(posted on June 22, 2006)
(updated on Jun 21, 2007)
タミヤRC製品・即買いカタログ
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タムテックギア・マイティフロッグ(2)





初心者の方でも手軽に取り組めるよう、標準の付属品はたったこれだけ。 極めてシンプルにまとめられています。

タムテックギアにはバッテリー(ニッカド500mAh)と100V式の家庭用充電器も付属しています。
いわゆる「ハーフサイズ」系のモデルで主流のサイズを採用しているのですが、セット付属のバッテリーはちょっと曲者です。 というのも、スペアパーツとしてバラ売りされている同形のバッテリー(Item 55090/55091)との 性能差が非常に大きいんです。

バラ売り品のほうが性能がいいという話自体は、 バラ売りバッテリーをわざわざ買い求める動機にもなりますから、販売戦略上はアリな話ですが、 この点について、現状ではタミヤから特に明確な説明はないですし、パーツ口紙にも説明はありませんので、 混乱する人がいるかも知れませんね。製造元は違いますが、 「定格」が同じなので同じバッテリーという扱いなのでしょう。外装のカラーもわざわざ似せていますしね。 かつての1/10用の1400SP(サンヨー)と1400NP(パナソニック)のケースとは違うようです。アレははあまりに性能も価格も違ったので、 品名を区別してましたが・・・。
具体的な検証結果は、RCT「バッテリー研究室」「その5」 としてご紹介しています。 誰もがその差に驚かれることでしょう。しかもこれは「1A放電」という 比較的緩い条件での結果です。当初、実使用で経験する3〜5A程度の負荷をかけてみたところ、 セット付属バッテリーは1分と持たなかったので、やむなく放電レートを1Aに設定しました。この結果から予想できる問題点として、走行時のバッテリー電圧低下による「瞬間ノーコン」がありますが、案の定、optのスポチュンモーターに換えたら、走り初めから見事にノーコンに(苦笑)。スポチュンには別売バッテリーないしは社外品のニッケル水素バッテリー必須です

なお、この計測試験において、セット付属バッテリーは計測基準の 「0.5A充電」を受け付けることすらできず、やむなく特別に0.1Aでの充電を行ないました。それでも異常終了しやすかった くらいですので、きちんと充電するには、0.1A以下のレートでデルタピークを無視して詰め込むような充電が望ましく、 セット付属バッテリーは必ず同梱充電器で充電すべしと考えるのが無難です。
以上の問題は、 RCT「バッテリー研究室BBS」でも紹介していましたが、そもそもタムテックギアって、普段、あまり人と競争するモノではないので、 気がつかないままタミヤGPに出てしまうと、思いっきり差を付けられてしまいそうです。まぁ通常の 「お遊び」ならキット付属品で十分だし、、パワーを求める人はサッサとリポやインテレクトに換えていると思うので、タミグラに出るのでなければ、どーでもいい話なんですけど・・・。

「KC」というのはサンヨーのロット表記法で「06年3月製」という意味です。別売り用パックの初回ロットはすべて「KC」でしょう。 「Made in Japan」となっていますし、恐らくこの別売りの500mAhニッカドパックはサンヨー製のはずです。
見慣れないとちょっと見分けがつきにくいですが、上がセット同梱品、下がバラ売り品(Item 55090/55091)です。 よく見ると外装の色が微妙に違って、バラ売り品のほうが黄味がかった緑です。
表のシールは共通ですが、裏のシールはセット同梱品とバラ売り品では別仕様になっています。セット同梱品は「中国製」 バラ売り品は「日本製」と表記されています。またセット同梱品は、裏面に「V」という刻印が打たれているのが分かります。 これがロットを示すのか、違う意味なのかは現時点では不明ですが、もしかしたら「5」=2005年製、というような意味かも知れません。 発注や納期の関係上、「マイティフロッグ」初期ロット用のバッテリーは05年暮れ頃に製造されていてもおかしくないからです。 もしそうなら、今後出てくる「ホーネット」や「フォックス」ではこの刻印に変化が出てくるはずですが・・・。
パック側面の仕上げもこれだけ違います

セット同梱品

バラ売り品(Item 55090/55091)

シャシー底面のバッテリーハッチは、前側にあるロータリーストッパーを回すことで開閉します。 構造は非常にシンプルです。 HPI・マイクロRS-4の「電池ボックス」と同じくらい、すごくいいデザインだと思います。


バッテリールーム底面には、遮熱用のアルミメッシュテープが。 シャシーが融ける(95度以上が目安)ほど加熱するとは思えないんですが、バッテリーは充放電テストでも60度くらいにはなったので、 風の通らないバッテリールーム内では、真夏にスポチュンを使うと80〜90度になる可能性はないとは言えません。 細かな配慮はさすがです。
付属の送信機は、XBシリーズでもおなじみになっている、ハンス・ムート氏のデザインをベースにした「TTU-03」で、 「EXPEC SP」(Item45030)と共通のもの。エクスペック送信機には、このほかに2色のタイプで「EXPEC GT」(Item45026/45027) というのがありますが、あの送信機は「TTU-02」で別物です。違いは筐体のグレードの差とステアリング舵角調整(ST.D/R)、 スロットルエンドポイント調整(TH.ATV)機能および充電端子の有無、などで、サーボリバースはどちらも標準になっています。 TTU-03の装備は、それより先行して出ていた京商ミニッツレーサー用プロポ(PERFEX)が舵角調整とスロットルエンドポイント調整を標準装備 していることを考えると、ちょっとショボい感じはあります。ここはぜひ改良を望みたいところです。
TTU-03は、もしかすると「XB専用」ということでコストダウンのため回路を簡略化したり、消費電力を抑えるため 電波出力を絞ったりしているかなー、と思ったのですが、そういう話はないようです。ミニッツと違ってエンジンカーでの 使用も想定している送信機ですから当然ですね。ちなみにTTU-02、TTU-03のいずれも 消費電流は「130mA以下」という定格になっています。最近の単三アルカリ電池の放電容量は計測したことがないので大雑把な 推測ですが、仮に800mAhくらいの容量があるとすると、電池の持ち時間は6時間くらいの計算です。


ステアリングハンドルも価格相応に安っぽい作りですが、意外に操作感は秀逸です。こんな安いプロポのステアリングに ボールベアリング軸受けなんて入っているわけないんですが(高級プロポではベアリング支持が常識)、 ガタが少ない割には非常にスムーズに動きます。子供にも配慮しているのでしょうか、バネはKOやフタバと比べるとやや軽めです。 ステアリングをパッと離したときの「ビヨヨ〜ン」を減らすにはバネを柔らかくするのが吉、なので個人的にはこのほうが好きです。 実はもっと軽くして欲しいですが・・・(笑)。
スロットルトリガーの動作角は比較的余裕がある作りです。

リバーススイッチはここにあります

電池ボックスは別体になっているので、個人的に電池パック等へ換装することも容易です。 充電端子がないので面倒ではありますが、秋月電子などで売られている、 1本300円くらい(200円程度の特売品もあり)の安い単三バッテリーにしてしまえば、電池代を気にせず、環境にも優しく RCを楽しめますからお勧めです!





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