(posted on Oct 6, 2006)
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スズキスイフト(M-03M)・RCTチューン(3)






決勝用モーターは返却してしまったので写真のモーターは予選用のものです。日頃、あーだこーだと 小難しいコトを述べている筆者ですが、今回のモーター選定基準は特にありませんでした。 ノーコントラブルで予選すら走れなかった6月のカレスト座間の「リベンジ」ということで、その際に 用意してあった540Jをそのまま流用。

よほどの「ハズれ」でなければ、モーターによるパワー差は ほとんど出ない(1〜2%程度)ので、今回はモーターダイノも使わず、性能による選別にはコダわりませんでした。 ただ、ブラシが減ってない「新品」を使うことにはチョッとコダわっています。そのほうが 回転数では不利ですが出力は出るので。
パワーソース系のチューニングは、配線短縮による抵抗軽減、ショッキーダイオードの装着、 バッテリー管理の徹底で対応し、結果として十分にコンペティティブなパッケージングだったようです。
ショッキーダイオード? そんなもん当たり前やんか! ・・・と思った方はごめんなさい。 筆者は付け替えが面倒なので普段はショッキーはモーターに付けていません。 どちらかというとアンプ側につけたがる人です。でもって、VFS-1はサイズが小さいのでショッキーを取り付ける スペースがなく、結局、普段は付けていませんでした。ただ、さすがに配線も短く抵抗が低いせいか、アンプにも相当、 逆起電流が来ているようで、テスト走行ではアンプの加熱を感じていたことも事実です。そこで、 ロングラン時の発熱を抑える意味もあってショッキーを追加。 決勝用モーターはVFS-1付属のアルティメイトショッキーにグレードアップし、更なるパワーアップを期しました。

「540レースのお約束」ということでコミュドロップも10年ぶりに復活(今回はトリニティ 「RevTech2」を使用)。「全日本」に敬意を表し、考え付く手はなりふり構わず打ちました。
アルティメイトショッキーの効果は、KOのデモでも実際に見たことがありますが、 正真正銘、最大で約20%のパワーアップ効果が得られます。ただし、最大値が得られるのは「全開」のとき。 だから「アクセル全開率」が価値判断のポイントになります。540レースは総じてアクセル全開で走りがちですから 「必須」でしょう。実際、今回の決勝では85〜95%くらいアクセル全開でした<笑>。逆に、 ROXで23ターンだと全開率は低くなるので、普通のショッキーで十分だと筆者は考えています。 何しろ取り付けが面倒だし、VFSブースターほどじゃないけど確実にウエイトハンデにもなりますからね>アルティメイトショッキー

レギュレーション上、バッテリー側のコード短縮はできないので、配線短縮はモーター〜アンプ間で実現するしかありません。 これ以上はムリ〜、という限りのギリギリの短縮を行なったうえで、コードも12ゲージを使い、メいっぱい太くして抵抗を下げています。
540パワーだからそんなに電気バカ食いするわけでもないけど、あったほうがいいよね、ということで 「オンライン頒布コーナー」でも好評の 「パワーキャパシタ1000」(容量1000uF) をコネクター端子部にハンダ付け。アンプに装着したいんだけど適当なスペースがないし、冷却が気になるから放熱板の上とかには 付けたくないし、という場合に重宝なサイズです。意外にこのテのサイズって売ってないんですよね。


バッテリーは前回の作例と同じく、グラステープ止めで
軽量化。
そうそう、決勝用にオフィシャルから支給された540Jについてですが、 あらかじめタミヤ側で「ナラシをして回転数をモーターチェッカー(MuchMoreのCTXモーターマスターのはず)で 回転数が一定範囲内に収めたものをセレクトしています」とのことでした。予選順位の順でモーターを 自由に選んでクルマに積むのですが、筆者は箱の角にあったものを何となくチョイス。
モーターを受け取ったらまずナラシを・・・と思っていたのですが杞憂でした。 ピットに戻って選んだモーターを見ると、既にブラシの磨耗でコミュに1mm幅程度×2の接触面ができており、 これ以上ナラシをするとブラシの摩擦抵抗が増えてブラシテンションも下がり、パワーは落ちていく一方の状態。 新品状態からの自由なナラシができないことには参りました(苦笑)。 ただ、回転数の計測をやりっ放しでコミュ表面が汚れていたので、クリーナー洗浄→コミュドロップ塗布して2.4Vで1分程度 無負荷空転→再びクリーナー洗浄、というブラシを摩滅させない最低限のメンテだけはやりました。 案の定、コミュ表面がピカピカに蘇り、良い状態で 決勝を迎えることができたと思っています。それがどの程度「結果」に結びついたかは神のみぞ知るところですが・・・。
センターシャシーは左右パネルだけで構成され、上下がポッカリ開口してしまいますが、剛性は十分です。
M-03M用のホイールベースを示す「225」の刻印がありますので識別は容易です。
作例の場合、例によってリヤフレームには何も搭載していません。 ですから、デフのメンテナンス等でフロントシャシーをバラさなければならない場合も比較的簡単です。 センターシャシーの4本のビスを緩め、アンテナを外せば、リヤセクションはズッポリと外れます。


今回採用したフタバFP-R113ip受信機はシュリンク仕様に変更して小型軽量化を図ったのですが、いかんせん設計が古いもので、 基板サイズが大き過ぎてシャシー底面に配置することができず、 仕方なく立てて両面テープ止め。このためクリスタル交換は極めて面倒になってしまったのが残念です。実際には 決勝ヒートでクリスタル交換する必要はなかったので助かりましたが・・・。

R113ipといえばPCM仕様の受信機 です。ナゼ?と思った方もいるでしょうが、筆者がプロポをスイッチした最大の理由は、ナニを隠そう 「PCMを提供するメーカーがフタバしかないから」なのです。PCMは妨害に強い良いシステムですが、 ほんの数年前までのPCMプロポはCPUが明らかに遅く、 レース用にはレスポンスが悪過ぎました(そんな不利も知らず、少年時代からメガテックPCMでレース勝ちまくってた のが、かの北澤ひでろ〜選手)。
「ハイレスポンス革命」を起こした3PJスーパー以来、フタバプロポのCPU速度アップは目を見張るものがありましたが、 3PKスーパーに至って、もう進歩の余地は大半織り込まれただろうと判断したので満を持して乗り換えた、というのが 率直なところです。実際問題として、筆者はハイレスポンス(HRS)モードと従来モードの速度差が分からない「鈍感な人」なので、 単純に内臓マイコンの処理速度アップによるレスポンス改善だけで十分満足です。
何より、ピクりともしない 絶大な安定性は目を見張るばかりです。これで再び、ここ2〜3年折に触れて悩まされてきた隣接妨害や トランスポンダーによる電波障害に何の心配も要らない状況を取り戻せて、ひと安心です。

なお、PCMの根幹をなす「符号化」の考え方についてはこちら の説明が分かりやすいのでご紹介しておきます。





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