(posted on Jan 12, 2005)
(updated on Apr 14, 2005)
タミヤRC製品・即買いカタログ
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ホーネット(4)






最後にメカ積みについて少し触れておきましょう。

今回はメカ積みについてあんまりコンセプトはありません。どちらかというと手持ちの有りモノでもいいような、新しいモノであまりカツカツしてないのも試してみたいような・・・ということでセレクトしてみました。タミヤでは「新春フェスティバル」はともかく、通常のタミヤGPではこのクルマを取り上げる気はないようだし、、そうなるといつまでこのクルマで遊ぶかも分からないので、メカ配線の切った貼ったも全然やらず、最低限のことだけしかやっていません。逆に言うと、「サイテーの仕上がり」でもまとめさえ上手くやればこの程度にはなりますよ、ということでご理解ください。

軽量化を狙ってフロントおよびサイドのバンパーは付けていません。考えてみると要らんですね。
ちなみに、今回はせっかく新規に組んだシャシーを汚すのもなんだかな〜、という気がして、復刻版は展示用(どこの?)に回すとして、メカ積みは復刻版キットのパーツでレストアしたオリジナル版を使用しています。レストアに使ったのはフロントサスアームとタイヤ、アップライト、リヤサスピボット部品、ダンパーマウント部品くらいです。金属パーツやベアリング、ギヤ等は当時のまんまです。

走行インプレまでのフロント周りのアライメントは写真のとおり、ほぼニュートラルの設定です。ただこれだと、後述の舵角を増やす対策をしてもまだ不満なので、少しトーイン気味に振ってみようと思っています。

パワーソース系は、最新のコンセプトを反映して、バッテリーとモーターを直結する線上にアンプを配して抵抗ロスの低減を図っています。
今回新調したサーボは、KOのPDS-763 ICSというデジタルサーボ。実売3500円くらいで、中級ユーザーを狙ったローエンドのデジタルサーボです。しかしこの選択は失敗! 動作速度0.14sec/60度ということでそこそこの動作を期待していたのですが、タミヤのXB用サーボ(ただし一般アンプで6V駆動時)より遅い感じでガッカリ。切り返しのモタつき感は最悪です。まぁ価格相応なんですが。

だからといって高価なサーボをこのクルマに載せるのもバカらしいですから、実売5000円くらいのアナログサーボの高級めのヤツを選べばいいと思います。速度的には0.12sec以上、0.09secくらいあればもう十分過ぎでしょう。0.07secとかはオーバースペックです。他のモノにカネ使ってください。トルクは書いてませんが何でも大丈夫です。3kg以上あればOKですからヘタしたらフタバS9650(デジタルミニサーボ)でもいいくらいです。
今回、組み合わせた受信機は、空モノの世界では御馴染みチェコJETI社製の受信機「REX5 Plus」(40MHz)です。フタバ産業の空モノ売り場で買いました。 5チャンネルもあるのにこのサイズ!しかも価格もビックリの6000円弱!実際には特売品だったので4000円くらいで買いました。というのもこのサイズが既に「型遅れ」で最新タイプはさらにこの半分くらいのサイズ!だからです。恐るべしパークフライの世界。 別にハイレスポンスシステムなんかなくったって、サーボを速くすりゃある程度はハイレスポンス「みたいな」動きにはなるんですから、あんまり筆者は言葉だけの「ハイレスポンス」にはコダわりません。何てったって今回はホーネットだし。サーボも遅いし。
しょせん受信機なんて「ないほうがいいもの」なんですから小さくて軽くて安いに越したことはありません。これを見習って日本のRCメーカーも中国あたりで安く作って(もうやってる筈なんですけどー)、現在の半分のサイズで値段も半分、みたいな商品をバンバン出して欲しいです。JETIがフタバ互換の3chハイレスポンス受信機を実売3000円で出したら、面白いことになりそうだなー。3chなんてこの1/3のサイズで可能ですよ。

受信機の設置は、砂除けと砂抜けの良さを考慮して、サーボの後ろ側に宙に浮かす格好で両面テープで貼り付けています。実はほとんどメカボックスへの砂の侵入はないんですけど。

受信機アンテナの取り回しは写真では分かりずらいですが、バスタブの周囲をぐるりと回して黒いビニールテープで止めています。公園で試したところ、見通し50mくらいまでノーコン皆無です。そりゃ飛行機用ですからね。

「何でV12W(World)なのよ!?」というヤボなツッコミは勘弁してください(苦笑)。4年前のタミヤ全日本投入を前に、ふとしたキッカケで失踪していたヤツなんですが、1年ちょっと前に発見されたんですが、もはや出番はなくてどうしようかと思っていたのです。「ホーネットにはバック付きを・・・」という甘いささやきもありましたが、サーボと受信機を買ってしまったので今回はアンプまで買いたくない、てなわけで嬉し恥かしの登場。

開封して早速、やっちまいましたケースのメッキ剥がれ(爆)。ウワサには聞いてましたがあんまりです。両面テープと言わずとも、セロテープだろうがビニールテープだろうが、ちょっと粘着テープが付こうものならベリベリと・・・。というわけで裏面はサイテーです。表面のラベルもいつまで剥がれないか。ケース継ぎ目あたりが怪しいです。もはや風前の灯(ともしび)状態。よくこんなの作ったなGM。
例によってバッテリーの+側は1本のコードでストレートに配線しています。こんなクルマにキャパシタなんて、なくてもいいんですが、一応「気持ちだけ」ということで手元に余っていた700μf程度の小さ目のヤツを付けています。まぁ無いよりあったほうがいいですしね。ただデカいやつにするとクルマが重くなりますからね。
さてここからはTipsの追加です。
この時代のタミヤ車のご多聞に漏れず、グラホ/ホーネットのシャシーも「もうひと切れ」の舵角が足りず、これが曲がらない理由として意外に大きく響いています。もともとアライメントとしてアッカーマンの設定が大き過ぎることもあるのですが、とにかくもっとアウト側のタイヤが切れてくれないと曲がるわけがありません。かといってトーインを付けてアッカーマンを補正しようというのも限度がありますし。そこで、アームのアップライトが当たる部分をカッターで削いでやります。これでかなり変わりますよ。

このクルマはバンプステアが強いアライメントで、むやみにトーインを付けられません。でも走ってみると、バネがキツくてほとんどサスが動かないので、実際にはある程度トーインをつけたほうが具合が良さそうです。
これはオリジナル版のレストア中に気がついたのですが、保管の方法が悪いと、サスアームが歪んでフロントタイヤのキャンバーが「ハの字」に広がります。このクルマは1G状態でポジティブキャンバーが基本で、サスがスイングするとどっちみちネガキャンになってしまうので「最初からネガキャン」はダメです。

この歪みはどうやら、シャシーを路面から浮かせない状態(普通にタイヤを付けて置いとく状態)で長期に放置していると出てくるようです。つまり、ダンパーバネの反発力がサスアームに均等に分散しておらず、応力集中した部分が次第に座屈するのです。「丈夫で長持ち」がウリのグラホ系の唯一といっていいくらいの弱点だと思います。サスアームはスペアを用意しておくのが賢明でしょう。また保管時はシャシーをキット付属のパーツBOXの上などに置いて、タイヤを浮かせておくことをお奨めします。
さて次に、シャシー側の加工です。もともとの重心バランスはさほど悪くないので、 舵角を増やすだけでかなり走りが良くなります。とにかく舵角を増やしたいのですが、 キットのままでは、ステアリングロッドがシャシー開口部の左右の端に干渉します。 そこで開口部の左右端を削って広げると改善します。シャシー強度に影響する加工なので、 応力集中しないよう、丸みを持たせて削るようにしましょう。また削る量はロッドが当たらないギリギリだと 実際には走行中に当たってしまうことが多いので、余裕を見て削っておきましょう。
フロントバネのセッティングなんですが、ジャンプや凸凹の多い路面だとOリングのフリクション機構は確かに有効なんですが 通常はあのOリングを仕込むアダプターのせいでバネのテンションが上がり過ぎてしまい、サスが十分に動作しないという弊害 のほうが大きくなってしまいます。ところが「Oリングは要らない」ということでアダプターを撤去してしまうと、 今度はバネが柔らか過ぎで走行中に適切なキャンバーが得られなくなってしまいます。 そこで、Oリングアダプターをキャンセルしながら、適度なバネテンションを得るため、この位置にOリングを仕込んでみた ところ、いい感じです。もっと細かく調節したければ8mm径くらいのシムやワッシャを使えばいいのです。
もちろん、バネを最初から交換したり、切ったりして調節してもいいんですが、できる限り 「元に戻せない」改造や社外パーツの使用は避けたいのでこうなった、とご理解ください。余ってるOリング入れるだけなら誰でもできるでしょ!?

さて、グラスホッパー/ホーネットのどうしようもない問題のひとつに 「フロントトレッド不足によるアンダーステア」があります。 これをできるだけ簡単に解消するひとつの方法としてお勧めするのが、 F103LM-TRF用として作られたワイドトレッド仕様のトレール付きアップライトへの交換です。 これでフロントトレッドが左右2mmずつ計4mm拡大します。 しかも、キングピンにトレールが付く分、約5mm程度フロントタイヤが後ろへ移動し、 重心が相対的に前寄りに改善されます。 さらに、アップライトがサスアームと干渉する部分を削れば一段と舵角も増やせますので 確実にクルマの動きは良くなります。
ただし、ワイドタイプのトレール付きアップライトシャフトはF103-LM専売品で、 スペアパーツとしての市販はありません。 左の写真のように、モデラーズギャラリーやタミヤフェア会場などの「ジャンク市」で 特売されていたこともあるのですが、何しろ2001年頃に売られた品なのでとっくに入手不可能です。 しかし、カスタマーサービスに頼めば、部品番号9805633「F103LM-TRFアップライトシャフト(2本)」として 単価400円で手に入ります(05年3月末ではまだたくさん在庫がありました)。 このシャフトがあれば、あとはop.259として今も販売されている 「フォーミュラトレール付アップライト」の樹脂部品と組み合わせればいいのです。 ちょっと余計なおカネかかりますけど。
さて、レースに出るとなるとトランスポンダの搭載を考えなければいけません。 トランスポンダは単体で15g程度の重量があり、積む場所によってはかなり操縦性にも影響します。

ホーネットの場合は、ボディ容積が非常に限られているので、もともと搭載位置にかなり制約があります。また、 1)オフィシャルに分かりやすい、2)重心を前寄りになるべく低く、という要求も満たしたいと考え、 サーボの直後(ちょうどコックピット最前部に顔を出す位置)をチョイス。レースでも特に問題はありませんでした。

ステーは塗装前のボディのポリカ板の切れ端を切って穴を開けたものを両面テープで貼り付け。軽くて丈夫、誰でも簡単に作れます。
気が付いたことがあったら随時追加します





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