(posted on Apr 16, 2003)
タミヤRC製品・即買いカタログ
<モバイル版> <PC版>
powered by Amazon



TL-01LA・タミヤ世界戦2002ラリークラス仕様



RCTシャシー研究室「ラリー分会」もよろしく!

2002年11月に開催されたタミヤGP・ワールドチャンピオン決定戦に ラリースポーツクラス静岡代表として出場した際のふぇら〜り伊藤製作のTL-01LAをご紹介します。
時間の都合で「写真優先」ということでご了承ください。

ボディは、リヤウイングが大きく、フロントのカットラインも他車より高めでいかにもラリーレースに向いている「ランサー・エボリューション7」を選択。このへんの詳細は02年8月の静岡大会仕様車のページをどうぞ。
ラリースポーツクラスは、スポーツチューンモーター、ギヤ比無制限、Wデッキシャシー不可、タイヤは3種の指定(レーシングラジアル、セミスリック、ラリーブロック)から選択、というルールです。また今回は特別にモーターは無作為に選んだ2個を支給、3300HVバッテリーOK、ということになっていました。

そもそも、筆者がTL-01を選んだのは、その軽さです。普通に組んでも1530g程度で仕上がりますし、ちょっとの工夫ですぐ1500gを切ります。バラストを積めるほど軽い、というのは、さまざまな選択の余地を提供してくれるはずです。また、参加可能な車種のうち、5.0を切るもっとも小さいギヤ比が使えるのは、特に予選で大きなアドバンテージになります。ステアワイパーを使わないダイレクトな操舵感はもともと好きですし、ロングサスセットが出て、ようやく満足のいくスタビも使えるようになりました。
シャシーが破損しやすいという致命的な問題や、モーターのオフセットがキツい、シャフト駆動とはいえ駆動ロスが大きい、重心が前寄りでリヤのグリップ確保に難がある、といった難点をクリアするメドも立っていたので、十分勝ち目はあると考えました。結果としても、初日の公開練習(2400SP使用)からいきなり2位につけ、イベントの進行につれてリヤのグリップ低下(開会式やエキジビジョンでコースが汚れたらしい)によるバランス悪化に悩んでいるうちに最後の最後で4位に落ちてしまいましたが、狙っていたところはほぼすべてキチンと機能していたので、最後の最後まで割と楽観的(リヤグリップの問題を除いて)にレースを戦うことができました。
写真と話がかみあってませんが、上掲の2枚の写真は、ボディとシャシーのロードクリアランスの様子を示しています。ラリークラスというと、ジャンプがあるので車高を高くしなければ・・・と考えるところですが、実際にはオンロードコースに大き目のオワンがある、と考えればいいのです。オワンに乗って2〜3メートル飛んで行くことって、あるでしょう? したがって、車高は規定ギリギリの5mmになっています。実際には、ホントに5mmだと車検で通す5mm厚のアクリル板に引っかかってNGになってしまうので、5.2mmくらいにしときます。リバウンドも高速コースに合わせて少なめです。2mmもあれば十分。ただ、作例では大事を取ってリヤは3mmくらいでした。
フロントのトーアウトは、全体のセッティング見直しに成功し、静岡大会のときより減らしても満足に走るようになりました。

ああそうだ、外から見えない部分なのでコメントする機会がないのでここに書きますが、前後のデフはRCTお約束の「ギヤデフ」です。ジャンプ前にブレーキが必要なので、ブレーキが良く効くフルタイム四駆をあえて選んでいます。リヤはストレートに組み、セラミックグリスでスルスルです。フロントは多少「細工」をしてあります。グリスはセラミックグリスなんですが、デフベベルに挟む8mmワッシャを左右に追加して2枚ずつとし、フタのネジの締め具合でデフの効きを調整できる仕様にしています。ガチガチではありませんがちょっと固めにして、コーナー進入での安定性アップとワンウェイ的なコーナー出口でのドライブフィール改善を狙っています。




この作例では、更なる軽量化とシャシー交換のスピードアップを狙いました。最悪、レース中にシャシーフレームを破損しても、インターバルの45分でメカとパワーユニット、ギヤ回りを新しいシャシーにそっくり積み替えられるようにするために、ネジを回したり、両面テープを張る作業を極力減らすために「ユニット化」というコンセプトを打ち出し、知恵を絞りました。その結果のひとつとして、バッテリーホルダーは撤去し、グラステープ止めとしています。これが意外に効果絶大です。まず、20〜30gの軽量化になり、重心の是正にも効果があります。また、バッテリーの搭載位置を完全に左右対称に決めることができます。もちろんシャシーフレーム交換も早くなります。見た目もスッキリでカッコいいです。まさにいいことずくめ。
作例では太めの1本で対処していますが、強度が心配なら、前後や上下に本数を増やすといいです。
実際には1本でも通常走行なら十分な強度が得られます。Mシャシーにも使える技ですからぜひどうぞ。
バッテリーに渡すグラステープは、シャシー側に寄せてグラグラさせないのがキモです。


アンプとは最短距離で接続します。アンプはあえて低重心化・マス集中のセオリーを外し、 シャシー外側、しかもモーターが出っ張っている側に配しました。アンプのスイッチもアンプに付けて、ユニット化しています。両面テープ1枚はがすだけでモーターごとシャシーから外すことが可能となり、迅速なシャシー交換に寄与すると同時に、バッテリーからモーターにつながる配線を最短距離にすることで、結果的にはモーターコードを通常の1/2程度に短縮したことにより、10g程度の軽量化と抵抗ロスの大幅なカットを実現しています。これがハイギヤードの設定にもかかわらずピニオンを1枚下げたような鋭い立ち上がりを実現するのに大きく寄与したことは言うまでもありません。




フロントバンパーは、大会当日、「TL-01B(バギーモデル)用バンパーは使えません」ということになったため、一応、リスク回避のため用意してあった通常のTL用バンパーに交換。対策もちゃんと考えてありました。このようにグラステープをシャシー下面に貼ったのです。実際、バギー用バンパーと大差ない効果を得ることができました。


車高が低いので、擦れるところはシッカリ擦れてます。ただ、路面がカーペットだったので「ゴリゴリ」にはならなかったですね。着地のショックも静岡(タミヤサーキット)よりかなり弱かったようです。高さ1m、距離3〜4mくらいを平気でピョンピョン飛んで行きましたよ。










このページは、タミヤRCカー専門サイト「RC_Car_Trend」が提供しています