(posted on Jan 30, 2007)
タミヤRC製品・即買いカタログ
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TA-03F+R(ツインモーター仕様)


前後バルクヘッドとバスタブ/シャシー板の交換で、モーター/メカ配置とホイールベースを
いろいろと組み合わせられるのが、TA-03シャシーの最大の特徴であり、一番楽しめる点です。
そして、TA-03を手にした方なら誰しもまず真っ先に思いつきそうなアイデアのひとつが、
今回の作例「ツインモーター化」でしょう。

タミヤのキット案内: TA03F・PROドリフトスペックランチア037ラリー(TA03RS)



ギヤ比一覧表TA03RTA03RRTA03RR-EvoLancia037(TA03RS)

ツインモーターは、歴史を遡ると、1980年代初頭の 京商「ソニックスポーツ」が ルーツです。 アイデアとしては非常に古くからあったのですが、実例としては タミヤ「ワイルドダガー」など、過去30年間をみてもほんの数例しかありません。 TA-03でも、構成としては可能でしたがキット化はされませんでした。

通常のレースイベントではNGな仕様なので、 あくまでも「遊び用」としてしか取り組む機会のないツインモーター。 ただ、実際に試してみないと、分からないこともいろいろあります。 ドリフトやろうかと思ってTA-03を引っ張り出してきたのを機に、せっかくだから 「とにかく、やってみよう!」の精神で取り組んでみたのが、今回の作例です。
また今回の作例は、あくまでも「遊び用」ということなので、ボディもタミヤ製ではなく、 以前から作る機会を伺っていた、シェブロンモデルズ製の「ランチア037ラリー」を チョイスし、さらに電飾も施してみました。ドリフトするなら路面が食わない「冬」にこそ 楽しむべき、そうすると日が短いので電飾したほうが一層楽しめるよネ・・・という理屈は 筆者の勝手な論理展開ですが、「ドリ車こそ電飾!」という結論自体は一般的な考えと 変わりませんね(笑)。まぁ面倒ですけど、やるとカッコいいですよね〜、電飾。

シェブロンの037ラリーは、ステッカーが秀逸。特にマルティーニのロゴ。 縁取りの金箔まで再現してかなりの気合モノ です。シースルーのリヤグリル、リヤタイヤのマッドガード(作例では未装着)まで再現して、ディテールもバッチリ。
200mm幅規格のボディなので、037のグラマ〜かつ暴力的な雰囲気もバッチリ出ていますよね。 飾っているだけでもワクワクしてきます。

ツール・ド・コルスでの仕様をモデル化しているので、タミヤの037ラリーに付属していたような 追加フォグランプユニットの艤装はありません。残念。タミヤのからパクってくることも 可能なんですが、もともとフォグユニットはボディから突き出る格好で、TA03RSキットのような、アゴ下から外に伸びてる バンパーがないと、クラッシュですぐ壊れてしまうので今回は却下。ディスプレイするだけならいいんですけど・・・。

そういえば、何か寂しいと思ったらドライバー人形がありませんね。コレはタミヤの037キットから流用できるので 後日、やってみましょうか・・・。
左右のフロントアップライトの色が違うのはご愛嬌(かつて破損部品を片側だけ交換した名残り)。ちなみに TA03用フロントアップライトのデフォルト成型色はグレーで、モデル末期に黒を同梱するキットが出てきました (作例の黒いアップライトは染色処理ですが)。ブルーのアップライトはTA-02/FF-01用のものです。

フロントダンパーステーは、ボンネット高が低いボディも装着できるよう、TA-03RS用のローマントタイプを使用。 案の定、037ボディでは2番目に低いピン穴位置を使うことに。
なぜかタミヤのキットではなかなかお目にかからないんですが、実車でこのように シースルーというか、メッシュになっているグリル部分とかの再現方法は、シェブロンのステッカー処理に 見習うべき部分も多々あるように感じました。マスキングで透明を抜いておいて網目のステッカーを貼る、という ことなんですが、実感がまるで違います。タミヤではシースルーはほとんど利用されず、網目の再現は いつも「ベタ」ですからね〜。
今回の作例は、過去のTA03R・GT1クラス仕様('00〜'01年頃) の上下シャシープレートを、社外品のテック製に変更し、ベルトを廃止して、前後バルクを ともにモーターマウント用バルク(A部品)に揃えた、という感じで組んだもので、 基本的にすべて手元にあった中古パーツの転用で済ませています。
そもそも、ツインモーター化しようと思った動機は、まぁ「試してみたい」という気持ちも確かにあったのですが、 それよりも、「キットに付いてきた540SHとか62227ジョンソン の使い道はコレしかないよな〜」という不純な動機のほうが大きかったのです。TA-03のベルトはロスが大きいので、 ツインモーターで重量増加しても、駆動ロスが減る分で燃費はカバーできるかな〜、とか、いろいろな打算が 渦巻いてます(笑)。

ツインモーター4WDというシステムは、モーターの軽量化が困難な以上、どうしても軽量素材テンコ盛りの 通常の4WDシステムより重くなります。そのため、通常なら却下される方法ですが、駆動系の部品点数が減るので メンテは楽だし安上がりです。遊び用なら、コスト安くガンガン走れるほうが良いですし、ツインモーターにすることで モーター加熱の心配は減り、慣性重量は増すので、ドリフトには好都合だと思ったのです。
もっとも、モーターに余裕が出てくれば、今度は逆に、アンプやらバッテリー(特にコネクタの溶融)やらの心配を する必要が出てくるわけです。そのへんの見極めは、まずやってみないと何とも言えないので・・・。
タミヤGP用の作例ではないので、筆者の好みで「内蔵アンテナ」を復活させています。 マネするしないは読者個人の責任においてどうぞ。「見た目」と「アンテナ保護」の点では断然このほうが良いですけど。

今回はカーボンWデッキ仕様ですが、送信機が最新のフタバ3PKスーパーだからでしょうか、 動作がピクつくようなこともなく、まったく不安なく動作してくれました。ちなみに受信機は新型AMBとの相性最悪ということで ミソがついて「お遊び用」に回されたKO・KR-301Fです。3PKSのハイレスポンス(FSS)モードだと受信しなかった・・・ような・・・ だったので、あまり追求せずに素直に従来機種向けのPPMモードで使用しています。
タイヤが滑り、ロールが少ない前提で、キャンバーは前後とも0.5度まで減らしています。ただ、後でよくよく考えてみると、 タイヤのイン側(ゴムが厚くて硬い)を積極的に減らしてタイヤが「台形」になったほうが、トレッド面の厚みが均質化して、 低速でも高速でもグリップ感のバラつきが減っていいかな〜、なんて思いました。 そうすると「ネガティブキャンバー強めのほうがよろしい」ということになります。どっちみちロールしなけりゃ、タイヤが台形だって 支障はないはず(スポンジタイヤではよくある話)。果たしてどうなるか? は今後試してみます・・・。

フロントのトー角は、アウト側タイヤの切れ角増加を狙って、若干トーインを付けてみたところ、 直進性が悪くなってしまいました。初期反応も鋭すぎるので、若干トーアウトくらいにしたほうが良さそうです。
後で解説しますが、前後モーターは1対の電源ケーブルで直接コネクトされており、その真ん中あたりの 被覆を剥いて、アンプからのモーターケーブルをハンダ付けする方法で給電ルートを設けてあります。 こうすることで、モーター回りのハンダ付けがスッキリするとともに、アンプ位置に対して消費されるコード長が 最適化される(最短で済む)ことにもなります。作例ではあえて「最短」にはしてないですけど・・・。

テックのシャシーは6セルのバラセル用ですが、グラステープを使えば容易にスティックパックも載ります。 タミヤ純正シャシーをあえて使わなかったのはあまり意味はないんですが、タミヤ製ばっか使うと、結局、社外品パーツが いつまでたっても使われないまま持ち腐れてしまうので、あえて積極的に機会を作って使っているだけです。





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