(posted on Aug 1, 2007)
タミヤRC製品・即買いカタログ
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タムテックギア・ポルシェ934ターボ
(Item 57101、12,800円(税別)、2006年12月20日発送)
(RCTチューン仕様)

06年3月発売の「タムテックギア・マイティフロッグ」(GB-01シャシー)をベースに、
オンロード仕様のタイヤ、ツーリングカーのロールゲージをイメージした補強メンバー、
水平に寝かせたフロントダンパー、新設計のフロントアップライト等を装備して
仕立てられた「GT-01シャシー」を採用、30年前と同じ「スケール1/12」の
ポルシェターボRSR934ボディを組み合わせたのが当キットです。
バギー系のGB-01が即走行可能なXBセットからスタートしたのに対し、オンロード系の
GT-01では組み立てキットから展開が始まり、タミヤGPでもRCメカ制限なしのクラスとして
「スーパータムテッククラス」が始まり、タミグラを盛り上げていることはご承知のとおりです。

ここでは、組み立て段階の説明は割愛して(ビミョ〜な部分はほとんどないので)、
07年6月2日と07年7月21日に浅草ROX3でのタミヤGPに出走し、試行錯誤の末、
7月21日のレースで予選・決勝とも3位と好走した「RCTチューン」作例をご紹介します。


タミヤHPの商品説明はこちら組み完(XB)版はこちら




年の瀬も迫る06年12月下旬の発売から早くも半年が過ぎました。optパーツの充実が進み、07年7月には第2弾「フェラーリ288GTO」も発売され、タミヤGPでも開催のたびに着実に参加台数を伸ばしています。

タミヤRC30周年記念モデルの企画にあたって、「カネに糸目をつけない記念碑的モデル」のItem49400だけでなく、「誰にでも手が届く気軽な入門モデル」も設定する、という企画は、とても良かったと思います。Item49400は実物を手に取ること自体が困難なくらいの超レアモデルなわけで、これでは「30周年を祝おう!」と言われてもさほど共感できません。サイズ的にも、30年前の雰囲気を今に伝えるには1/12じゃなきゃイケないわけで、でもストレート過ぎる企画だと走りがショボくて売れなかったでしょう。「ホドホドのスピード」のキットを上手に売る、という点で、「タムギア」はちょうどいい落とし所かも。
いやそれにしても、30年前には、まったく同じサイズ&カタチのボディの中に、単二4本ないし5〜6セルのサブCセルと360/380、いやヘタするとoptの540モーターを付けて、しかもフルサイズの2サーボ&機械式スピコン、今の2倍くらいのサイズがある受信機、おまけにRCメカ用別電源の単三電池4本、を詰め込んで、ロクなサスも付いてないペナペナのジュラルミンシャシーの上に載っけて、1200gというとてつもない全備重量で走ってたわけですから、考えてみると恐ろしいなぁと思います(笑)。ちゃんと機能するサスが付くようになったのはRCメカとモーター、バッテリーが小さくなったおかげ、ぶつかっても壊れにくいボディとシャシーができるようになったのは素材技術の進歩と軽量化のおかげ、なんですが、そうした「30年の進化」を肌で実感するには、ポルシェ934ほど適任なモデルは他にないでしょう。
まさに、タムテックギア934こそ「30周年記念の真打ち」なのではないかと筆者は密かにほくそ笑んでいます。さぁ〜、「10万台超え」を目指して売りまくりましょう〜!今の市場規模からすると50万個くらい売れてもおかしくないかな!? 何しろ量販店の実売価格だと7000円を切っちゃいますから、発売直後なんて、部品取り用にコレクション保存用にと、まさしくホーネット再販時と同様に、1人で2個3個と買う人もいましたものねー。海外でもバカ売れして、「元祖」の10万台なんて記録は早々に超えるんではないでしょうか。
ところで新旧のパッケージ写真を並べてみましたが、「違い」に気づきましたか? 新しいボックスアートは、一見するとオリジナルのボックスアートのまんまっぽく見えますが、完全に描き直しの新作です。絵のタッチやアングルは、心憎いほど、実によく似せて描かれてますね。たぶん元ネタ写真があるのでしょうけど。箱のタテヨコ比が違うので、旧パッケージの密度の高いデザインに対して、新パッケージのほうはボックスアートと商品名ロゴの「間」が抜けてしまっていてバランスを欠いている点が、チョット残念です。
新旧パッケージのボックスアート、商品名の字体の違いくらいは誰でもすぐ気付きそうです。このほかにも車体のエメラルドグリーンの色味(新しいボックスアートのほうが本物の色に近いです。76年当時はスプレー塗料が「真緑」しかなかったので再現不能でした)や、ノーズ/タイヤのグッドイヤーのスポンサーロゴの有無、といった点が異なります。でも、元写真通りと思われるフロントタイヤとリヤタイヤの傾きの違い加減(フロントのネガキャンが大きい)とか、ロールゲージの位置関係、ドライバーヘルメットと窓の切れ方とか、そういった部分はまんまクリソツですね!

ついでなので、「箱の中身」の違いも示してみました。やはり、ほぼ同じサイズの箱に入ると、最新のタムテックギアのパーツは「スカスカ」ですね(笑)。ボディなんてほとんど「ドンガラ」ですしね。昔はブリスターパックや部品入りの「箱」がお約束でしたが、今は全部ビニール袋詰め。コストダウンには必要ですけどちょっと寂しいです。
さて「新旧比較」はこのくらいにして、早速本題に入りましょう。

今回の作例のベースモデルとなっているオンロード用の「GT-01」シャシーについては、 06年のタミヤフェアや「タミグラマスター2006」でのデモ走行などで滝博士自身から「ちゃんとロールして走るリアルなシャシー作り」という コンセプト説明が繰り返しされていました。既にタミグラマスターでのデモ走行風景はRCT-TVにてご紹介していますのでご覧になった方も多いと思いますが、確かに、あのまったりしたスピードにも関わらず、かな〜りロールしてました。
RCメカもパワーソースもすべてノーマルで走るなら、サス回りもキット標準で特に問題なさそう ではあるんですが、どっこい、実際のタミグラではGT-01が「組み立てキット」ということで 「RCメカは自由」、しかもモーターも「スポーツチューンSPT(OG-37、1000円)までOK」ということで かなりスピードの出る仕様になってしまいます。・・・ということで、ノーマルのままではバネが柔らか過ぎるのは明白。「加速でピョコピョコ、コーナリングでフラフラ」というのではカッコも悪いので、ここはやはり、レースカーらしいキビキビした動きを追求することにしました。イメージ的には、昔のダイレクトドライブ(DD)車のノリです。

その結果、ひととおり仕上げたのが、左写真の6月2日浅草ROXタミグラ出走時の仕様です。でもこのときはリヤタイヤのグリップ不足で撃沈。車高もまだまだ中途半端に高いし、ダンパーはノーマルのままでした。
この仕様、事前のグリップの高い路面では順調だったので特に問題ないかな、と思ったのですが、やはりレースというのは、やってみなければ分からないものです。ROXのカーペット路面にop.222Mシャーシスーパースリック(OG-34ハイグリップタイヤ同等品)のコンパウンドが思いのほか合いませんでした。むしろフロントタイヤに使っているノーマルコンパウンドがそこそこ食ってしまい(コンパウンド自体の食い方としてはスーパースリックに負けてるとはいえ)、面圧的にも幅の細いフロントのほうが勝ってしまったので、SG-42スポンジを入れたリヤタイヤでは立ち上がりの滑り出しが早過ぎて全然アクセルを開けられなかったのでした。
そこで、そのあたりの課題を更に見直したのが、今回フルにご紹介する7月21日浅草ROXタミグラ仕様です。
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