(posted on Sep 17, 2003)



タミヤGP特設コース
シェルミュージアム(東京・台場)


03年9月14日のレース風景


いまや東京を代表するビジネス&行楽スポットのひとつとなった
「お台場」に立地する昭和シェル石油の展示スペース、それが
「シェルミュージアム」です。

タミヤでは、2001年5月の渋谷トップサーキット閉鎖を機に、
同ミュージアム前のイベントスペースを借りた特設コースで
主に入門者向けのレースイベントやミニ四駆/ダンガンチャレンジを
開催するようになりました。




<RCT'sアドバイス>

 ここでご紹介する写真は、2003年9月14日に開催された
 「タミヤF1グランプリ」での様子です。
 このイベントスペース、東京ビッグサイトの中庭と同じように、
 通常は薄く水を張って、池のような演出をしているらしいのですが、
 必要なときには水を抜くと、ご覧のような広場になります。

 写真を失敗してしまったので掲載できないのが残念ですが、
 路面は細粒の御影石で、若干の凸凹を残しながらも割と滑らかな仕上げで、
 凸凹の高低差は1mmもありません。小石もないので車高は4〜5mmでOKです。
 時期によっては、藻(も)が生えてヌルヌルになることもあるらしいのですが、
 今回は特にそのような問題はなく、非常にキレイな表面でした。
 (そりゃそうですよね「池」が藻だらけで汚くちゃシェルの名折れです)

 注意しなければならないのは、路面温度です。
 ビルの北側に面するため、9月のレースでは、午後1時を過ぎないと
 路面に直射日光が射さず、路面温度が上がりません。気温よりも冷たく、
 午前中は気温28度程度のなかでも路面温度は22〜3度にしかなりません。
 また、上述のとおり、路面が「滑らかな石」なので、引っかかりがなく、
 タイヤ側で引っかかりを作って積極的にグリップを稼がなくてはなりません。

 つまり、荒れているタイヤのほうが有利です。タイヤ表面をクリーナーで拭いて
 油分を除いたうえにツルツルにするなんて論外です。
 グリップが低く、タイヤ温度が上がらないので、真夏であろうとコンパウンドは
 最も柔らかいものを選ぶ必要があります。
 フェラーリワンメイククラスの場合はタイヤ、インナーが指定されていますが、
 サスペンションをできるだけ柔らかくして急激な荷重変化を抑える方向に
 セッティングしたほうがグリップします。いわゆる「ロールさせるセット」
 ということなんですが、実際にはタイヤが滑るのでロール量は少ないです。
 「一般路面ではロールし過ぎるくらいのセット」でちょうどいいのです。

 サスセットの方向性についてはF201も同じことです。
 スタビプレートなしで前後optのソフトスプリング、もしくはリヤのみミディアム、
 といったセッティングが標準になります。タイヤは路面温度25度程度では
 ノーマルもファイバーモールドAもグリップレベルは似たようなものでしたが、
 磨耗の仕方は異なります。ノーマルは悪くない感じの減り方をしますが、
 ファイバーモールドAはまったく減らず、表面が鏡面のようになっていきます。
 つまり、コンパウンドが硬すぎて路面になじんでないのです。

 Aタイヤを柔らかくするには、ただ漫然とウォーマーをかけるのではなく、
 高めの電圧をかけて50度以上のチンチン状態にしてやる必要があります。
 しかし、それにしてもすぐ路面に冷やされてしまうので、あくまで「瞬間技」です。
 5周もするとバランスは崩れてしまいますのでそのつもりで。
 摩擦してないんですから走行中の摩擦熱で暖めようなんていうのは大間違いのモトです。
 また、Aタイヤを使うなら、
 できるだけ新品の油分を十分含んだ「ネトネト」のタイヤを使うべきと感じました。
 あるいは十分に擦り減り、トレッド面が柔らかくなったものを使うか、どちらかです。

 結局のところ、分かれ目は気温25度、路面温度20度くらいと思われます。
 これを下回る条件では、ノーマルタイヤのほうが好結果を生みそうです。
 Aタイヤは真夏だけ出番がありそう。ただ寒い時期の状況は確認したわけではないので、
 安全をみて両方持ち込むのが一番ですが。

 なお、ノーマルタイヤの場合、すぐ減るのはいいんですが、
 溝が消えるまで使い込んだタイヤは失格となる場合があります。
 サイドウォールにモールドの刻印がないため、
 同様に刻印なしのタイヤを販売しているライド製と区別がつかなくなるからです。
 外見上、タミヤ製であると誰がみても明らかなタイヤを使うようにしましょう。
 規定を遵守していることの立証責任は参加者自身にあることをお忘れなく。

















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