んでしまいましょう。

パーフェクトな製品って、なかなか難しい・・・
タミヤのキットは、毎回、何がしかの「欠陥」をやらかしてくれます。毎回、新製品が出るたびにそれを探すのが タミヤ使いの密かな楽しみだったり・・・なんてことは決してない! ちゃんと良く考えて製品作ってくれないと、困りますよ!

例えば、TA-01/02やM-01/02では、サスアームの剛性不足が問題になりました。それを直したつもりのTA-03では サスアームのスパン(前後幅)を狭くしたばっかりに、ワン・クラッシュでシャフト穴にガタが出て即交換という、むしろTA-01/02より 耐久性に乏しいサスアームになってしまいました。M-01/02では、ステアリングのガタがどうしようもない欠陥でしたね。 私はアレでM-01を早々に放棄しました。せめて直進ぐらいしないとねえ。
もちろん、それぞれ、それなりに理由があってのことでしょうから、 一面だけを捉えてどうのこうの言うのは問題かも知れませんが、 ユーザーは「モノが良いのは当たり前」、目が向くのは不具合ばかり、というのもまた真実ですから。

さて、それではM-03はというと、全体的にみると、うん、これはなかなか良く出来ている。サスの剛性もTLゆずりで十分だし、 シャシーフレームもしっかりしている。バンパーも小型でナイス。ただ、惜しむらくはステアリングの舵角が少ない (増やすのが難しい)こと、ダンパーの設計に無理があることと(上述)と、この写真。なんだよー、 真ん中にサーボの出力軸が来てないじゃんかよう! (写真が斜めなのではありません。サーボの中心線がずれているのです。作例はサンワ・ERG-ZZを使用・・・ちとオーバースペックですが、TOPではこれしか売ってなかったし、FFはトルクが要るので)

せっかくなら、もう少しサーボ位置の調整幅が欲しかった。

(6/27/99追加)
(1)ハブキャリア(Cハブ)はベアリングの付くアルミ製品のオプション設定がないため、 キングピンのネジが緩んで脱落に至るトラブルが多いようです。ここで注意したいのは、キングピンとして使われている 段付きビスは、オリジナルではTA−01系の黄味がかった銀色で、これに対応するオプションは 「軽量キングピンセット(ホップアップOP-141)」である、という点です。バギー/TA−01系の 段つきビスと、TA−02/03/FF01系の段つきビス(黒い塗装がかかっているタイプ、 ホップアップはOP-157アルミキングピン)では、長さが明確に異なっており、TL/M03シャシーに アルミキングピンを使うと、ネジの最後まで締め切れない状態になります。 これではステアを切るたびにネジが緩みますから、M-03ではアルミキングピンは使うべきではありません。 注意しましょう。

(2)頻繁にクラッシュしてしまう向きからの指摘として、「フロントのダンパーステーが折れやすい」 という点がありました。最近、シャシーが改良されて、補強リブが追加されたので、多少は折れにくく なったようです。そういえばこの改良型シャシー、ちょっと金色が混ざるようになりました。 恐らく、FF02シャシー用のサブフレームとあまりに色が違いすぎたので、色を合わせるための 仕様変更と思われます。個人的には、そもそも、マテリアルそのものを見なおして欲しいんだけどなぁ・・・。

出来すぎているのも良し悪し?
タミヤ車には、常にステアリング舵角が大きくなりすぎないようにストッパーがついていることに お気づきですか? 例えば、F1のノーマルフロントアームでは3mmタッピングネジを締め込む部分。 OPTのリンクタイプサスではタッピングビスが立たないので、三角の突起が出てますよね。 あれを切ってしまうと、タイヤが内側にロックしてしまい、大変なことになるのです。

そんなこともありますが、基本的に、「余計なお世話」は焼かないで欲しい。 舵角はユーザーに決めさせて欲しい。こんな設計はサイテーだあ・・・というのが、この写真。 組む前は、何となくカッコ付けのための冷却用っぽいフィン(モーター側面、写真では中央下部) だと思っていたのですが、組んでびっくり、ステアリングがロックする角度にぴったり合わせて 出っ張っている。いつもなら、こんな時、迷わずリブを削りにかかるのですが、今回はボツ。 なぜなら、専用サーボセーバーとアップライトによって、どうあがいても舵角が規制されてしまうから。 しかも、トーインを強めにすると、今度はフロントダンパーがタイヤに当たる。
まさに、ニッチもサッチもいかない状態。くやしーい!

最大の謎?
リヤバルクヘッドからみたショット。リヤは重くなるだけなのでバンパーを付けていません。 それにしても、車高、高いでしょう? これ、60Dじゃなくてミニ用のスーパースリックでの絵ですよ!

それはそうと、この写真で最大の謎は、バルクヘッドの左右中央あたりにある四角い突起。 これ、どう見てもスタビ用の支点だと思いません?バンパーを取り付けると、ちょうどいい 感じなんですよね。でも、サスアームやアップライトのどこにも、そんな穴は空いてないのです。 もしかすると、M-01/02のように、ピロボール付きのサスシャフトを用意するのかも知れませんが・・・。
(7/23/98Update)やはりそうでした。M-03用スタビとヒートシンクが8/6発送でリリースされます。

何はともあれ
とりあえず、完成しました! いつものカラーです。
カラーリングは、マネしないでねっ。
どこかで見かけたら、どうぞよろしく。

(8/16/98追加)実走開始後のディベロップメントの様子はこちら




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