(posted on Dec 6, 2006)
(updated on May 31, 2007)
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スズキスイフト・RCTチューン<お台場編・2>





ギヤ比一覧表2006年版M-03Mスイフト作例@ROX3
2005年版M-03ミニ作例旧・M-03製作記(1998年7月〜)

もうサーボの底がメインシャシー上面に当たるところまで来ているので、コレがローマウントの限界です。 今回は路面ミューが低かったので実感はできませんでしたが、シャシーの低重心化には間違いなく寄与しているはずです。 ミニサーボとは言っても、30g近いモノがシャシーのてっぺんにブラ下がってるわけですからね・・・。
リンケージを上から見るとこのとおりです。

「バンザイ」型のタイロッド配置は、フルロック付近までステアした際にイン側のタイヤの動作量が増えて アッカーマンを増やす方向なので、通常はあまりやりません。 しかし、もともとMシャシーはサスアーム(特にアッパー)よりもタイロッドのほうが 長いため、基本的にバンプステア(サスアームが動くとトー角が変動する)の素性を抱えています。ですから、 あえてこのようなアライメントを取ることにより、バンプステアを消して素直なハンドリングを獲得したほうが 得策です。単に舵角を増やすためだけに内側のピロボール位置を選んでいるわけではないんです。 ちなみに、ステアリング回りのパーツが基本的に共通のTL-01でも、 ロングサスアーム仕様では 同様のアプローチでバンプステア軽減策を取っていますよね。
サーボセーバーとタイロッドのスペースはタイトです。

ここまでの写真でもチラリと見えてましたが、アップライトとボールエンドの接続は、 キット標準の真鍮製のロングタイプピロボールではなく、spで売られているネジ止め式の5mmボールです。 これに3mmスペーサーを5mmくらい積み上げて、直進時にピロボール高さがほぼ水平になるようにしています。 ホントは両端に向かって「バンザイ」するくらい高く持ち上げたかったのですが、あまりアップライトから 支点が離れてしまうと、ステアのトルクでアップライトがネジれる心配もあるので、ホドホドに。

なお、このアップライト側のボールエンド取り付け方法、 2006年タミヤ世界戦では特別に「禁止」扱いでした(筆者のせいじゃありません!<笑>みな考えることは同じ)。 今後の一般タミグラでどうなるか、要注意です。
フルステアするとこんな感じ。

実際の走行では、アウト側のタイヤはバンプしてアップライト位置が上方に移動しますから、 タイロッドの姿勢は「ややバンザイ」になってバンプステアを消す方向になりますが、大した違いはないので、 効果はかなり限定的。

ついでに言うと、以前の「フロントを固めるセッティング」では、このようなコーナリング時の アライメント変化を積極的に利用するセットアップは困難でした。2005年仕様から、ある程度のロールを前提とする セットアップに変えて運転のラクなクルマになった理由は、こんなところにもあるようです。
新型アップライトはCハブともども、コンパクトになったのは良いのですが、 従来品と同様、やはりそのままでは舵角は足りません。組んでしまった後なので面倒でしたが、 リューターでユニバーサルシャフトが当たるアップライト内側部分を削ぎ落とし、アップライトがフルロックするまで 舵角を得られるようにしています

この加工をやるとやらないとではコーナリングで「天地の差」が出ますから このページを読んだ方は絶対にやるように!・・・と極めて強く推奨しておきます。リューターなんて なくても、やる気さえあれば、普通のヤスリでも加工できるはずですからー!!

ユニバは昔の組み立て式でないMシャシー用ユニバ(op.205)です。丈夫でバラける心配もないのでノーメンテでも安心。 ていうか壊れないので使い続けてるだけ・・・。
さらに言うと、実はアップライト側だけの加工では不足なんです。以前にも紹介したことがありますが、 シャシー側のリブが邪魔になるので、ここも削ぎ落としておくのを忘れずに。 モーター側は何もないので大丈夫です。
9月のROX仕様でもご覧に入れた絵ですが、アップライトもアライメントも変更したので、改めて バンプステアの状況を示しておきます。

まず、ロールする前の状態はこのとおり。この状態ではかなりアッカーマンがキツい感じですが・・・。
アウト側のタイヤをフルバンプさせると、このとおり。

実際にはここまで極端にバンプすることは少ないかも知れませんが、フルグリップする路面で走ると 結構ロールしてることはビデオでも確認できます。Mシャシーにトーインをつけてはいけない、という話も、 このような実例を見れば一目瞭然でしょう。

アップライト内側をナメて舵角をメいっぱい増やした効果も、この絵で分かりますよね。
フロントのお馴染みCVAスーパーミニのアウタースペーサーは2mmでした、の絵。

バネ受け(リテーナー)は98年版からの伝統でローフリ/TRF系ダンパーの V部品を使ってローハイト化してますので、CVA系のリテーナー部品だと不具合が出るはずです。ご注意。

今から換えるなら、ローフリ/TRF系ダンパーのV部品よりも、op.876のアルミダウンリテーナーのほうが もっとスペース的な余裕が得られるので一考の余地ありです。ダンパーに「他の色」が混ざるとカッコ悪いし、 本体定価1200円もするので、作例では採用してませんが。
フロントのトー角設定が要注目。・・・ですが、コレはあくまでも「バッテリー抜き」での 状態ですので、実際の走行時はもっとトーアウトは減ります。でもニュートラルではありませんで、 やはり若干のトーアウトを付けている、という感じです。
リヤのスーパーローフリダンパー(限定ガンメタ)はアウタースペーサー2mm+1mmでした。 フロント同様、ローフリ/TRF系V部品のリテーナー前提の値です。

1mmのアウタースペーサーってCVA用のプラ部品(Vパーツ)にしか付いてこないんですけど、微妙な設定に重宝しますよね。 え、もうTRFダンパーしか使ってないって? アウタースペーサー使うのもセット定量化できてラクチンなんですけどね・・・。
アップライトは従来のまま。
op.345トーインリヤーアップライト
今回は「コーナリングの絶対速度を上げるにはリヤグリップ命」ということで、 車重増加よりもリヤのグリップ優先でウエイト復活。以前のまんま「20g+バンパー重量」です。 このウエイトについての詳細はM-03ミニクーパー(2005)のページで解説しています。
何気なく積んでるように見えますが、一応、クラッシュ時のバンパーの変形や低重心化に配慮してるんです、みたいな・・・。
さて最後にボディの話をちょこっと。
スイフトボディも2レースを走って、「擦れ」がはっきりしてきたのでご覧に入れておこうと。
このように、あのボディマウント位置でもこれだけフロントタイヤが当たっているんです (茶色いのは補強用のシューグー)。

見た目上は、もう1段マウント位置を下げられそうに見えるんですが、タイヤが擦れまくってムリー。
今回はサクっと以上です。アップライト換えただけにしちゃあ引っ張り過ぎですか!?(笑)

「お台場」後の感想としては、やはりM-03Mだとホイールベースがちょっと長すぎて、 フロントグリップを増やしても素直に曲がってくれないなぁ、という感じでした。 安定感とコーナリングのバランスが良いので、最初にMシャシーを始めるなら、 ピーキーな210mmホイールベースのミニクーパーレーシングよりスイフトのほうが断然お奨めですが(内容的にもお買い得だし)、 やはり、タミヤGPでAメイン入りを確実にするような「もう一息」の鋭さを手にするには、ミニのほうが良さげです。軽くなるし。
・・・というわけで、次回は「スイフト縛り」がない限り、210mmのミニ仕様に戻して参加してみたいと思います。 乞うご期待。

<後日談>
「M-03ミニRCTチューン'07」はRC Sports誌07年6月号誌上にて紹介されました






このページは、タミヤRCカー専門サイト「RC_Car_Trend」が提供しています