(posted on Aug 1, 2007)
(updated on Aug 8, 2007)
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タムテックギア934・RCTチューン(2)





他に各場所がないのでここにメモしておきますが、GT-01用のシャシーフレーム(部品コード9335468)はバギーモデルであるGB-01用(同・0440190)とは形状が若干異なっています(ボディサイド部分など)。単に成型色を変えたかったわけではなく、出荷時の検品作業などの都合を考え、形状の違いを色で識別できるよう、成型色を変えてあるわけです。なのでGB-01用のフレームの転用は基本的にできません(やればできるかもですがタミグラではどっちみちNG)。注意しましょう。
M-04のページでもご紹介しましたたが、RC Sportsさんの企画記事 「Mレンジャー」の似顔絵を今回も活用させていただいてます。ちゃんと左ハンドルですよー!

ポルシェの作例紹介の前に書いちゃうのも何ですが、ついで話として、 この07年8月8日にいよいよ「フェラーリ288 ITO」じゃない「GTO」(笑)のスペアボディセットが発送開始になりますので、今後はそっちに乗り換え予定です。ホイールベースは伸びるんですが、7月のレースの様子を見ていると、フロントにOG-33ハイグリップタイヤを使えば十分曲がるようですし、ボディサイズも思ったほど大きくはないです。ポルシェだとフロントにハイグリップを使えない(食い過ぎて走れない)ですが、自分的には前後のコンパウンドが違うというのはスッキリしないなぁ〜、といった点もありまして。とはいえ一番の理由はフェラーリボディを使いたい!からなんですけどー(苦笑)。この時代のポルシェもどことない愛嬌が大好きなんですけどね。
ナニゲないリヤビューですが、チョット気になる点がありませんか?・・・そう、「ボディが右下がりになってる」 のです。最初は気のせいかな? と思っていたのですが、写真を撮って、ボディの写り方がおかしいので確信した次第です。そういえば 上のフロントからのビューでもリヤのホイールハウスの見え方が左右で違っているでしょう?
原因は、なんと「シャシー側のボディマウント」にありました。見ると、どう見てもマウントが斜めに付いてます(苦笑)。 ウソだと思ったら写真に定規を当てて地平線やらダンパーステーの左右の取り付け穴との位置関係をチェックしてみてください。 ここまでヒドいとパッと見ただけで「こりゃダメ」と分かると思いますが。 組み立ての問題でないことは、いくらヒネってもこのヨレが直らないことからも明らかです。

初期のM-04のリヤバルクヘッドにあったような取り付け用の貫通穴の角度違いか何かでしょうか。それとも成型時の歪みか何かでしょうか。 成型時の歪みで再現性がないとしたら、筆者の個体だけの問題ですから無視して構わないんですが、もしお手持ちのGT-01のリヤボディマウントに 同様の問題があるとしたら、そのうち金型修正されるかも知れませんね。
金型修正が入るかどうかはさておき、このまんまではカッコ悪いしホイールハウスにタイヤが当たって走行にも支障が出るので、場当たり的な対応として ボディ側マウントにOリングを追加して「底上げ」してみました(写真は前後逆向きに見ているので左側に追加されてます)。 コレでとりあえず問題ないので筆者としてはヨシとしています。 いやそれにしても90年代までならともかく、CAD/CAM全盛のイマドキでもまだまだこんなコトあるんだ〜、とちょっとビックリです。
フロント側のボディの取り付けは、このように、ボディ側から伸ばしたマウントバーをシャシー側のステーでキャッチすることで実現しています。ボディ側のマウントバーは、ボディにネジ止めするのでその部分のボディが凹む格好です。キット標準のカラーではステッカーで凹み部分をうまく隠せるのですが、オリジナルのカラーを塗った場合は必ずしもステッカーで隠れるわけではないので凹みが目立ちます。まぁ同色のビニールテープとかカッティングシートを貼れば目立ちませんが。
ではここからいよいよ「07年7月仕様」の解説です。

チューニングの主なポイントは、
1)とにかく車高を下げる&低重心化
2)軽量化
3)ロール量を減らす(バネとストローク)
4)前後タイヤをできる限り食わせる
5)脱出重視でデフは固める
6)XB標準メカにコダわる
7)アライメントの最適化
以下、各パートごとに説明していきます。
フロントセクションのポイントは4つ。ハイグリップタイヤ(OG-33)は食い過ぎてショートホイールベースのポルシェにはバランスが悪いので、 コンパウンドはノーマル(SG-43)をあえてチョイスすることを前提に、 1)アライメントの適正化、2)フロントトレッドの拡大、3)バンパー部品撤去、4)ダンパーストロークの切り詰め、 を実施しました。ホントはロワアームがシャシーにあたる部分を少し削ってもっと車高下げとサスストローク増量を図りたかったのですが、 バラすのが面倒なので見送りました。現状でも十分です
GT-01では新設計のフロントアップライトを採用してアライメントの適正化を図っています。まだまだ不十分ですが GB-01ほどバンプステアは露骨ではありません。

サーボは、タムギアXBセット標準のTSU-02をそのまま使っています。リポ&ブラシレスとかに換装してハイスピード化すると 若干もの足りなさも出てくるかも知れませんが、タミヤGPでスポチュンSPTで走る程度の速度域であれば、トルク・スピードとも十分です。 どっちみち、サーボセーバーが貧弱なので、 ハイトルク・ハイスピードのサーボに換えるにしても、まずはサーボセーバーがどうにかなってくれないとダメダメです。
寝かせてマウントされたフロントダンパーがGT-01の特徴です。ここまで低いとCカーボディも余裕で載りますから、 筆者としては、ポルシェ936ターボやらポルシェ956あたりの復活を願ってます。ドウなんでしょうね??

写真のダンパーはOG-29のCVAですが自分で染めて黒くしています。 決して新製品ではありません(笑)。このほうが落ち着きがあってイイでしょ? ダイヤフラム式のCVAダンパーは、ストロークの短いオンロードカーにはピッタリです。メンテが楽なのがイイです。 価格も安いし、ショートとノーマルの2本ずつ入ってる点もGT-01にベストマッチ。超お奨めアイテムです。ただし、封入するOリングは最初からOG-30のローフリクションOリング(税別定価300円)にしておくべきでしょう。ダンパーには、オイル以外のフリクションは極力ないほうがいいですから。
ちなみに、今回の仕様に先だつ6月2日の仕様では、ノーマルのフリクションダンパーを採用していました。 オンロードにはバネだけで十分だろう、との考えからです。しかし実際には、ショックアブソーバーが弱いままなまじサスストロークがあったりすると、「中間」がなくなってサスが「伸びてるか縮んでるか」という極端な動き、つまりピョコピョコした動きになって良くありませんでした。このへんは3PサスのDDシャシーとは異なる感じです。

そこで今回はオイルダンパーを付けたわけですが、今度はストロークを一段と詰めた関係で、 ことフロントに関しては「ショックアブソーバーの存在意義がほとんどない」状態になってしまいました(苦笑)。 7月仕様の長さまで詰めてしまう前提なら、フロントダンパーはノーマルのままで良さそうですね。
7月仕様のダンパー長(シリンダー長は標準サイズ)は、 CVAダンパーセットのプラ部品のインナースペーサーと不要なOリングを組み合わせて基本的なストロークを詰め、 最後の微調整はダンパーエンドを少し回して、全長59.5mmで落ち着きました。 プラスペーサーだけだと微妙な設定が難しいので、0.2〜3mmの余裕を稼ぐために、 あえてOリングをスペーサーに組み合わせています。

予選では58.5mmまで詰めていたのですが、決勝前にドライバーが「もうひと曲がり欲しい」とリクエストしたので、 ストロークを少し伸ばす方向でダンパーエンドを緩めて1mm稼いでみました。あんまり変わらないような・・・。

バネは一貫してOG-19セッティングスプリングセット(ショート)(税別定価800円)のソフトで固定です。プリロードがかかって かなり硬くなるし、リヤダンパーのoptバネの設定が柔らか過ぎる現状では、ロールバランスが悪くなるのでミディアム以上は事実上使えません。
実はこのダンパー取り付け位置がなにげにポイントです。 取り説指定位置よりもこちらのほうが筆者としては合理的なように思えるんですよね。 ・・・ていうかこのほうが単純に見た目カッコいい(笑)。 もちろん、もっと合理的な理由はあって、 「こちらの取り付け位置のほうが、ごくわずかですが車高が下がります」。0.5mmでもいいので車高を下げたい、だからこっちの位置、 というのが最大の動機です。また、ダンパー用のインナースペーサー部品を活用してダンパー取り付け位置をカサ上げしています。 ロッカーアームとの位置関係で見かけ上のダンパー位置が斜めに取り付いてる格好にして、プログレッシブな効きを狙ったものですが、今になって改めて考えてみると、想定されるプログレッシブ特性が本来とは「逆」で、沈み込みが増えるほど効きが柔らかくなる方向性ですね。ちょっと失敗(苦笑)。次回までに見直します
ロッカーアームは、少々迷いましたが今回は「色」を優先? してノーマルのままです。ただし、 動作をスムーズにするために850ベアリングを最初から入れて組んでありました。もちろん脱脂済みです。 ロッカーアームは高速回転こそしませんが、「フリクション」にかけては駆動系以上の要求があります。 封入されているグリスのせいで回転が渋いままなら、むしろノーマルのプレーンメタルのほうがマシなくらいです。こういうところで「本末転倒」にならないように!

ベアリング脱脂は、駆動系に使うなら、リテーナー部品のバリ取りのためグリス入りのままある程度使い込んでからやったほうが、ボールが痛みにくくなり、寿命が大幅に延びるのでお奨めです。でも、まぁ、ロッカーアームは高速回転するわけではないので、いきなり新品で脱脂しても構わないでしょう。
optのロッカーアーム(OG-36、税別定価2200円)は、ノーマルの樹脂製と微妙にピロボールの取り付け角が異なり、コレが ダンパーの効きにもほんのり影響するような「気がする」のですが、形状から察する限り、 F201のロッカーアームのように「積極的にレバー比が変えられるので交換しましょう」みたいな商品企画ではなさそうです。 なぁ〜んだガッカリ。 強度的にはノーマルで十分なので、特に買う必要はないパーツだと思います。ただ、作例のように車高をメいっぱい下げた場合には、 ノーマルだとダンパー側ピロボールの角度が厳しくなるので、ピロボール周りの動作角の余裕を得るには、 OG-36に替える意味は多少ないわけではありません。ここだけ「青くなってしまう」のが 個人的にはイヤですけど・・・(苦笑)。
フロントタイヤは、今回、最も頭を悩ませた点です。コンパウンド(SG-43/OG-33)、インナー(SG-41/なし)、ホイール(SG-45/SG-62)、と計8通りの組み合わせがあり、しかもこれに「磨耗度」の違いが加わってきます。エッジで食うタイヤ形状なので、インナーは「なし」が最もよく食うのが通例です。

フロントホイールはオフセットが2mm異なり、ポルシェ用のSG-45がオフセット0mm、フェラーリ用のSG-62が同2mmとなっています。当然、トレッドを広げたほうがグリップが上がります。SG-62がポルシェボディにフィットしなければ話にならないんですが、下写真のとおり、余裕でボディ内に収まるので全然問題なしです。もちろん本番のタミグラでも特に問題にはなりませんでした(これが問題になるようなら1/10ツーリングのオフセット違いホイール装着なんて全部ダメになっちゃいますよね)
今回はタイヤを減らしているようなヒマはないので、磨耗度の点は無視して全部「新品」を前提に考えました。方向性を探るため、事前テストでOG-33(ハイグリップ)+SG-41インナー(OG-33付属品でも同じ)+SG-45(オフセット0)ホイールの組み合わせを試したところ、グリップが良すぎてポルシェだとオーバーステアでした。ということはOG-33タイヤにSG-62ホイールとか、インナーなしという選択はないだろう(ポルシェに関しては)、ということで、絶対使わない組み合わせは作らないようにしてムダを省きました。

結局、現場の練習走行では左にSG-62(オフ2mm)+ノーマルタイヤ(インナーなし)、右にSG-45(オフ0mm)+ハイグリップ(インナーあり)を履いて違いを確認。予想通りの挙動だったので、レースではSG-62にインナーなしノーマルタイヤを投入し、最後までこれで通しました。
ボディ裏側はこんな感じです。今回はあえて特に補強とかは入れていませんでした。軽いのでボディは壊れないだろうと思っていたのです。ところが実際には、クラッシュするとボディのバンパー付け根周辺がパックリと(笑)。成型後の板厚分布と応力の関係でそうなってしまうのでしょう。とにかく、フロントバンパー周辺部は割れやすいので、接着剤やアルミメッシュテープで補強したほうがいいです。
作例では、ボディのマウント高をギリギリまで下げている関係で、フルバンプするとタイヤが擦れて塗膜がハゲてきてしまったので、赤いビニールテープで対策しました。これなら表からも塗膜がハゲた部分があまり目立たないし、擦れにも耐えられますから。
GT-01のホイールハブ、一見するとGB-01と同じに見える・・・もちろん設計上の寸法は同じですから・・・ ので、見落としがちなんですが、実際にはGB-01とは別の金型なので、実寸がビミョ〜に異なっている ようです(裏の出っ張りが少し短い)。それが証拠に、ホイール取りつけ用の2.6x20mmビスを普通に 締め込むと、締め過ぎになってしまい、ベアリングが圧迫されてホイールの回転が非常に渋くなって しまいます。これでは燃費やストレートスピードにも悪影響が出てしまいます。燃費や速度に問題を 抱えている方は一度チェックしてみるべきでしょう。フロントは自由回転なので分かりやすいですが、 リヤはモーターがついていてフリー回転チェックを怠りがちなので余計に要注意です。こんなところで ロスしていたら、レースじゃあハナから勝負になりませんからね!
対策は実にカンタン。別売の3mm穴の0.2mm厚程度のシムを入れてやるだけで見違えるような軽い回転を得られるようになります。まぁコレが本来の状態、なんですけどね。いや〜それにしてもチョットこの寸法誤差はいかがなものか・・・。他人事ですがXBのセットは大丈夫なんだろうか・・・。まぁメいっぱい締め込んであってもタイヤが回転しないというほど酷いことにはならないハズなんですが、だから余計に発見しずらい「不具合」なんですよね・・・。

もうひとつのテとしては、GB-01用の六角ハブに替えてしまうといいかも知れません。試していませんが。
これもまだ使用していないので何とも言えないアイデアですが、 シムを入れる以外の対策として考えられるのが、六角ハブを アルミ製のOG-26 に交換してしまう、という方法です。ドレスアップのついでに問題解決にもなるなら好都合ですよね。でも実売7000円のキットに定価1000円(税別)、実売でも700〜800円もするパーツ入れるのもどうだかな〜、と思うのですが。ホイールの組み付け精度が大きく変わるわけでもないし、スモールスケールだからホイールハブにたいした強度はもともと要らないし、タイヤ付けてたら見えない部分だし(苦笑)。キットの不具合をoptで解決してね、というのもオソマツな話だし。

ホイールハブは色が好かないので、ブラックアルマイト処理に出してから使おうと思ってます・・・。 催事限定でいいから、ブラックアルマイトのハブ出してくれ〜〜〜(笑)
ついで話ですが、GT-01用に新たに作られたサスアーム部品(D部品)で「不要部品」とされている 「3番」の六角ハブなんですが、実はコレ、1/10ツーリングカー/バギー用サイズのホイールハブです。 コレを使えば、タムテックギアのシャシーに通常サイズの六角ハブを使うホイールが合う、ってことなんで、 「遊び」の幅がグンと広がります。例えばMシャーシの60Dファイバーモールドタイヤを履くとか、 バギー系シャシーに1/10バギーのタイヤを付けて超ビッグフットを仕立てるとか。そういえば07年のモデギャラで 再販された1/12フェアレディ240Z(RM-Mk.1/2用)が204mmホイールベースのGT-01にピッタリなので、 そうしたボディとの組み合わせるにも活用できそう。

ただし、六角ハブの厚みがタムテックギア用と異なるので、タムテックギア標準のホイール取り付け用ビス (2.6x20mm)では長さが足りない場合があるようです。そういう場合は 2.6mmx23〜25mmのJISネジをホームセンター等で調達しましょう。
GB-01ではせっかくゼロスクラブを実現していたフロント回りですが、GT-01で新造されたアップライトではナゼか旧来のメチャ大きなスクラブ半径を持つ仕様に逆戻り。サスアームのスパンも「いまさらTA-01かい!?」と思うようなすごく短いものですし。どうせなら最新ツーリングカー同様のロングスパンサス&Cハブを装備して 欲しかったのになぁ・・・。せっかく新設計できるチャンスだったのに、もったいない。
軽量化、というよりも見た目とメンテナンス性の改善のため、アクスルシャフト先端のミミ(ユニバとして使う際のシャフトピンを受ける部分)をカット
ダンパーの向きに注目。キット指定とは位置が違いますが、個人的にはこの方がローッカーアームの動きから考えても見た目からしても「自然」だと思うんですけどね〜。ドウですか?
トーアウトを若干つけています。GB-01ほどではないんですが若干のバンプインが起きるアライメントなので、 あらかじめトーアウト設定にしておくことで初期反応をマイルドにする狙いです。
手で持ち上げている(0G)状態だと適度なアッカーマンが得られているんですが・・・。
実際にはアウト側のタイヤがバンプするので(設計上もロールが意図されてるわけだし)、 バンプを起こしてみると、「あらら」・・・というわけです。

ストロークを短くしているのでこの程度ですが、ストロークを増やしてロール量がもっと多くなればもっと顕著になります。また、最初にトーアウトにしていないと、ロールした瞬間に完全にアッカーマンがキャンセルされて逆アッカーマンになってしまいますから、タイヤをレース向けセッティングにしてしまうと、初期反応がピクピクで運転がかなり難しいクルマになってしまいます。




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