(posted on Aug 10, 2004)
(updated on Aug 15, 2004)
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TB Evolution IV(3)





チューニングTips / Evo4ギヤ比表

<21>バンパー

これも新設計。バンパースポンジ保持用のステーが5mmと細くなり、スポンジの穴径も小さくなっているので、基本的な寸法や穴の位置関係は同じと思われるEvo3/TB-02用と直接の互換性はありません。ステーにグラステープとか巻いて太くすればEvo3/TB-02用スポンジも使えそうですが。

バンパーホルダーですが、これがまた凝ったことをしていて、左右の張り出しの下面が、路面に向けてわずかに湾曲しています。前後方向の厚みも後ろに向かって薄くなっています。つまり、クラッシュでバンパースポンジが浮き上がるのを抑える方向になっているのです。実戦からフィードバックされたキメ細かい配慮を感じます。
バンパーステーのシャシー側の造形もいい感じです

<22>フロントセクション

このあたりは特にコメントはありません。参考写真としてどうぞ。

ダンパー位置やスタビの状態、サスマウントのスペーサー設定などアライメント関係は、とりあえずすべてキット標準で組んでいます。最初から手を入れてしまうと迷宮入りしたときに戻るべき「基準」がなくなってしまうので、まずはキット標準をセッティングの基準点に据えることを強くお勧めしておきます。どんなクルマでもそうですが、1回でいいので、キット標準でどういったクルマの動きになるか確認しておくと何かと役に立つものです。

<23>リヤセクション












リヤのサスブロックは、キット標準ではフロントにA、リヤにEを使って2度を確保しています(0.5度刻みで前後4段階差)。新設計のキット標準リヤアップライトがトーイン1度なので、計3度です。従来のEvo3では2度のリヤアップライトにサスブロックでトーイン1度つけて計3度、でしたが、サスブロックでトーインを稼いだ方が、サスアームがバンプした際に生じるジオメトリ変化(アウト側のトーインが強まる方向にプログレッシブに変化する)がより強調され、直進時のトーインを減らしつつコーナリング時のリヤグリップを一段と稼げます。このシステムの要となる1度のリヤアップライトは、昨年2003年のJMRCA全日本の際に試作パーツで検証され、その後、Evo3/TRF414&415のoptとして414/04足用のアルミ製が発売されていました。
<24>フロントサス裏側

キット標準ではアップライト側のタイロッドピロボール取り付け位置は外側の穴です。ただ、これでは舵角が少なめで狭いコーナーの脱出でアンダー気味になり、モタつく原因になっているようです・・・と思って「RCマガジン」04年9月号の415とEvo4のラップタイム比較記事を眺めると、どちらもタイロッドのピロボール位置が内側になっているではないですか!(テスト場所はタミヤサーキット) 415ではキット標準で内側なんですが、Evo4は想定するユーザー層が幅広いので、やや安定志向のセッティングに振ってあるんだと思います(このへんのセッティング変更については「Tips」のページで触れます)。そういえば、アップライト・サスアーム回りとホイールのクリアランスがF-103シャシー並に非常にタイトです。ホイール割ったりホイールナットが緩むとテキメンに擦れちゃいますから要注意。
<25>リヤサス裏側

前後ともダウンストッパーとしてサスアームにホーロービスを装着するんですが、ロールしにくいシャシーなのでもはやほとんど無用です。TA-04-TRFの頃から、TRFダンパーのシャフト長が短くなり、やたらサスが伸びないようになってますし。最近はヘタにリバウンドストロークを規制しちゃうと、リヤの場合は唐突にグリップを失ってテールスライドを招くことが多いので、基本的には使わないほうがいいと思います。リバウンドストロークは前後とも5mm未満なら問題なし。ベストは2.5〜3mmでしょうけどね。細かいセッティングになってきたときに、フロントの伸びを規制して高速コーナーで落ち着かせる、というのに使えばいいのであって、最初から細かくいじる必要は全くないです。リヤはグリップ減らしたければトーイン減らしたほうがいいわけだし。

<26>スパーギヤ

シャシー裏面にはポッカリと大穴。いかにも「ここから取り出せますよ〜」という感じなのですが、実はジョイントカップ(L-7部品)を外してセンタージョイントシャフトを引き抜くためにはリヤのバルクヘッドをバラさなければならず、そのためには結局アッパーデッキもバラす必要があり、結構面倒です(悲)。これはバルクヘッドがEvo3/TB-02のような前後分割ではなく上下分割になっていることと、バルクヘッドカバーのせいです。「Tips」にも書きましたが、バルクヘッドカバーを撤去すれば格段にスパー交換は楽になります。まぁいずれにせよ、TRF415の「ベルトテンション調整でエキセントリックカムの位置変更したいだけなのにシャシー完バラを強いられる」というのよりははるかに扱いやすいですが(苦笑)。
駆動系の精度が高いのでスパーの破損自体は少なく、モーターと走行場所が決まってしまえばスパー交換の必要もほとんどないのでまだ許せますが、今後もし中級者向けキットとして樹脂版のギヤボックスを設計するようなことがあるなら、ぜひ配慮して欲しい部分ですね


<27>プロペラジョイントシャフト

上の写真にもチラっと写っていますが、実はセンターシャフト前後に接続するプロペラジョイントシャフト、コレがクセ者で、なんと前後で11gもあります。重い〜〜(笑)。TT-01のoptのメタルモーターマウントみたいです。キット発売と同時にoptでアルミ製が出たのはどう見てもわざとらしいです(爆)。
ここは最初からop.719/720の「TBエボリューションIV 軽量プロペラジョイントシャフトF/R」(各400円)を購入して組み立て時に組み込んでしまいましょう。わずか計800円の投資で11gから4gに、回転部分が7gも軽量化されちゃいます。Evo4で最もコストパフオーマンスの高い軽量化チューンです。なんでこんな安いパーツをキット標準にしなかったのか不思議です。スリカンレプリカの隠しダマにしたかったのかな?(笑)。

ちなみに、回転部分を7g軽くするというのは、スチール製のキット標準アクスルを7000円かけてチタンアクスルに交換するのとほぼ同等の軽量化効果です(むしろチタンアクスルのほうがもうちょっと軽量化メリット少ない)。また、回転部分じゃないですけどキットの鉄ネジをチタンビスに交換して7g軽くしようと思ってもやはり2000〜3000円くらいかかってしまいます。そう考えるとこのoptはメチャお得、というか、入れないでどうするよ!? という感じです。
というわけで、書き出すとなんだかんだウンチクなり文句なり出てきてしまいますが、結局のところ、Evo4がデキの良い、いいクルマであることに異論はないでしょう。これでEvo3より遅かったら恥ずかしいです(十分あり得るだけに怖い<笑>)。

TRFの皆さんにはコレでぜひともISTC連覇を期待したいところです。がんばれ〜!


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