(posted on Sep12, 2002)
(updated on Oct 8, 2002)


RCT流・電動RCカーエクイップガイド


このページは、RCTふぇら〜り伊藤のとある友人が、ひょんなことから
RCの魅力に虜り付かれてしまったのをいいことに、
若くヤル気の溢れた彼を超EXPドライバーへ?「促成栽培」するべく
率直な意見とノウハウをガーッと取りまとめてみたものです。
もともとは特定の個人のためにメールしようとしていた内容なのですが、
「情報の共有」を是とするRCTの趣旨に鑑み、
アドバイス先の賛同を得て、一般公開できることになりました。
ちなみに、アドバイスした相手は、
「RCは始めたばかりだが負けず嫌いだからせめて装備は最高のを整えたい」
という方でしたので、とりあえず、「レースで勝つ」ことは目的ではありません。
あくまで、『テクニックの差』以外のハンディを排除するには?
という趣旨でコメントしている点をあらかじめご理解ください。


(1)はじめに〜このガイドページを書いたわけ

RCカーを買って、その辺で走らせてただけじゃあ、つまらない。どうせならサーキットで思う存分、 スポーツ走行を満喫しよう!・・・誰でも、初めてサーキットに向かう動機はこんな感じでしょう。
しかし、ここから先が問題。ちょっとしたサーキットへ行ったら、普通そのコースに馴染みの 「常連さん」がいます。その是非はここでは問いません。問題は、彼らがコースに慣れているだけでなく、 たいていの場合レース好きでレース慣れしているため、同じクルマのはずなのに、まるで異次元の走りをしていることです! 「なんでだよう〜!?」というショックを感じない人のほうが少ないでしょう。でも、良く考えてみてください。いま、レースで好成績をあげている人も、最初はみんな入門者。ほぼ間違いなく全員が、最初のサーキットデビューの時には同じようなショックを覚えたハズなのです。

じゃあ、どうやって彼らは今のように速くなったの?

このページは、そうした「明日のエキスパート(EXP)ドライバー」のために、入門者にありがちな素朴な疑問を解きほぐし、明日からでも、思い立ったらスグに同じ土俵に立てるお手伝いができるようにと作ってみました。ありきたりの「入門ガイド」とはまったく違うコメントもあるかも知れませんが、そこはサーキット走行を前提とするRCT流、ということでご勘弁ください。

また、ここで紹介するアドバイスは、すべて「おカネでなんとかなる」話です 自分で使うおカネを稼げる成人を対象としたアダルトコンテンツ(笑) ということでご理解ください。おコチャマはお父さんお母さんを泣かせないよう、マネしちゃダメよ!

もちろん、最終的にEXPへ登りつめるには物欲だけではダメなことは明らかで、 「操縦技術」や「精神力・人間性」が問題になることを忘れてはいけません。 とはいえ、まずはハードウェア、つまり装備の水準を「サーキットの先輩たち」と同じ水準にしないことには、 普通は「勝負」の土俵にすら上がれません。見て分かるほど劣った装備で勝負になってるとすれば、それは相手がよほどヘタか、あなたが将来、世界チャンピオンになる器かのどっちかです。


(2)モノの違い〜どんなところで差がつくの?

入門者が手にする入門用マシンと、上級者が使っているチューンドマシンの「モノの違い」に一貫して言えるのは、すべてにおいて入門用が「安い」ことを優先しているのに対し、上級者向けは、コストに糸目をつけず、あらゆる面において「得るものは強く、大きく、速く、ロスや無駄は少なく、小さく、軽く」ということが優先されている、ということです。

シャシーについていえば、ひたすら軽く、高強度に、しかも駆動ロスは小さく、可動部の動作は滑らか、といった具合に。またRCメカであれば、受信機は軽く、受信感度は良く、送信機の機能は多く、サーボは速くて強く丈夫に、アンプ(スピードコントローラー)も軽くて抵抗が小さく、サイズも小さく、 バッテリーは容量が大きくて電圧が高く、モーターは損失が少なく、マグネットは強く・・・と。一事が万事、そういった按配です。 結果として、同じコースを走っ ても、2割も3割もラップタイムが違ってきてしまうのです。

バッテリーひとつとっても、入門用とレース用では、そもそも1周につき5〜10%もラップタイムが違ってしまうほどの性能差があります。しかも、充電の方法によっては、たとえ全く同じ銘柄のバッテリーを使ったとしても、得られるパワーにまた一段と差がつくのです。 モータースポーツは、ドライバーの精神的・肉体的競技である以上に、まず「モノの勝負」「科学的データに基く理論の勝負」という側面があります。彼我の「モノの差」を無視して勝負、なんていうことが成立し得ないことは火を見るよりも明らかです。

ただ、やみくもにパワーアップすればいいか、というと、そういうわけでもありません。サーキットではいろんな人が走行していますが、まだ明確な目標のない入門者は別として、多くの人は何らかの目的意識や決め事に基いてマシンを整備し、走らせています。そこで、まず、自分が「どのカテゴリーにクルマを合わせこむか」を決めることが重要になります。同じシャシー、同じボディでも、「仕様」が全く違っていては、たとえ仲間内でも話がかみ合いません。同じカテゴリーに準拠したクルマを作っていれば、理屈上は「クルマの性能差はない」ことになりますから、そこで初めて、それぞれのマシンの優劣やセットアップの違い、テクニックの差を感じたり、互いに研究したり、といった 「探求する楽しみ」「マシンをいじる楽しみ」「コミュニケーションする楽しみ」が生まれてくるわけです。

そこで、サーキットでよくみかける、代表的なツーリングカーの仕様をいくつかご紹介ておきましょう。これはJMRCA(日本の公的なRC協会)のレース規定に準拠するか、それとも模型業界最大手のタミヤが開催する自社製品販促イベントのためのタミヤグランプリ規定に準拠するかで大きく分かれます。ローカルショップのレースも、この2者のいずれかを採用、ないしは、いいとこ取りの折衷案となっていることが多く、多かれ少なかれ影響を受けていますから「オリジナル」を知ることは重要です。

では、まず、ローカルレースで主流のJMRCA規定で見ていきます。JMRCAの1/10電動ツーリングカーは、モーター無制限(現実には7〜9ターンを使う)の「エキスパートクラス」23ターン・ストックモーターを使う「スポーツクラス」に分かれます。 2001年まではバッテリー規定も違いましたが、2002年からは使えるモーターが違うだけで、その他の構成要素は基本的にはまったく同じです。ただし走行時間は、エキスパートは5分、スポーツクラスは8分で争われるため、現行ルールでは燃費的にスポーツクラスのほうが厳しいようです。

バッテリーは、最新鋭の容量3300mAhのニッケル水素(Ni-MH)セルが一般的です。 基本的にセル寸法や電圧といったメーカー規格で決まってしまう点以外の規定はないので、最高性能を狙って1個1個の性能を吟味し、似たような性格のバッテリーセルがセレクトされた6本セットを手作業でハンダ付けする「マッチドバラセル」を使います(右写真参照)。

マッチドバッテリーは、個々のセルの性能が揃っているため間違いなく本来の性能をフルに発揮しますし、 出荷前の計測でバッテリーの性能が明らかになっているため、購入時の納得性も高いのが特徴です。 なお、上の写真を見てもお分かりのとおり、バッテリーとアンプの配線にはコネクターは使いません。 最高性能を追求しているわけですから、「ハンダで直結」という、性能的に最も合理的な方法で接続するのが当たり前。 このため、バラセル使用者はハンダゴテ必携。コテをヤケドしない専用スタンドに立て、いつでも使えるよう常時通電しておくのが普通です。 しかしこれは、実に面倒です。とても1時間に4回も5回も走って楽しみたいような人には向きません。 管理も面倒ですし危ないです。直ハンダなのでアンプもマシン1台に1個、載せたままにできないとダメでしょう。 したがって、入門者がいきなりバラセルを使うのはちょっと待って、少なくともハンダ付けの基本をマスターするなどして、 多少ステップアップした時点でまた考えたほうがいいでしょう。

ところで、マッチドバッテリーについては、近年は、単に放電特性を調べるだけではなく、新品セルに高電圧をかけて内部電極に意図的なクラックを入れ電極の表面積を増やす「ザッピング」と呼ばれる処理を施すのが当たり前になってきていますが、こんな細工も、もちろん「違反」ではありません。もともとJMRCAのレースは、実車F1と同様、できる限り規制を少なくし、すべてにおいて「究極」を追及する場ですから。

セルの選別には手間がかかるうえ、選別に使用するのは最新鋭のセル、しかも人気は最高クラスの性能のものに集中するので、どうしても高価になりがちです。 6セルの1セットで1万4000〜6000円くらいかかってしまいます。バッテリーは、1回でも使用回数が増えれば確実に内部抵抗が増え、性能が落ちていく「消耗品」ですから、 厳密にはレースには1回しか使えません(プライベーターだと1シーズン使わざるを得ませんが)。あとは練習用になってしまします。 しかもレースは1日で3回以上走りますから、1レースを理想的な体制で戦うにはバッテリー代だけで3〜6万かかってしまう、というわけです。 このほかタイヤ代も1日で数万円分かかります。ひょえ〜。

実際には、こんなすさまじいムダ使いをやっているのは、消耗品が「原価」で手に入るワークスだけ。彼らはタイヤにしたって プライベーターの数分の1のコストでやってるので、1回走っただけでポイポイ捨てても痛くも痒くも・・・(笑)。 しかし、環境負荷はべらぼうに高いです。ISO-14000から最も遠い世界ですね。いいのかな〜こんな趣味やってて・・・。と、 後ろめたさを感じることがないわけではありません。まあ、禁止されるまで発ガン性素材「ベリリウム」の微粒子を撒き散らしてた実車F1よりはいいかぁ。あ、でもRCでも カーボンファイバーの削り粉とか、溶剤中のトルエンとかトリクロロエチレンとか、ヤバいもんいろいろ吸ってるぞ<爆>。

まあそんなことはいいや(苦笑)。さてさて次に、 タミヤGP仕様ですが、これは基本的にタミヤ純正のバッテリーパックをコネクター無改造で使うのが大前提です。ですから、 タミヤパック用のコネクターがアンプに付いていたら、それは少なくともJMRCA用ではない。どちらかと言うとタミヤGP準拠かな? という感じでしょうか。 ただし本当にタミヤGPに出るには、ネジとベアリング以外、マシンにタミヤ純正でないパーツを組み込んではダメなので要注意です。 年に1回しかタミヤGPが開催されないような地域だと、タミヤGP仕様で日常的に走っている人はいないと思います・・・。私のように、タミヤGPに出ることだけが目的でマシン組んでるような人は、 むしろ全身、縄で縛り上げられたような「100%純タミヤGP仕様」のマシンで規定が緩いローカルレースに出て、互角に戦えるかどうか試すのも、愉しみのひとつなんですけどね。いませんよね、そんな自虐的な人(笑)。

さて、JMRCAスポーツクラスが2002年からパックバッテリーの使用義務を解除し、 同クラスに参加の皆さんは当然のことながらより高性能を狙えるバラセルに移行してしまったので、 「パックバッテリーで性能がある程度良くて、日本中どこでも手に入るのはやっぱりタミヤ」という状況に舞い戻ってしまったのが現状です。 絶対的な性能から言えば、ヨコモがこの7月に発売したばかりのニッケル水素(Ni-MH)バッテリー 「Z3300HVR ZAP2 ストレートパック」 とか、この9月上旬に発売されたばかりのPower's「R-3300Z3スティックパック」 が価格もこなれていて(いずれも正価6800円)、マッチドセルと同じザッピング処理、ハンダ直付け組み立て、金メッキコネクター装備と至れり尽せりの高性能仕上げなのでイチ押しです。

残念ながら、RC3300HVが発売される以前のタミヤパックは、もともとザッピングをしていませんし、コネクターもニッケルメッキ、セルの組み立ては導通の悪いニッケルメッキ薄板で昔ながらのスポット溶接、 セルの世代的にも、いまや最新モデルから1〜2世代遅れになりつつあり、タミヤグランプリから一歩外の世界に出ると、まるで勝負になりません。 しかし、タミヤ以外のバッテリーは、いずれも販売数量や取り扱い店の数が限られるといった問題が多々あり、 タミヤのように「どこにでもある」商品でないことも事実です。ですから、 とりあえずお店に在庫を聞いてみて、なければタミヤを買うしかないでしょう。ちなみに、タミヤはサンヨーのセル、ヨコモ&Power'sは近年躍進著しいGP社製のセルを使っています。

目下、タミヤバッテリーで最も性能的にいいものとしては、ニッケル水素の「RC3000MH」とニッカドの「RC2400SP」が拮抗しています。あえてどちらかといえば、ニッカド2400SPのほうが価格が若干安いのと、急速充電のスピードが速いなど取り扱いがラクなため、お勧めです。ただ、3000MHは発売後2年を経過し、この02年10月のホビーショーでは、いよいよお待ちかねの次世代品「RC3300HV」が発表されます。当初、10月発売とアナウンスされていましたが、サンヨーからセル自体が初出荷されたのが10月上旬でしたから、発売は恐らく11月の世界戦の後にズレ込むでしょう。このバッテリー、オープンレースでもまだ投入されていない文字どおり「最新」のニッケル水素「3300HV」セルを採用し、さらにタミヤバッテリーとしては初めてザッピング処理まで施されてリリースされることになっています。他社とはケタ違いの数のセルにいちいちザッピングを施すという作業を考えただけでも気が遠くなりそうですが、これでようやく、タミヤパックでも他社製とさほど変わらない性能が期待できるようになったのかなあ、と思うと、特に地方のタミヤ製しか手に入らないユーザーにはウレしいですね。もう完全に2400SPや3000MHより高性能なことは間違いありませんから、この新しいニッケル水素パックが向こう2年間のタミヤGPの「お約束バッテリー」の座に君臨することは間違いありません。ただし、その分といっては何ですが、 予価8800円と価格も超お高い!このへんは値下げを強く希望しますね。他社同等品と比べて2000円も違うのはヒド過ぎます(苦笑)。

なお、タミヤには、安価なパックとして「1700SP」や「1400SP」もあります。これらは容量が小さい分、走行時間が短くなるばかりでなく、走り始めから最後まで、平均的な放電電圧も低くなるため、基本的な走行性能が落ちますのでお勧めしません。タミヤGPでは、クルマを軽量化するため、あえて容量が小さい代わりに2400より50g以上軽い1400SPを使うことがありますが、軽量化はバッテリー以外の部分でやれば良いというのが自分の考えなので、「バッテリーはあくまでも入手可能な最高性能のものを使いましょう」としておきます。つまりタミヤパックをいま買うなら2400SPですね。

タミヤ・スーパーストック23Tシリーズ。最新モデルはタイプSです バッテリーのことばかり書いてしまいましたが、モーターのことも言及しなければ。2002年のタミヤGPでは、レース初心者が参加するカテゴリーではマブチ540(ローターはシングル27ターン<27回巻き>)を使い、中級クラスでは540のローターを23ターンに変更し、進角も付けた「540スポーツチューン」というタミヤ独自のライトチューンのストックモーター(オプションパーツとして販売中)を、上級クラスではJMRCA規定レースでも使える23ターン・ストックである「スーパーストック」シリーズ(右写真)を使うことになっています。この図式は2001年来のものですが、「スーパーストック」シリーズが発売されてまだ1年しか経っていないため、当面、変わらないと思います。23ターンの「スーパーストック」を使う仕様(GT1クラス)ならば、パックバッテリーかバラセルか、社外パーツを使うかどうか、ボディをどの規定に合わせるか(スケール重視のタミヤのボディは、JMRCA規定を満たせないものが多いので)という違いを除けば、概ねJMRCAスポーツクラスの規定とカブるので、当面はこの仕様をターゲットにマシンを仕上げるのがいいと思います。つまり、最新版の「スーパーストック・タイプS」を買っておきましょう。タミヤ以外なら、ヨコモの「ゼロT−MaxリビルダブルRSR(回転型)」あたりが安定していて好評のようです。どのメーカーのモーターにせよ、これから23Tストックを買うなら、分解整備の可能な「リビルダブルダイプ」を指定して買ったほうがいいでしょう。

23ターンストックを使っていれば、スポーツクラスの連中と遊んでもあまり差はつかないでしょうし、バッテリーの差が大きいなら、モーターをタミヤ「ダイナラン・スーパーツーリング(13ターン相当)」やヨコモ「プロストック」の13〜15ターンあたりに換装してやれば、パックバッテリーでも、パワー的には拮抗ないし若干有利な状態でサーキットバトルを楽しめるハズです。走行時間は多少犠牲になりますけどね。

実際問題として、ローカルサーキットで一般的なのは、モーターに23ターンストックを使いながら、 バッテリーは手軽なタミヤコネクタタイプのスティックパック、という仕様ではないかと感じます。 スピードも入門者には少々手におえないほど出て、それなりにスポーツ性がありますし、 かと言ってエキスパートクラス車両のように、ワンクラッシュで全損、というような極端なことにはならないので、 ランニングコストは抑えられますから。私も、この仕様をイチ押しでお勧めしますね。 これなら、同じ仕様の仲間を見つけるのも比較的簡単だと思いますし、 1時間に4回も5回もバッテリーをドンドン交換してサーキット走行を満喫できますからね!


(3)シャシー選び

さて、ここまでは主にレース規定からみたモーターとバッテリーの違いを中心にその選び方を見てきました。 次に、こういった装備を載せるマシン(シャシー)自体のことをチョッと考えてみましょう。

入門者が、量販店などで「**フルセット」といった名前で買うセット物のクルマと、上級者があれこれと構成要素をセレクトして組み上げるクルマでは、それがたとえ同じ型のシャシーであっても、基本的な性能はまるで違います。特に、入門者がまず最初に取り組むであろうタミヤのキットは、入門者が安価に取り組めるように、キット標準の装備はかなりコスト重視で、性能を犠牲にしたパーツが仕方なく採用されていることが多いです。キットの種類にもよりますが、場合によっては、キットを買わず、オプションパーツだけでクルマが組めてしまう場合もあるくらいです。

さすがにタミヤも近年は、最初からレースで一線級の戦闘力を持つキットとして 「TRF414M」「TBエボリューション2」 といった最高級パーツをフル装備したキットも出すようになりましたので、 クルマ的には、こういうのを最初から買ってしまえば、後でオプションを買い足していく手間と追加出費は避けられます。 ただ、ホントに文字通りの「初心者」の場合、こういう高価なクルマでクラッシュしまくると、 高価なパーツがどんどん破損しますから結局高くつくことに変わりありません。 そもそも、Eリング外しのように、入門用キットでは不要な、特別な工具を要する場合があり、 組み立てすらまともにできない恐れもあります。 それでも、「最初から最高のものを基準として慣れ親しむことで自然に目が肥える」と考えれば、 おカネに余裕がある限りは最高級のキットを手にすることをお勧めしたいところです。 ま、世の中には「予算」ってもんもあるでしょうし、最初は勝手も分かりませんから、 普通は安いキットで様子を見て、徐々に切り替えていく、というのが素直な流れなんでしょうね、きっと・・・。

ヨコモHPIなどでも、 基本的には入門者用とハイエンドに切り分けるキット構成を取っています。現在のヨコモのフラッグシップモデルは、 「MR-4TCスペシャル・ファクトリーキット」、HPIは 「RS-4 PRO3 Spec V」です。外国製も含め、他にも魅力的なシャシーはたくさんありますが、なにしろ変化の激しい世界、 「旬」を見極めないと、あっという間にパーツの入手もままならなくなるため、ここではあえて紹介しません。

ヨコモもHPIも、自社のレースイベントは開催していますが、タミヤのように専門の部隊がいるわけではなく、 あくまでもファンサービス。基本的にはJMRCAのように規制が少なくマシン設計の自由度が高い 「オープンレース」を土俵にしていますから、どちらかというとハイエンドのフルオプションキットが売れ筋です。

もっとも、ヨコモMR-4TCはハイエンドマシンのくせに(笑)樹脂パーツが多く、 それゆえクラッシュしても結構耐久性が高くてメンテナンスのコストはあまりかからないそうです。 ハイエンドのマシン、というと、押しなべてカーボンファイバーだらけのマシンをすぐ想起してしまいますが、 カーボン(板状の100%カーボンコンポジット)はショックに弱い素材なので、 クラッシュが多い入門者にはMR-4TCのほうが向いているのかも知れません。 とは言ってもMR-4TCが採用している樹脂も「カーボン繊維混入タイプ」なので、極端にいえば「板か樹脂か」という違いに過ぎないんですが・・・(笑)。

なお、ヨコモは規模は小さい会社なんですが、純粋にオープンレースで勝つことだけで存在を証明してきた、 言ってみればフェラーリみたいな会社ですから、レース参加者へのサポートは非常に熱心で、 タミヤに次いでパーツ供給が潤沢なことで知られています。メーカーへ直接オーダーすれば、 という条件付きですが、そういう意味でもハイエンドユーザーの支持が多いのはうなずけます。 私のカバーできる範囲から外れてしまいますけれども、タミヤ以外の製品ということなら、 最新の「MR-4TCスペシャル・ファクトリーキット」も検討に値するいいマシンだと思います。 ただし、組み立て説明図はやや不親切だそうなので念のため。

やはりパーツ在庫、組み立てのしやすさ、といった入門者的観点からすると、 ハイエンドであろうとタミヤのキットから選ぶのが無難ではあります


(4)RCメカの選び方

さて、キット(シャシー)はそんなところです。パワーソースについても既にひととおりコメントしました。あとは「RCメカ」について説明します。いずれも入門用とハイエンドでは大違いです。

<プロポ編>

RCメカのうち、送受信機は、高級プロポも入門機も、「走り、曲がり、止まる」という基本機能に大差があるわけではありません。違うのは、高級機種になると、エクストラとして使える3ch目やラップタイマー(手動ですが)がついたり、各種操作がコンピュータ化されてトリム設定や舵角設定が簡単に、しかもデジタルの数値で定量的にセットアップできたり、10〜22台分のトリム設定などを別々に記憶できるメモリー機能がついたり、といった便利機能がいろいろついてきます。また、基本的なこととして、信号の送り方がノイズに強い「FM(周波数変調)方式」となり、さらにそのなかのごく一部の機種では信号を一種の暗号化処理であるPCM(符号化)処理して、一段と混信を防げるようになっています。なお、PCM方式と区別するために、暗号化処理をしない一般のFM方式を「FM・PPM方式」と呼ぶことがあります。なお、入門用の安いプロポでは、回路が簡単なAM方式が使われています。理屈上はAMでもPCMはあり得るんですが、コストアップするので採用例はありません。最近のAMプロポはほとんどワンチップの基板になって、ホントにオモチャな状態です。安くなってありがたいんですけどね。

ちょっと聞くと、「じゃあFM・PCMが一番いいんだろ?」という結論に至りそうですが、どっこい、そうはいきません。PCMは、信号処理にコンピュータが介在するため、応答速度がどうしても遅くなります。現在、PCMが常識的に使われているのは、チャンネル数が多く、使用する周波数が高い(72MHz)ため混信しやすく、しかも安全性は最優先の「飛行機・ヘリコプター用」だけです。ノーコンになっても壁にぶつかって止まれば済む「カー用」においては、PCMはほとんど意味のない過剰装備です。

応答速度の問題については、つい最近発売された、フタバ(=双葉電子工業(株))の「メガテック3PK」のように、CPU速度の大幅アップによって必要十分な速度を確保した機種も登場してきました。それでも、仕組みが複雑な分、コストがかかりますし受信機の筐体も大きく、重くなってしまう点は、PCMの宿命的なハンデです。ただ、このあたりは単なる技術論だけで判断するのは危険です。実際にはメーカーの営業的判断もあって、最近はFM・PPM受信機の小型化がほとんど進んでいません。本気で取り組めば、現状の1/3のサイズになるんですけどね。結果として、カー用のPPM受信機はPCMと見た目同じようなサイズで、価格も高止まりしています。ふと気がつくと、最近は電動飛行機がブームになっているおかげで、飛行機用の4ch受信機(40Mhz)がカー用3ch受信機の半分のサイズで価格も1/2〜1/3になっているではありませんか! こうなると、もはやカー用にコダわる必要はありません。飛行機用が使える、という意味でバンドは40MHzにすべきです。これは受信機を5個も10個も買い足していくと響いてきます。こんなところでムダな出費をしても意味がありません。プロポ価格が1000円高い(確か40MHz帯のRC専用電波の登録料が込みになってる)なんて気にしない気にしない! 「Simple is the Best」はレースの鉄則。カー用としてはFM・PPM方式が応答速度的にもコスト的にもサイズ・重量的にもベストチョイスです。

以上の点を念頭に置いたうえで、主要メーカーのハイエンドプロポ(送受信機セット)を独断と偏見でご紹介します。機能的には大差ありませんから、どれを買うかはお好みのデザインで決めちゃってください。価格は・・・サイフと応相談(笑)。だいたい送受信機セットで実売2万5000〜3万5000円くらいです。量販店での実勢価格はRC雑誌の広告を見れば分かります。

(1)フタバ「メガテック3PK
この02年7月に登場したばかりのバリバリの最新鋭機種。PCMですがCPUを刷新し応答速度もピカ一。ほとんど自分が乗って操縦しているかのような「遅れのまったくないダイレクトな操作感」が楽しめます。応答速度が速くなると、クラッシュを回避できる確率が増え、それだけでワンランク上達したような錯覚を持つほどの違いがありますから、応答速度は速いに越したことはありません。各種機能の呼び出しも新型になり洗練されました。ルックスに文句なければ一押し。

(2)サンワ「M8
これはFM(PPM)ですが、もともと操作性のよさや長時間運転時の疲れにくさといったインターフェース部分の優秀性に加え、応答速度が業界随一の速さだったことから長年の人気機種です。ただし電池のバカ食い、大き過ぎる送信機サイズ、といった部分がタマに傷。電池はバッテリー使って充電すればいいとして、サイズはどうしようもないので、会社帰りのナイトレースとかで、送信機をカバンに入れて会社に持っていく場合がある私のような人間の所有を許さない「硬派」?なプロポ。

(3)KO(近藤科学)「EX-1マーズR
これも02年6月頃に登場した新製品。従来製品より応答速度を4割アップし、バージョンアップした他社製品にもヒケを取らない十分な応答速度を確保。同時に、受信感度を大幅にアップし、受信機アンテナを短縮、搭載時のアンテナ取り回しをラクにするといった実戦的な配慮も。受信機サイズもカー用としては最小・最軽量の部類(実は、最近は飛行機用のほうがもっと安いうえに小さいんですが)。送信機は高級プロポのなかでは筐体が最も小さいので、サラリーマンの会社帰りにちょこっとサーキットへ寄る、とかいったお遊びには最適。デザインも黒と金を基調としたシンプル&高級なもので悪くありません。最近流行の1/24スケールRCカー「京商・ミニッツレーサー」にも使える高級プロポでもあります(ただし高周波基板(モジュール)を別売品に交換)。


<サーボ編>

サーボは、入門機と高級機でスピードもトルクも断然違います。ザクとシャアザクのようなもんです。
入門機は、コスト優先で安かろう遅かろう、というのが業界の「常識」ですが、個人的にはコレはおかしいと思っています。トルクは少なくていいから、入門機であろうと、動作速度は速くなくてはいけません。だって、RCカーのクラッシュの原因の大半は「回避行動の遅れ」が原因ですから。サーボが速ければ、回避行動が遅れても間に合うチャンスが増えるわけで、結果としてクラッシュが減り、周囲に迷惑もかからないし、自分もゴキゲンになるし、修理のコストも下がりますし、トータルで見てもいいことずくめなのです。だから、サーボはとにかく速いのに限ります。速いサーボをプロポの設定で遅くしたり、自分の手でゆっくり動かすことは可能ですが、遅いサーボを速くすることは基本的に不可能ですから!

こう書くと、なんだかトルクを無視しているようですが、どっこい、サーボを速く動かすには、最低限のトルクが不可欠なわけで、メーカーだってバカじゃありませんから、ハイスピードなサーボは、黙っていても十分ハイトルクです。電動カーは重量が軽いので、基本的にトルク不足で困ることはありません。5kg/cm以上のトルクがあればハイエンドユースにも十分足ります。現行のミドルクラス以上のサーボなら、みなこの水準をクリアしていますから何の心配も要りません。

また、サーボというものは、1回買えば、機械的な作動部分ゆえ「消耗品」とは言いながら、実際にはプロポ同様、半永久的に使えます。したがって、「良い物を長く使いましょう」というスタンスが正解。さらに、せっかくこれから買うなら、まだまだ高価ですが、できるだけ「デジタルサーボ」にしたいところです。デジタルサーボは、2000年頃から出てきた新技術。動作制御回路がデジタル化、つまり「バカ正直」になったことにより、保持性や動作の再現性、電源電圧の変移によるニュートラルズレがないなど、従来のアナログ式サーボより総じて安定度が高くなっています。ただし、これを実現するために、やや無理をしてモーターや電子回路に最新の技術をテンコ盛りしているため、一様に高速・ハイトルクなのはいいんですがべらぼうに高価です。デジタルサーボは従来の同クラス品と比べて価格が2〜3割アップしたような感じです。

個人的には、ここ数年、価格と性能のバランスが良かったサンワ製アナログサーボを好んで使っていましたが、 KOがいい、という人や、保守的なフタバを好む人がいたりして、好みはバラバラ。私ももともとはフタバ派です。ただ、電動カー用に適当な機種があって、入手もしやすいというのはフタバ、サンワ、KOの3メーカーに絞られます。プロポとサーボはメーカーが違っても互換性がありますから、メーカー純正にコダわる必要はまったくありません。メーカー別でコネクター形状がやや異なりますが、受信機ケースを外して軽量化したりすれば関係ないですし、コネクタの突起を削ってしまえばケースついたままでも何の問題もありません。ケーブルの極性も、黒ケーブルを使う従来のサンワサーボは電極がフタバ/KOと逆なので要注意ですが、コネクタから線を抜き出し、極性を入れ替えてやればこれもまた問題なしなのです。なお、現行のサンワコネクタ(Zコネクタという 青いやつ)は極性がフタバと同じになりました。結局、プロポ&サーボに関しては、最大手のフタバが業界標準になりつつあるわけです。

そのなかで、あえて自分が選ぶなら、フタバの「S9550」をお勧めします。これは、サーボ高さを通常サーボの2/3程度に抑えた軽量・ロープロファイルサーボ。電動ツーリングカーのシャシーは比較的メカスペースが狭いですが、これならすんなり載せられるうえに、受信機やアンプのレイアウトの自由度も増えます。もともと、電動用に十分なトルクですし、重量も通常のサーボより15〜20gは軽量です(たしか38gだったような・・・)。価格も実売6000円前後とお手頃です。


<アンプ編>

さて、いよいよアンプです。スピードに直結する最重要パーツです。入門用とエキスパート用では、使用するFET素子や基板の設計、コードの太さの違いなどによってアンプ自体の抵抗値が2倍以上違っています。抵抗値の違いはそのままパワーの差となって表れ、結果的にアンプを変えるだけでラップタイムが1周0.5〜1秒も変わってしまいます。逆に言えば、入門用アンプには、出費をケチっている代償としてトップからラップ0.5〜1秒落ちの「ハンディ」が課せられている、と考えてください。でも、それが分かっていれば、ゴルフと同じように、「ハンディ」を前提に自分の腕前を測ることができますから、安価に納得性の高い楽しみ方もできるはずです。何も知らずにそのまんまレースに出たら結果は悲惨ですけどね。レースというのはいつもホイホイとある機会でもありませんから、そういう大事な機会を大切にして欲しいなあ、不必要な「挫折感」を味わって欲しくないなあ、という趣旨で、あえてこういう話をオープンにブチまけているわけですが・・・。

ちなみに、 金銭的に余裕がない場合には、まずサーボ、次いでアンプを買い換えることをお勧めします。プロポは最後の最後で構わないです。サーボはアンプより安いですし、陳腐化のペースも遅く、ドライビングテクニックの習得やクラッシュなどランニングコストの軽減にも効果があるので最優先です。

アンプも、各メーカーから実にさまざまなものが出ていて、慣れないと選択に目がくらみます。ただ、RCメカのなかで最も技術的な陳腐化、あるいは物理的な劣化(電気を流すと徐々に素子が痛む)が激しいため、「消耗品」と割り切って、フルに第1線の現役で使うのはせいぜい1〜2年、と考えたほうがいいです。電流のコントロールにFETトランジスタを使った半導体製品ですから、寿命そのものは無理な使用条件を控えれば長い(数年〜数十年)ですから、第1線を退いた後も「お遊び用」として使えばいいのですが、純レース用には発売されて1年以内の最新の最高級モデルを選ぶことが少しでも長く「現役」の座を守って結果的にリーズナブルな買い物とする秘訣です。

アンプほど「入門者モデルのゼニ失い」が顕著な分野はありません。もちろん入門用も適宜モデルチェンジして性能アップしますが、安いものを年1回買い直しても、絶対に2倍の価格のハイエンド品の2年前の性能を超えることはありません。つまり、いいものを買ったほうが長く高性能を楽しめる、ということです。「現役はせいぜい1〜2年」という先の発言と矛盾するようですが、そうではありません。「毎年、旬のハイエンドアンプを1個ずつ買って「現役」とし、翌年からは「退役」させて究極性能を狙わない「お遊び用」に回す」というイメージです。「消耗品であり陳腐化も早い」というアンプの性格からいって、電気的に厳しい条件での使用を繰り返すなら、気持ち的には月1回程度、レースイベントの都度にでも交換したいくらいです。まあ、これは極端な話です。私は、使用条件的に負荷の小さいタミヤGP専門ですから、そんなこと、やったことはありませんが、毎年、初夏にそのシーズンのタミヤ全日本予選用アンプを買い、翌年春に下ろす、というサイクルです(というか実車F1と同様、新しいシャシーを仕立てて前年のマシンは基本的に引退させています)。

FET素子を拡大 アンプに使われている一般的なFET素子の例。銅板ヒートシンク付きのプラスチックパッケージに封止されており、さらにこの銅板に大型ヒートシンクがビス止めされています。 アンプの陳腐化が激しい理由は、半導体技術の発展速度と関係があります。アンプの電気抵抗の大半は、つい最近まで、もっぱら電気の流れを制御するFETトランジスタの損失分であり、FETはCPUと同様、製造プロセスが微細化すればするほど抵抗が下がってきたからです。その電気抵抗(ON抵抗)は、ここ10年、おおよそ年率20〜30%のペースで下がりつづけてきました。今後も、ムーアの法則が続く限り、この傾向が続くでしょう。

しかし、完成品としての「アンプ」のトータルな電気抵抗は、ここにきて、FETの抵抗よりもむしろ基板そのものや接続用コード、さらには組み立てに使うハンダなど、他の部分の比重が上がり、単にFETのスペックだけで性能を判断できる時代はもう終わりました。つまり、どのメーカーの最高級アンプを買っても、スペック的には大して変わらない、という時代になってきているのです。同じ製品が3年も4年も第1線級として使用できる(もちろん使えば使うほど劣化することに変わりはありませんが)という時代がもうすぐそこまで来ているのです。これはちょうど、「1000ドルPC」の夜明け前の状況と酷似しています。メーカーからすれば、このまま手をこまねいていては、あとに残っている道はアンプの単価下落のみです。既にその兆しは入門機種の大幅な性能アップという形で表面化しつつあります。こんな中、各メーカーはあれこれと工夫を凝らし、軸足を一斉に「プログラム」というソフト面に移しつつあります。つまり、アンプのハードウェアを制御するプログラムに独自の考え方を盛り込むことで、瞬発力(パンチ)の強いアンプや燃費の良いアンプを「プロデュース」するわけです。これなら100人100様ですから、メーカーがいくつあっても許されるわけです。

さらに、一部のメーカーでは、このプログラム部分をある程度ユーザーにも開放して、独自のセットアップができるようになっています。このセットアップに使う端末としては、現在は簡易な専用端末やPCが主流ですが、最近は、自社製の充電器に端末機能を組み込み、充電器とアンプをセットで売り込む、といったパターンも出てきています。充電器なら、いつも携行するアイテムですから絶対持ってくるの忘れるなんてコトはありませんからね。ユーザーの囲い込みにもなるいいアイデアだと思います。

しかしながら、現時点では、正直言ってまだまだRCT的に満足の行く製品はありません。今後、アンプが発展する方向性としては、ひとつはインテリジェント機能の追加。前後左右方向の加速センサを内蔵し、コーナリング中なのか、直線で加速中なのかを自力で検知して、その時点で最適なパルス電流をモーターに送るよう、マッピング制御して燃費とパワーを最適化する、とか。あるいは、モーター回転数のセンサや温度センサを内蔵し、アクセル開度や消費電流、その時のモーター回転数やモーター&バッテリー温度、走行中のタイヤ温度などなど、実車F1と同じようなデータを走行中に収集し、ログデータとして端末に吐き出すとか、将来は電波でプロポにリアルタイムでフィードバックするとかいった発展が考えられますよね。技術的には今でも十分可能です。コストやサイズの問題でできないだけです。このような機能が商品として具現化するにはまだ10年はかかるでしょう。それまでアンプは今後もどんどん進化していくでしょう。

なんだかウンチクばかりになってしまいましたが、私なりの現時点でのイチ押しは、
ズバリ、「KO・VSF2000」です。何しろ安い!実売1万4000円を切っています。1台に1個、最低でも毎年1個は買い換えていきたい消耗品ですから、安いが一番。性能もトップレベルで問題なし。サイズ・重量もごく常識的。しかもドライブ周波数が変更できて自分でアンプのフィーリングや燃費をある程度コントロールできる。何でもかんでも設定できるわけではありませんが、アンプの性格や燃費を決定付ける最大のファクター「ドライブ周波数」を変更できればとりあえずオッケーでしょう。もっと高いアンプ、もっと多機能なアンプもいろいろありますが、プロポ側の設定やプロポ操作のちょっとした工夫で同じように実現できる機能も多く、あまり意味はないと思います。


(5)おまけ(ほかに必要なもの)

これで、RCを構成するコンポーネンツの主なものを見てきましたが、実はこれでは方手落ちです。
そう、メンテナンスをするための道具や周辺機器がない!
タイヤについてもコメントし忘れていました。
いくつか必須のものをコメントしておきます。「手元に何もない」入門者にとっては、RCを走らせるための周辺機器を買い揃えるのにも結構おカネがかかりますよね。

<タイヤ、ホイール>

実は、タイヤは私のほうでは選びようがありません。「郷にいれば郷に従え」という性格のものだからです。また、走る際の気候条件によっても選ぶタイヤが変わります。これから秋に向けて、涼しくなってきますから、タイヤの温度域としては、やや低めで25〜35度程度をカバーするものが良いでしょう。

具体的な銘柄としては、やはり斉木ゴム(SOREXブランド)の「ソレックス28R」が無難な線なんだと思います。が、お店の在庫との絡みもあるでしょうから、なんとも言えません。定番タイヤはサーキットの常連に聞くべきです。

当り障りなくそこそこ高性能、ということでは、タミヤの「ファイバーモールドタイヤA」は定番としていつでも私は持ち歩いています。気温25度以上、路面温度が40度を超えるような真夏でなければ、ほぼ1年中使えます。カーペットでもアスファルトでもそれなりに食います。

なお、ホイールに関しては残念ながら私はタミヤ以外はノーアイデアです。現在一般的な、タイヤ幅24mmのいわゆる「ミディアムナロー」サイズに適合するホイールであればいいです。もちろんタイヤがミディアムナロー幅であることが大前提ですが・・・。

また、インナーは、タミヤ純正だと黒のモールドインナー・ハードが標準です。optで青いソフトモールドがありますが、コーナー入り口の初期反応が悪くなるのでコース表面がよほど凸凹して荒れているのでなければ使いません。他社のインナーを使う場合も固めを基本にして、気温が15度を切るような寒い時期は、柔らかいインナーに切り替えるといいでしょう。タイヤやインナーのように、サーキットとの相性で当たり外れのあるものは、ハズレを大量に買ってしまうと消費が大変なので、勘所を掴むまでは実際にショップで見て、触って、確かめて、1セットずつ慎重に買い揃えていくべきです。

<クリーナースプレーとプライマー、瞬間接着剤>

もう既にタイヤを組んだからには、瞬間接着剤は持っていらっしゃるかと思いますが、 RC用タイヤに最適なのは、サラッと流れる「低粘度」のものです。文房具店などで一般に売られている接着剤や「RCのタイヤ用」として売っているものでも、例えばタミヤとかライドといったところの3〜4g入りのものは、率直に言って単価が高いのでもったいない。一方、百円ショップの一般用のものは接着強度が不足気味で、近年のハイグリップタイヤに使うとグリップに負けてタイヤがホイールから簡単に剥離しますのでNGです。ホイールからタイヤが剥離すると、テキメンにマシンの操縦性が変わってしまいます。

瞬間接着剤でコストパフォーマンスが高く、強度的にも使い勝手もお勧めは、ヨコモの「おまかせグルー」です。あるいは、飛行機用ですがOK模型の「OKボンドFX」これも昔から接着強度が非常にいいと評判です。ただ、OKボンドは業務用の標準的なサイズである「20g」と量が多いので、全部使い切るのはなかなか大変です。そういう意味でも、今のところのイチ押しはやっぱりヨコモかなあ。業務用サイズ(20g入り)の各種瞬間接着剤はロックタイトなどからも出ていますが、押しなべて高価です。接着剤は大量に消費しますし、使いかけでも固まってしまうとアウトですから、安いに限ります。

ところで、タイヤを貼るときには、前処理が肝心です。
モーター洗浄などにも使うクリーナースプレーで、タイヤに残っている剥離剤を拭き取ると接着強度がアップします。
クリーナーはどこのメーカーでも構いませんが、とりあえず、速乾性、刺激性、樹脂への安全性などのバランスが良い、HPIの「HPIスーパークリーナー(品番9060)」あたりをお勧めしておきます。このほかでは、アルコールが主体のタミヤ「RCクリーナースプレー」あたりも剥離剤の除去には効果的ですが、モーター洗浄などには乾きが遅すぎるのであまり勧めません。エンジン洗浄にはこういうタイプがいいんですけどね。

なお、瞬間接着剤がなかなか乾かないときのために、ヨコモの「お助けプライマー」を用意しておきましょう。使用できる回数からすると、結構割高?な買い物なので、普段はあまり使用をお勧めしたくありませんが、 急いでタイヤを大量に組むときはシュッとひと吹きで固まりますから心強いです。あって楽する1本です。

<タイヤウォーマー>

タイヤを組んだら、次は走る前にウォーマーです。いまどきのタイヤは、グリップが強大で、 走行後に触ると熱くなっています。逆に言うと、走り始めてから温まるまで少し時間がかかるので 最初のマシンの動きが神経質になりがちです。そこでタイヤウォーマー登場!いまや季節を問わず、 練習走行にも必須のアイテムです。
私のお気に入りは、HPIのタイヤウォーマー。「うなぎパイ」みたいに細くて薄く、携行に便利です。
ただし、既にメーカーでは廃版になっているようなので、店頭在庫頼りです。
イーグル模型の「タイヤウォーマー3」のように、カップ型になっててタイヤにスポッとハマるタイプもいいんですが、 タミヤの従来サイズ(ナロータイプ)だと直径が合わず使えない、とか、脱着がキツいと意外と面倒、保管もかさばるし・・・といったことがあり、 「完璧」ではありません。でも「タイヤウォーマー3」は実売で4800円程度と劇安なのが魅力です。

機能的には、この9月25日にタミヤから発売されたウォーマーもお勧めです。ニクロム線を発熱させる 従来のウォーマーと異なり、平面発熱体を使っていて、温度分布の均一性はピカ一です。ただ、限定品なので売り切れたら御免! というのと、7.2Vコネクタ仕様になっていますがこのまま素直に使うと安全を見越してウォーマー温度が45〜50度程度にしか上がらないため、「ウォーマーを使う」という「雰囲気」しか味わえません(苦笑)。電源を9〜12Vにするなど、もっと温度を上げる工夫をしないと、マジなレースには使えないので念のため。

<赤外線温度計>

ヨコモから出ているSK-8720赤外線温度計は買い推奨です。もともと食品の衛生検査用なんですが、 タイヤ温度や路面温度、モーターやバッテリーの温度など、温度管理が必要なアイテムは結構あります。 それを非接触で測れてしまうのですから、重宝です。 また、ニッケル水素バッテリーは性能を発揮するためにある程度の温度を保つよう、 温度管理が重要になるので、これからますます活躍の機会が増えそうです。
なお、レーザーポインタつきとポインタなしが売られているようですが、ポインタはあったほうが何かと使い勝手がいいので、できればレーザーポインタ付きを購入したほうがいいです。現在はレーザーポインタ付きのものだけを出荷しているようですから、ヨコモ製品を扱っている店なら入手は簡単でしょう。

<充電器と安定化電源>

サーキットでどんどんバッテリーを交換しながら走りを楽しむためには、30分前後という短時間で充電できる急速充電器が欠かせません。また、バッテリーの活性を高めるような充電を行うには瞬間的に大電流をパルス充電することが必要ですが、これは急速充電器でないと実現できません。家庭用100Vで数時間かけて充電する定電流タイプの充電器では、パルス充電の機能は省かれており、充電されたバッテリーの放電性能も、急速充電器を使った場合より劣ってしまいます。全く同じバッテリーを使っても、使う充電器によって、放電電圧や放電容量など、バッテリー性能に明らかな差が出てきてしまうのです。

実は、急速充電器にも2種類あります。電源として12V直流を使うタイプと、AC-DCコンバータを内蔵し、100V電源が使えるタイプですが、主流は圧倒的に12V直流タイプです。もともと交流電源を充電用電源として使うのは電気の質に問題が多いので、充電器として真剣に性能を追求する気があるなら、電源として交流100Vを選択することはあり得ません。ちなみに、直流電源として究極のものはやはり「電池」です。しかも電圧変動が少なくなるという意味で大容量なほどよろしい。具体的に現実的なのはコストやサイズ、寿命などを考えると自動車用の鉛蓄電池です。だからこそ、レース志向の充電器はみな「12V」の使用を前提としているのです。ただ、鉛蓄電池を持ち歩くと、液漏れや水素爆発といった危険を伴いますし、だいいち「重い!」ので近年はあまり流行りません。かといって容量の小さいシールドバッテリーを使うと、電圧降下が激しく電池を電源とする意味が薄れてしまいます。今では100V交流をそこそこ質の良い直流に変換できる電源もたくさん出てきていますから、充電器は12V用を買って、電源は100Vを12Vに変換する外部電源を用意する、というのが最もポピュラーな選択枝であり、売れ筋なので商品も選択肢が豊富で、安くて良いものが手に入りやすい、という循環になっています。

これに対し、100V電源で使う充電器は、定電流タイプであろうと急速充電器であろうと、あくまでも入門用と考えるべきです。メーカー側でも以上のような暗黙の了解(市場原理、と言ってもいいですが)に基いて商品開発を行っていますから、「100Vを組み込み電源にしたハイエンド充電器」というのは、ないわけではないですが、改良も遅いですし価格も割高で入手も困難なので、全然お勧めできません。

その急速充電器ですが、どうせ買うなら良い物を買って長く使いましょう。トップクラスを目指すからには、充電だけでなく20アンペア以上の大電流放電もできて、バッテリーのコンディション管理ができる機種が望ましいです。できれば温度センサ付きが望ましいですし、1台目ということでやはり持ち運びがラクな小型のほうがいい。

こういった点をすべて満たす充電器はなかなかないんですが、 今から買うなら、お勧めのひとつは、イーグルCDCチャージャーです。温度センサがついてないのがイマイチなんですが、これ1台あればハイエンドユースにも十分な充電・放電機能があります。ニッケル水素になってとやかく言われ始めた充電の信頼性についても十分実績があり、一般にも好評を博している商品のひとつです。

2台目、3台目ということなら、たとえば業界標準の計測機として欧米でも良く使われていてバッテリーデータの比較がしやすいCompetition Electronics社製「Turbo35」とか、充電だけなら最近人気のストレート社製4ED Chargerなんてのもあるんですが、1台目としてはTurbo35はデカ過ぎますし、4EDチャージャー(=ミラージュ製スーパーソニック)は放電できないし、ということで困ったことになりますから・・・。

ところで、急速充電器は、通常、12Vの直流電源を必要とします。屋外では自家用車のバッテリーから取るケースもよくありますが、サーキットのコースサイドでそれができるかは分かりません。ただ、サーキットには通常、100V電源がありますから、そこに安定化電源を接続できれば、12Vの直流電源を取れます。

その安定化電源ですが、従来はトランス型の電源が主流でした。しかしこれは効率が悪く、電源サイズが大きくなって持ち運びも大変です。そこで最近注目され、ユーザーを増やしているのがFET素子で極性をスイッチングしながら交流電源を直流に変換する「スイッチング電源」です。有名なのは無線機器メーカーの「アルインコ」製(お茶の間ショッピングのアルインコとは違う!)の32Aのものなんですが、RCTのお勧めは、ストレート社製(販売はモーターチューナーのミラージュが担当)RC専用スイッチング電源「SAI-150A POWER SUPPLY」です。というのも、アルインコ製は、出力できる電圧の幅が大変広い反面、出力する電気の質が犠牲になっているからです。電圧の制御幅を広げると、スイッチング電源の原理上、リップルノイズという瞬間的な電圧変動が大きくなるそうです。取り出す電気の質から言うと、むしろトランス型のほうがスイッチング電源より良い場合が多いそうです。ストレートのSAI-150Aはこれをさまざまな工夫でアルインコと比べ1/5程度まで抑え込んでいるのだそうです。これならトランス方と比べてもはるかにキレイな電気です。ストレートでは、せっかくキレイにした電気をキレイなまま使って欲しいという趣旨から、あえて「接続する充電器は1個にしてください」とお願いしています。もちろん、数個つなげることは可能ですが、それなら充電器からのノイズがわんさかと電源に舞い戻ってきて他の充電器に影響するので、わざわざ高級な電源使う意味ないじゃん、というわけです。お分かりいただけるでしょうか?

RCの充電器は、大きなパルスを断続的にバッテリーにかける充電方法が一般化してきているので、ノイズ成分が多い電源を使うと、誤動作のもとになります。特に、ニッケル水素バッテリーは敏感で、いわゆる「ハジかれる」という早期に充電が異常終了してしまうトラブルに見舞われることが増えます。練習中ならともかく、充電ミスはレース中にはあってはならないので、電源はノイズの少ないものを使うに越したことはありません。サイズも小さいので持ち運びもラクです。また電流計が付いているため 、充電器の作動状況を目で確認できる点もポイントです。

<送信機用バッテリー>

購入するプロポにもよりますが、標準では電池ケースがついていて、「バッテリーは別売ネ」という ケースの場合、バカ正直にメーカー純正を買う必要はありません。それはゼニ失いってもんです。 単三型のニッケル水素バッテリーをバラで買いましょう。充電は電池ボックスに入れたまま、充電ジャックにプロポバッテリー用の充電器をつなぐか、あるいは走行用バッテリーの充電器で充電するか、電池ボックスから取り出して単三型用充電器で充電すればよいのです。今の主流は1600mAhですが、最先端では既に1900〜2000mAh、なんて製品が出てきています。できるだけ高容量のバッテリーを買ったほうが、長年使えていいと思います。 1600なら量販店の店頭にも在庫していると思いますから、購入するプロポにバッテリーが付いてるかどうか 確認するついでに聞いてみましょう。

<交換用クリスタルとクリスタルケース>

サーキット走行で一番イライラするのは、バンドの空きを待っている時間でしょう。
せっかくマシンが準備OK!イザ出撃!!というときに、自分のプロポのバンドが「使用中」でガク〜、というのは誰しも経験することです。そこで、あらかじめバンド変更用のクリスタルを携行しておきましょう。1セット2500円(実売2000円くらい)なので、40MHzの全8バンドを買い揃えても7×2000=14000円くらいです(バンド1つ分は既にプロポ購入時点で持ってるわけですから)。クリスタルは一度買ってしまえば一生モノです。銘柄はとりあえずフタバ用を買っておけば、実際にはKOでも全く問題なく 使えます。ただしサンワとの互換性は未確認です。最近はあまり問題を聞かないので大丈夫になったのでしょうか・・・ちょっと不安があるので、サンワプロポの場合はサンワ純正のクリスタルをどうぞ。

クリスタルは、私は場所を取られるのがイヤなので、半透明の写真用フィルムケースに入れていますが、壊れやすいし整理整頓の観点からもプロポメーカーがアクセサリとして出しているクリスタルケースを利用したほうがいいかも知れません。価格は1000円くらいです。

<バッテリー用金メッキコネクタ>

パックバッテリーを使うとして、アンプからバッテリーに接続するタミヤタイプのコネクタは できる限り抵抗を減らすために、イーグル模型やABCホビーから出ている金メッキコネクターを使いましょう。 ちなみに、このコネクタは本来、皮をむいたケーブルにカシメて使うのですが、 私はカシメだけだと引っ張って外れてしまうのが怖いのと、少しでも抵抗を下げるために、いつもハンダ付けで固定します。 ハンダ付けをする場合は、ペーストを十分塗って、ハンダの回りを良くすることと、 コネクタピンをラジオペンチで挟んでおき、熱を逃がしてやること。さもないとせっかくの金メッキが熱で蒸発してしまいます。

コネクタピンは、ケーブルをつなげた後、付属のコネクタに差し込めば使えますが、 メンテナンスなどでコネクタからピンだけ抜き取ってクリーニングしたり、交換したいと思う場合が出てくると思います。 差し込むピンのオス/メスを間違えて「しまった〜!」という場合もあるかも知れません。
そういった場合に使うのが、ABCホビーから出ている「ピンヌッキー」という治具です(1200円)。 7.2Vコネクタ自体は汎用の電気部品なんですが、治具を扱う店はまずないので、事実上、皆さんABCホビーのものを使っています。 まあ、スグには必要ないので、後で買えばいいんですが、売っている店が限られていますから見つけたときに買えるよう、 あらかじめご紹介しておきます。

<モーター用ケーブル>

アンプを買うと、通常はモーターなどをハンダ付けする電線がついてくることが多いですが、 何らかの理由でこれを交換したい場合、備えておくと便利なのが別売のモーターケーブル。 いろんなところから出ていますが、最近は、KOとヨコモ、タミヤ、キーエンスを除くと、 たいていが米国「General Silicone(GS)」社製のシリコンコードを短く細切れにして詰めたものです。 実際、GS社製のコードで十分です。私は先日、アトラス(ミワホビー)の「シリコンコード」を購入しました。 これもケーブルにはしっかりと「GS」の表示が入ってます。何の芸もありません(笑)。

近年は、アンプよりも「コード」のほうが抵抗として大きなファクターになってきているので、 太くしないとマズくなってきました。ただ、あまり太すぎる線を使うと取り回しが大変ですし、重量的にもかなり負担になります。 ちなみに、コードは、番号が若い方が太くなります。例えば13GA(13ゲージ)といえば、15GA(15ゲージ)より太くなります。 今は、12〜13ゲージが基準です。昔は軽量だからということで15ゲージも多用しましたが、 今の水準から見るとはちょっと細いですね。なお、太いコードを使う場合は、重量に配慮してギリギリまで長さを詰めて使いたいものです。

<ハンダゴテ&ハンダ>

ハンダコテは、バラのバッテリーセルを組み立てる以外にも、アンプとモーターの配線とか、ちょっとした電気的な接続には必ず必要になるので、 電動RCカーをやる以上はどっちみち「必須」の道具です。1回買えば一生モンなのに、実売価格2000円前後と、考えてみるとヒジョ〜に安い 買い物なんですが、「ラジコン=環境負荷が非常に大きい趣味」をたしなむ人間の最低限の心がけ(?)として、環境に配慮し、 余計なものをホイホイ買い換えなくて済むよう、よく考えて買いましょう!(笑)
具体的には、BBSであれこれ情報交換していましたので参照ください。 加熱しにくい太いケーブルのハンダ付け、高温を要する銀入りハンダの使用、といった最近のトレンドを念頭に置くと、もはや30〜40Wでは役に立たず、 50〜60W、最高温度450度程度のスペックが欲しいです。ハンダというのは熱量の少ないものでモタモタやるのではなく、熱量の多いもので一気にやったほうが 仕上がりもキレイですし、周囲のダメージも最小で済むものです。

糸ハンダに関しては、BBSでは「Gootの模型工作用」という話が出ていましたが、あんな鉛含有率の高いハンダを使っちゃあ・・・自殺行為です(悲)。 電気抵抗の大きい「鉛」はできる限り排除しなければなりません。・・・が、なかなか適当な物がない ので、とりあえずはKOの「ステルスソルダー」 など、いわゆる「銀入りハンダ」をお薦めしておきます。Gootでも銀入りハンダのほうがまだいいと思います。いずれも銀含有率は3%程度とあまり多くはありませんが、ないよりはマシです。 もともとの銀入りハンダの目的は銀メッキ線の保護なんですが、少しでも銀が入って、鉛が少ないほうが抵抗が下がりますから。

<リューター>

これから、シャシーやパーツの削りとか、磨きなどの加工を行っていく際に、リューターがあると作業性が上がって便利です。リューターといえば、昔はドレメルでしたが、今はどこへ行ってもすっかり緑の「Proxon」が幅を利かせてますね。私はNo.28511(正価16,200円、実売1万円強)を使っています。オプションのアタッチメントを付けるとボール盤のドリルとしても使えるNo.28400(正価20,500円、実売1万5000円弱)のほうが万能なんですが、ややサイズが大きくて手に余るのと、価格もやや高いので、ボール盤を必要とするようなら別途電動ドリルを買ったほうがいいかも知れません。ま、シャシーを自分で作り上げてしまうのでもなければ、普通はボール盤なんて要らないですし。いずれも、回転数が可変ですし、100V電源でパワーも十分です。

先端につけるビットですが、カーボン素材を削るにはダイヤモンドビットが必要ですし、プラ素材の切削にはハイスビットと呼ばれるドリルとヤスリの合いの子みたいなのが欲しいので、数種類は刃先を揃えたほうがいいでしょう。リューターを買うと、基本的な刃先はひととおり付いてくるかも知れませんね。リューターはホームセンターで買えますが、RC量販店にも置いてあることがあるので、一応聞いてみては?


このほかにも、モーター整備用のコミュレーズとか、塗装用のエアブラシとか、モーター/バッテリー冷却用のファンとか、各種ケミカル製品とか、謎の小物とか、いろいろありますが、このあたりはとりあえずのところ、特に急いで買う必要はないと思います。


(5)まとめ〜お勧めアイテムリスト

ダラダラと説明を書き綴ってしまって分かりにくいと思いますので、紹介した商品をリストアップしておきます。 後でこのページをご覧になった方には、あくまでも、「2002年9月上旬現在」での考え、ということでご理解願います。

このページは、タミヤRCカー専門サイト「RC_Car_Trend」が提供しています