(posted on Mar 11, 2008)
(updated on Mar 18, 2008)
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TA05・ユーロGT('07)仕様


ここでは、07年10月27日に浅草・ROX3で開催された
「第16回タミヤ全日本・東京大会」ユーロGTクラスに
参加した際の車両をご紹介します。



チューニングTipsTA05ギヤ比一覧表サスブロック一覧表

06〜07年シーズンは、久々にMシャーシにカムバックしてドップリとレースを楽しんでいたので、 ツーリングでのレースはほぼ1年ぶりです。この間、TA05のoptパーツもかなり充実してきましたし、 TA05ユーザーの皆様にも新ネタを提供しないとイカんですよね〜、ということで、07年10月27日に浅草・ROX3で開催された ユーロGTクラスにTA05で出走してみました。既にBBSユーザー登録者専用ページ内のビデオコーナーや RCT-TVでご覧いただいた方も多いと思いますが、当日の決勝はなんとウエット! カーペットでのウエットレースなんてかれこれ30年タミヤのRCを走らせてきた筆者にして初めての経験でした。まぁ実際は通常の アスファルト等のウエットやホコリの浮いたコンクリート等とクルマの挙動は変わらなかったですけどね。
レース後の反省は、クルマを安定方向に振り過ぎてセットアップの攻めが甘かった点。 ROX3での定番セットである「フロントよりリヤのバネを1段柔らかくする」ところまで踏み込んでいませんでした。 予選で快調だったのであえて甘めの設定をキープしていたところ、ウエット路面でアンダーステアが露呈したと。 事前のテスト走行ができなかったので、前後バネのバランスについての見切りが甘くなっていました。

結果は予選Aメイン2位→決勝2位。「波乱なし」のように見えますが、内容的にはかなりドラマ含みでした。 ドライの予選では、TQと僅差の2位だったし、クルマのスピードには自信があったので、決勝での駆け引きが楽しみだったのです。 スタートを含め、どこで仕掛けようかな〜、と。ところが決勝はウエット。4位スタートの選手の仕上がりが良く、 2周目以降、独走を許してしまいました(すごいすごい)。
自分も一生懸命走ったんですけど、クルマが曲がらないので打つ手ナシ。あとは消化試合みたいなもんで・・・。途中、2周だけ ドライになったようで、クルマの挙動が改善したのでメいっぱいプッシュしたんですが、ただ1人、同一周回ゴール(記録は1周遅れ) できたのがせめてもの救い、みたいな感じで、まるでいいとこナシでした。 条件は皆同じなので、その中でクルマがハマって快走できた優勝選手の方には心からおめでとさんです。

ボディは、今回ベンツをチョイス。もう2年も前からユーロクラスのために準備してあったのに、 毎回抽選落ちで一度も使う機会がなく、ようやく陽の目を見たと(苦笑)。ベンツというクルマ(実車)は、 そのプレステージ性とは裏腹に、極めて運動性を重視した設計が貫徹されています。動的安全性の見地から結果的にそうなっているんですが・・・。 RCでも、そのメリットが遺憾なく発揮されています。ノーズが短いので、タイトターンでインを突くのに有利です。 腰(=重心)の高さといった問題もなくはないのですが、他のDTMボディと比べて 大差はありません。あとはコース特性で選べばいいのかなと。タイトターンのない高速コースなら、 オペル・カリブラやアルファ155なんかもいいかも知れません。
アルファ155は「フェラーリつながり」でもあるし、 個人的にはいつか使ってみたいのですが、 いかんせん、実車に比べてRCはピッチング(前後方向の上下動)が激しく、コーナーのRもキツいので、 サスの動作でノーズがつっかえてしまうし、コーナーも大回りになってしまいます。レース用としてはダメダメなケースが多く、 なかなか使えません。ディスプレイにはグーですが・・・。

リヤから見ると、どうもボディが斜めに取り付いてしまっています。これ、かなり気になったのですが、 マウントをあからさまに左右で1段違えるくらいやらないと、どうにもならないので、とりあえず放置しています。 ボディが長期保存で歪んでしまったのでしょうか・・・。まさか、金型がおかしい、ってコトはないと思うんですが・・・。 (でも、過去にも時々そういう話があったからな〜)


シャシーは、先のGTジャパン'06仕様から基本的に変わっていません( ただし、フロントサスブロックについては今回再発見して思い出した点があるので当ページ末尾を参照ください)。
今回のレースの前に、一度ストリートJPN('06)仕様に組み替えてはいますけれども、 モーター/バッテリー/タイヤ規定の違いに合わせたダンパー回り、トレッド、アライメント関係の見直しがあるだけで、 面倒なことは極力避けています。特に今回はタイヤがナロー幅のままなので、アライメントはストリートJPN仕様と同じです。 キャンバーは立て気味のままで、前後とも-0.5〜-1.0度。RCメカに関しては時間がないので一切変更なし。
今回のユーロGTの規定のポイントは、「1600SP/カスタムパック指定」「ナロー幅ラジアルタイヤ指定」「車重1600g」 「540Jモーター指定、ギヤ比制限なし」といったあたりです。ギヤ比制限がないので、1600g+540Jパワーとはいえ、 かなりスピードが出る仕様になります。

規定としては選択の幅がありそうな感じの書き方なんですが、レース、そしてカーペット路面、ということになると ベストチョイスは自ずと絞られ、実質的にはワンメイクです。バッテリーは良いに越したことはないので1600SP、 タイヤはカーペットとの相性がベストのM2ラジアル+op.113インナー、ギヤ比は5.6〜5.8程度(5.0は上げ過ぎ、6.0超は低過ぎ)、 という感じです。
ギヤ比は、必要以上に下げてもタイヤがスリップして駆動が路面に伝わらないので実は意味ナシです。 加速がややダルいと感じるくらいまで上げるのが正解。

タイヤインナーは、場合によってはop.156インナースポンジ・ハードのほうが コーナーでの挙動が優れる場合がありますが、基本的には柔らかいほうが食うので、op.113のほうが加速も曲がりも良くなります。 M2はスリックとラジアルがありますが、溝で引っ掛かる分、ラジアルのほうがグリップは上です。今回はギヤ比自由なので無視していますが、 ギヤ比固定レースではラジアルのほうが径が2mm程度大きくなる点もポイントです。
ただし、ラジアルはブロックが減るとダメなので、 タイヤライフや安定性の面ではスリックが無難です。ピーク性能のラジアル、ロングランのスリック、という感じでしょうか。 スリックの安定性が生きるほどのロングランはタミヤGPではあり得ませんが、ラジアルは予選2ヒートを走るとそのまま決勝はちとツラい、 という感じです。筆者はそのまま使いますが・・・。

さてそろそろ写真に戻って、
このところ、あんまり言及していなかったのですが、実は筆者のマシンは「お約束」として キット標準とはアッカーマンの設定を変えてます、というのを改めて書いておきます。
アップライト内側の穴を使って、アウト側のタイヤの切れ角を増やす方向に振っています。タミヤGPはタイトターンが多いので、 アウト側の舵角が足りないと話にならないことが多いための対策、というのと、サーボ動作量を減らしつつ舵角を確保することにより 実質的なサーボスピードを上げる(トルクは減少)狙いから、このようにしています。 プロポのレスポンス機能でサーボをわざわざ遅くするなんてナンセンス(手をゆっくり動かせばいいんじゃん)、 サーボが速過ぎて困ることはないという考えなので。実は、0.05secくらいのウルトラハイスピードサーボがいまだ出ないことが超不満(苦笑)。 て言うか、「装置の追従遅れ時間」の存在を認めること自体が考え方としてそもそもダメなんです。理想は追従遅れ「ゼロ」でしょ? つまり動作時間「ゼロ」で所定の動作をするサーボが理想だと。どだいムチャな相談ですが、 メーカーさんにはそこんとこを愚直に追求してもらわなきゃ・・・。
ベンツDTMボディのノーズはのっぺり丸っこい形状なので、最低限の補強で間に合います。ホイールアーチの擦れは、まぁこの程度なら 走行に全く支障はありません。メいっぱいボディを下げても、タイヤ径がデカい関係で、リップスポイラーの最低地上高はかなり高いです。

あぁ〜、そういえば、ボディの裏打ちがいつも「白」なんですが、これって写真を撮った際などに、スモーク塗装のウインドウだと (ステッカー仕上げでなくて)、車内がカッコ悪いですね。最近、ようやく気付きました(笑)。白の裏打ちは赤の発色を良くするために 必要なんですが、写真の見栄えからは、最後に黒を重ねたいところです。でも、ボディは重くなるし、作業時間や塗料代が余計にかさむので 悩ましいところですね。もう塗っちゃったボディはしゃあないとして、今後ボチボチ対応を考えます・・・。
タミヤGPの予選・決勝をひととおり消化したM2ラジアル(フロント・アウト側)の磨耗はこんな感じ。 キャンバーが立て気味なので外側のショルダーがかなり減っています。

後述のとおり、ナロータイヤをボディにフィットさせるため、サスブロックでトレッドを約2mm詰めていますが、 合わせて六角ハブもoptのクランプ式5mm厚に換装して左右1mmずつ、計2mmほど幅を詰めています。 スクラブも減ってレスポンスアップ・・・なんてのは机上の空論で、実際は全然違いは分かってません(恥)。

なお、リヤに関してはサスブロックだけで対応できるので標準の6mmハブのままだったはず(たぶん・・・)。
5mm厚六角ハブ装着(ホイールスペーサーなし)でアッパーアームのクリアランスはご覧のとおり。 TA05の出たての頃の話として、4mm厚ハブだとアッパーアームに当たるので1mmスペーサーを追加した、という話のとおりです。 (そもそも5mm厚ハブはTA05のトラブル対策で出てきたモノでしたよね、そういえば確か・・・)
ナロータイヤ用として定番のop.232「1ピーススポークホイール」(税別500円)を履くとアップライトやサスアームに干渉する、 という相談を個人的によく受けるのですが、筆者は全然悩んだことがありません。ナゼ?・・・と言われても分かりませんが、 余計なことをせずにほとんどキット標準を維持しているからだと思います。サスアームや前後アップライトは依然として TA05キット標準のTA04足のまんまだし・・・。フロント六角ハブを1mm減らして5mm厚にしただけです。 たぶん、軽量リバーシブルサスを導入してしまうとダメなんでしょうね。それは自己責任なので個別対応よろしくです。 TA05でカツカツするのも何なので、自分のスタンスとしては、清く正しく丈夫で長持ちクラッシュにも安心のTA04足のまま レースを楽しみたいです。どうせ軽量リバサス使うなら「クラッシュ即リタイヤ覚悟」の特攻シャシーたるTRF415/416で走ります・・・。
ダンパー調整は車高設定とグリップ見合いでのバネ交換のみ。今回はオンロード仕様ハードのショート (TRFダンパー用ショートスプリング)のミディアム(op.631)をチョイス。 標準タイプの黄色と線径は同じですが、巻き数や長さの関係で、若干柔らかい設定になっています(特に初期の動き)。まぁ そんなことよりも単に車高設定のしやすさとの関係で選んだだけなんですけど・・・。

フロントサスブロック回りは先のGTジャパン'06仕様ストリートJPN('06)仕様 のままです。・・・って思い込んでたんですが、GTジャパン仕様では、「フロントは前1C、後1A(ブリッジマウント)を使って1度のトーアウトを 付けたうえで、1mm厚の3mmアルミスペーサーを前後に入れ、ロアアームが1G加重時にほぼ水平になるほどのハイマウント化を行っています」 なんて書いています。
今回、改めてサスブロックを見ると、フロント前側は「1X」。そう、タイヤ幅の違いに合わせてサスブロック幅を 見直してあったのを忘れてました。六角ハブの変更もそうですが、たぶん 先のストリートJPN('06)仕様からそうなっていたハズです(リヤについては言及してましたがフロントは忘れてた!)。

GTジャパン比で、フロント前側は1C→1Xと3段階落ちています。ちなみに後ろ側は、後日チェックしたところ1A→1XC(4段減らし)になってました。 これでトレッドが都合2.6mm程度詰まり、先述のとおり六角ハブを左右1mmずつ計2mm詰めているので、 あとはボディ側の余裕と合わせて、Mナロー→ナローへの変更した際の約5mmの全幅拡大を吸収、というノリです。







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