(posted on Aug 10, 2004)
(updated on Aug 23, 2004)
タミヤRC製品・即買いカタログ
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TB Evolution IV(2)





チューニングTips / Evo4ギヤ比表

<11>カーボンパーツ

「軽い」というイメージのカーボンパーツですが、最近は強度要求が上がって板厚が増えているので、そうでもありません。特にメインシャシーは面積が広いのでかなり重いです。Evo4のメインシャシーは単体で84gもあります。公称2.5mm厚ですが実測2.7〜8mmあります。手持ちのEvo3は実測2.6mmでした。よく見ると積層数が異なるようで、Evo3の板は12層、Evo4の板は10層のように見えます。もしかして繊維の太さが違うのか? シャシー幅はまったく同じ。目立つのは前後の「くびれ」が太くなった点くらいで、モーターマウント位置やバッテリー位置など、ビス穴位置も意外に変更点少ないです。それだけEvo3の完成度が高かったってことですね。よくよく見比べてると、なんだか、Evo3に追加の穴加工すればEvo4のバルクが乗っかりそうな感じ・・・。まぁ、そんな加工をしてみようなんてEvo3オーナーは、まずいないでしょうけどね。
<12>カーボンパーツ(続き)

こちらはアッパーデッキ&前後ダンパーステー。アッパーデッキは2mm厚なので軽く仕上がっています。ダンパーステーは3mm厚です。
<13>リングギヤ

リングギヤは大幅に改良。歯数も外寸も基本的に同じですが、歯の外周の裏側が厚くなり、Evo3/TB-02との互換性は保証されていません。ギヤボックス内で干渉するだけなので、裏側をちょっと薄く削れば使えるはずし、無改造でもイケそうな感じですが、とりあえずタミヤGPではNG、ってことで。

写真は左側がEvo4用、右側が従来のEvo3/TB-02用です。素材も強化されて、Evo4はPA-CFになってます。Evo3/TB-02用は今まで確証なかったですが、Evo4のPA-GFと素材感が共通しているので、たぶんPA-GFだったのでしょう。ただ、同じPA(ナイロン)とはいってもEvo4用ギヤのほうが硬質な感じです。
歯の裏側の厚みは外周部のみ増やされていて、ワンウェイハウジングやボールデフへの組み付け位置関係は基本的にEvo3/TB-02と共通です。

素材レベルから強化されたのはいいんですが、これに伴って復活したのが「タミヤサウンド」。オールレンジバリアは使ってないので分かりませんが、ちゃんとHPIのフッ素コーティング剤処理&Aqua Blanc塗布、みたいな「それらしい処理」はしてるにもかかわらず、TL-01並み(は言い過ぎだけど)の爆音を轟かせてビックリ<爆>。また、素材に粘りがないので、ヘタすると一発で歯が欠けます。筆者もバルクヘッドカバーを開けてビックリ、なんと2枚もセンターベベルの歯を折ってました。それでもバリバリに良く走ってたので全然気付きませんでしたが・・・。
<14>センターベベル

スペアで買うと、リングギヤとセットでついてくるセンターベベル。というか、センターベベルの方が損耗が激しいようなので要注意ですが・・・。従来のEvo3/TB-02用(右側)はセンターシャフトのDカットに直接差し込むようになっていましたが、Evo4ではシャフト先端に2mmキャップスクリュー止めに変更されていますからまったく互換性はありません。歯数も15枚→17枚へ増加し、2次減速比が2.600から2.294に縮小。このため、Evo4でタミヤGP指定のギヤ比を得るには、大きい方の96Tスパーに、これまで普段使ったこともないような、33Tピニオンなんてヤツを付けなければなりません。タミヤGPに関係なく、23Tストックで遊ぶなら、通常は90Tスパーにキット付属の34Tピニオン(最終6.073)くらいがちょうどいいでしょう。 ギヤ比表はこちら
<15>ダンパーオイル

オイルはイエロー(400番)です。Evo3からそうですがこのところバギー時代のパッケージが多用されてます。復刻ダイナストーム用の流用?まぁどうでもいいんですが。

超基本的な話ですが、この「**番」という数字、水の粘度を1としてその何倍かを示したものです。気をつけたいのは、あまり劇的に番手を変えるのは問題あり、ということ。私達がスプリングを変えるとき、その変更量は1段階上げでだいたい10%くらいです。ところが、オイル粘度を400番から500番にするということは、それだけで粘度が25%も増加するのです。400→500と番手でいうとあまりピンときませんが、変化率で考えるととんでもないことになってるわけです。400→300に落とすときはもっと幅が広がります。200とか700とかは考える必要ないでしょう。
もちろん、オイルを混ぜればもっと細かい調整もできますが、定量的なセッティングが困難になるので好ましくはないです(たくさん作り置きしとけばいいですけどね)。なので基本的にオイルの変更は仕上げの調整ポイントとして、まずはスプリングで調整しましょう。

取り説の順番を無視して、先にダンパー組みました。そういえば、エアリムーバーの実演って、これまでネットで示してる例が見当たらず、入門者の方にはナゾのひとつだと思うので、この機にお見せします。中の空気を抜くと、このように、どこからともなくブクブクと泡が・・・。減圧〜復圧を2〜3回繰り返せばOK。ダンパー組みが格段に早く確実になるので絶対お勧めです。昔は自然に空気が抜けるのを待っていましたが、今から思うとあり得ないヨなぁと(苦笑)。基本的にタミヤのエアリムーバーはライドのOEMですから、どちらを買っても機能は同じです。


Evo4の取り説では、一応、従来どおりのスポンジ封入が標準なんですが、タミヤキットで始めてキット標準でダイヤフラムへのOリング封入の指示が盛り込まれ、選択可能になっています。既にEvo3のときにOリング1個と2個を試し、ビデオも撮っているので、今回は取り説どおりスポンジを入れて組んでみます。ビデオはこちらにあとでアップします。でも、見て分かるような違いはほとんどなさそうですね。あんまり期待しないでください(笑)。
<15>バルクヘッドの組み立て

後で組みなおすのも面倒なので、最低限このへんは最初からチタンビスにしておいたほうがいいでしょう。Evo4のバルクヘッド部品(アルミ)はかなり精度が高いので、そのまんま組んでも問題なさそうですが、やはり基本的にはセッティングボードなど平坦な台の上で上下左右を押さえて組み立てるべきでしょう。ここで歪むとシャシーも歪みますから。

なお写真はキット指定どおり、樹脂製のバルクヘッドカバーも付けていますが、実は撤去しても支障ありません。このあたりはTipsのページで解説します。
<16>バルクヘッド(前)

フロントはセンターベベルシャフトが1点支持となるので、1060ベアリングを2個使うのがミソです。無理やり1個に減らす、というのもアリかも知れませんが23Tストック以上ではやめといたほうがいいでしょう。シムの枚数が左右で異なり、写真で言うと左に10mm×0.3mmを3枚、右に10mm×0.1mmを1枚、がキット指定。バックラッシュ調整の際はくれぐれも注意!
<17>バルクヘッド(後)

こちらはフロントとは逆に、左に10mm×0.1mmを1枚、右に10mm×0.3mmを3枚になります。走らせるとノイズの大きさに驚きますが、バックラッシュ的にはコレで適正です。ヘタにいじらない方がいいと思います。ただ、フロントもそうですがちょっと左右のガタが少なすぎるなぁと気になる人もいると思います。そういう場合は右の0.3mmシムを1枚0.1mmに交換するくらいでちょうど良くなると思います。なお、リヤのセンターベベルシャフトはモーターマウントと両持ちになるのでベアリングは1個です(位置に注意!)
<18>バルクへのピロナット組み付け

組んでて思ったのですが、ホーロ−ネジ(コレ、なんでホーローなのか最近まで合点がいってませんでしたが、ほうろうではなくてhollow(穴)のことかぁ、と思うと納得)を先にねじ込んでからピロナットをねじ込むと、ホーローネジがつられて回ってしまいます。なので、六角レンチで回り止めしながらピロナットを回すのが正解。後でバラす時のことも考えてホーロービスの穴は上面(ピロナット側)にしておいたほうが良さそうです。
<19>新設計のフロント回り

キングピンピロボール、ベアリングも含め、すべてが新しくなったフロント回り。

写真では隠れていますが、クランプ式六角ハブとベアリングの間に5×0.1mmシムをかませるようになっています。コレがないとハブがアップライトに擦れそうなんですが、アクスルのガタがほとんど(というか全然)なくなってしまい、キットの指示どおりに組んだ場合、パーツの加工精度が甘いヤツに当たったり、ホイールナットを強く締めると駆動抵抗が大きくなる可能性があります(てゆーか、渋くなりました!)。なので、様子を見て、必要なら0.1mmシムを付けないようにする必要があると思います。気を付けましょう。
<20>アップライト用サスシャフト

コレもEvo4から採用された新パーツ。イモネジの要領で六角レンチでサスアームにネジ込みます。

目立たない存在ですが、従来の両端でEリングで押さえるタイプよりも確実に小型軽量化、メンテナンス性もアップ。サスアーム素材が十分に堅く、ネジロックの役目をしっかり果たすので緩みの心配もなさそうです。ご覧のとおり長さの違う2種類があるので気をつけましょう。短い方がフロント用です。


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