(posted on Jan 29, 2003)
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バハキング
(TL-01Bシャシー)


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TL-01をベースに、サスアーム、
バンパー、ウイングステー部品を作り直し、
サンダーショット/マンタレイ系の
ドッグボーンとフロントナックルを採用、
ホップアップoptのタイヤ&ホイールをおごり、
バハ・カリフォルニア風のボディを作り直した
キット、それがバハキングです。
基本的には、前作「バハチャンプ」と
ボディ以外は同じ構成。
でも、ボディが変わっただけで印象はガラリと変わりました。
前作は、TLのモノコックシャシーの形状を生かした、スリムなフォルムが強調されていましたが、 フロントタイヤからも激しく砂礫を巻上げる4WDマシンに バッテリー剥きだしのボディというのはさすがにマズいんじゃない?と思ったのは 筆者だけではないハズ。
そういう意味では、アンダーガードが未装備なままなので巻き込みは依然として多そうですが、 前作よりはバッテリー外装の痛みは軽減されそうです。
ルックスについては、なんだかフレームバギーと F1マシンを足して2で割ったような感じですね。砂礫の巻き込みに配慮して、 カットラインをキット標準よりも下げており、リヤタイヤ周辺もカットしないで黒塗り 処理してあるため、タミヤ新製品案内の紹介写真とはかなりイメージが違ってますね。 なんだか80年代の「フォックス」みたいに見えるのは筆者だけでしょうか?
今回の作例は、ほぼキット素組みを想定していますが、実際には完全にバラパーツから 組み上げられ、一部ジャンクパーツを流用しています。
具体的には、キット標準の樹脂製タイロッドをターンバックルシャフト(ピロボール式)に変更し、サストラベル量を確保。また、フロントナックルには、定番opt化が決定、「余りもの」に転落したジャンク市扱いのTA-04/414用カーボンナックル、タミヤ世界戦で使用が禁止され、使い道のなくなってしまったマッドバイソン用のグラス混入仕様のTL-01・Bパーツ(センターシャフトのベベルカバー、Cハブ、サーボセーバーなど)、さらに、ラリーカー用にと試し買いしてはみたけど全然使い物にならなかったTG-10用のoptのプログレッシブ・スプリングセット、といったところです。
今回は、メカ類も余りものフル活用。
サーボのケーブルの余分はナイロンストラップで束ねてあります。
アンテナ線は、いつものふぇら〜り伊藤流で、シャシーに這わせてあります。
シャシーがノイズの乗らないプラスチック製なので、ノーコンの心配はまずありません。
スピードコントローラーは、初代キーエンスA-01を使用。
アンプの上に乗っている黒いモノは、昔懐かしい、ストレートの「パンチ君」です。あって困る物でもないのでつけたままです。
スピードコントローラ回りの配置がよく分かるショット。
モーターへの配線は、他のシャシーにアンプを使い回せるように、 長いままにしてあります。本来は最短距離でカットして半田付けしなおすのが望ましいのですが、 あくまで、ちょっと遊んだらすぐ取り外してしまうと思われる「暫定メカ搭載例」なので。
受信機は、シャシー内側の、CPRユニットを載せる仕切り板を切り取り、シャシー底部に搭載。

モーターの冷却を考慮し、断熱効果の高いキット付属の緑色のモータープレートを活用。 ストックしていた2枚を重ねて、ハードな走行でもモーターマウント周辺が熱融解しないよう対策しています。さらに、シャシー側に大きな通風孔を開けて冷却を促進。TB-01用のヒートシンクを併用すれば完璧。



センターシャフトは、軽量化を考えればカーボン製にしたいところですが、ねじりに弱いという 欠点があります。極度のストレスがかかるバギー用としては、普段はノーマルのスチール製のほうが 信頼性が高いと思われるので、あえて「デチューン」してみました。

ところで、TL-01B用のBパーツに付属のバッテリーホルダーは、従来のオンロード仕様のものよりも 折れ曲がりの角度が深く、2段階に曲がっています。また、押さえのツメも大型化。 この形状のほうが、しっかりとバッテリーをホールドしてくれるので好印象です。 もっとも、オンロードで走るなら、ホルダーを廃止してグラステープ止めしたほうがいいですけどね。
このクルマ、ジャンクパーツから組み上げているので実はTL-01初期ロットのシャシーフレームを 使用しています。え、どこで分かるかって?
この写真に見える部分を見れば、スグ違いが分かります。
この部分は、実は輸出仕様で利用される、機械式スピードコントローラーの固定抵抗を設置する 部分なんですが、固定抵抗を浮かせて固定するためのネジ穴の高さと、この写真では切り取ってしまった、両脇のクラッシュ保護用リブ(突起)の形状がこれまでに3バージョンあるのです。
基本的に、最初のバージョンでは、このように固定抵抗の取り付け穴がほとんど出っ張っていません。 このため、熱でシャシー側が溶けてしまうといったことがあったようです。また、保護用のリブ状の突起も、当初は非常に貧弱で、クラッシュで折れてしまったり、といったことがあったのでしょう、バージョンアップのたびにどんどん大きく、強固になりましたよね。また、金型修正の際には、この変更以外にも、左右フレーム合わせ目が隙間なくピタリと合わさるような防塵対策のための改修もされています。
最後の金型改修から2年余りが経過しており、TB-01Bキットに使われているフレームは、すべて最新バージョンですのでご安心あれ。
タイヤ径が大きいので、スパー(カウンター)ギヤは
ノーマルを使用。ピニオンはとりあえず23Tをセット
フロントセクション。
アッパーアームはターンバックルに変更も可能ですが、現在はバギーのアッパーアームに使えるタミヤ純正のターンバックルが入手しにくくなっていますよね。オンロードカーと違って、もともとサストラベル量が多く、キャンバー変化も大きすぎるので、超ハイレベルなレースに使うわけでもないこのようなマシンでターンバックルでの微調整はナンセンスというもの。基本的に樹脂製で不満はないはずです。
フロントバンパー。オフロードでのギャップ走破性を高める形状になっています。
実はオンロードでも、縁石を乗り越えたり、ラリーレースのジャンプで有利なパーツなんですが、 2002年11月のタミヤ世界戦本戦で、オンロードTL-01へのバンパー流用が禁止になりました。2003年以降は、本戦での使用禁止は当然のこととして、予選大会でも使わないのが望ましい、という方向になると思われます(相互車検でクレームつける人が出てくるでしょうし)ので注意。
ダンパースプリングは、もともとはTG10用なんですが、ラリークラスで「使ってもいい」と言われたのでとりあえず買ってみなきゃしょうがないかな〜、と入手してみたプログレッシブレートスプリングを転用しました。結局、レース用としては全然ダメであると分かり、使いませんでした。バネレートの設定がいい加減なので、全然プログレッシブ機能を発揮しない、という「伝統的タミヤらしさ(笑)」を感じるシロモノだったのです。
先述のとおり、タイロッドはターンバックル式に変更。ノーマルの樹脂製は、段付きビス止めのためサスの上下動を規制しており、本来のサストラベル量が得られないためです。これはカタログ写真では分かりませんよね。ちゃんと走らせて楽しみたい方は、タイロッドだけはピロボール式へ変更しておいたほうがいいでしょう。

タイロッドは、タミヤ純正でなくてもよければ、京商やアソシ、ロッシなどのものが使えると思います。作例では、以前にジャンクパーツとして入手してあったものを使いましたが、改めてカスタマーサービスに問い合わせてみると、不思議なことに適合するモノが見つからないんです。おかしいなあ、確かにタミヤ純正ですよコレ!ま、とにかく、長さが合えばいいのです。62mm前後のものが適合します。詳しくはバギー分会BBSにスレッドが立っていますから参照してください
サーボセーバーの取り出し口。シャシー底ギリギリをクリア、って感じですね。取り説をよく見れば 気付きますが、実は、サーボの「取り付け用の耳から上の高さ」によって、サーボステーの組付けの向き を上下逆さまにしないといけない場合があるので、注意してください。特に、入門用の中型サーボを使う場合は要注意です。以前、このピロボール部分がステアの都度シャシーに引っかかっていた結果、サーボギヤの頻繁な破損に悩まされていたユーザーがいらしたので。
フロントハブ(ナックル)。
1150ベアリングを使う物であれば使えそうですが、TL-01のノーマルナックルはホイールとタイロッドのピロボール部分が干渉してダメです。キットではマンタレイ〜TA-01系のナックルが付属しています(成型色はM1025ハマー共通の黒色)。

作例では、以前「ジャンク市」で売っていた、TA-04用のカーボン樹脂品を使ってみました。なお、写真のユニーバーサルシャフトは「サンダーショット用」ということで今でも1本800円でカスタマーサービスから入手できます。ちなみに、「トップフォースEvo用」、と言っても手に入りませんのでご注意。


TA-04用のナックルを使う場合は、上下にスペーサーが必要です。
取り付けには、3×15mm程度のナベビスを使えばいいのですが、本来、取り付け用の段付きビスの外径が5mm あるので、調整のために、850ベアリングと組み合わせて使うベルトテンショナー用真鍮スペーサーを流用してみました。TA-03やバスタブTA-04とかであまっていたジャンクパーツ活用、ってとこでしょうか。
ナックルの上下でナックルのビス穴の奥行きが違うので、下側は長さ調整のため、3mmスペーサーを追加して、シャフトにナックルを突き抜けたネジが当たらないように調整しています。
リヤセクション。
こちらにはプログレッシブスプリングのソフトを使っています。ちょっと柔らか過ぎかも。(4/3/2003update:テスト走行後、前後のスプリングを入れ替えました。リヤを固めた方が、リヤグリップが上がるため、フロントもグリップレベルを上げることができ、結果、コーナリングのアベレージスピードがアップするようです)

ウイングは、表も裏もあったもんじゃないので、結局、全面「表塗り」で仕上げてあります。皆さんバギーやってる方はウイングの塗装どうしてるんでしょうね? なお、カットラインですが、もともと角度を付けて取り付けられているので、あえてフラップはない設定になっているのですが、作例では、ガーニーフラップの効果を狙って、ウイング後端を少し残してカットしてあります。
リヤバルク先端には補強プレートがついています。TL-01LA用としてスタビセットが発売されましたから、スタビの後付けも簡単にできるようになりましたね。必要ならばどぞ。

サスシャフトは、すべてTL-01用のステンレスサスシャフトに交換。軽量化になりますし、何よりも絶対に抜け落ちないからネジ緩みを気にしないでいいので、メンテナンスが超ラクです。価格も安いのでお薦めです。
ホイールは、ナイロン製なのでスプレー塗装ではうまく色がつきません。そこで、染料で染めています。作例では、94年頃に発売されていたタミヤ純正optの染料セット(手元に残ってた)を使いました。もちろん、一般的に手芸店など売られている「ダイロン」などでよく染まりますよ。主要都市なら「東急ハンズ」で良く染まる染料を入手できます。渋谷店なら塗料を扱っているフロアです

なお、キット状態では、タイヤにはインナースポンジが付属していません。タイヤが固いのでとりあえず用は足りてますが、現在はoptでも販売されていませんし、さて困った。接着しないままでも十分走りますから、ヘタに接着しないほうが後で困らなくていいのですが、ハッキリ言って邪道。やはり適当なスポンジを入れてちゃんと接着したいですね。それにしても固くてホイールにタイヤがハマらないのなんのって・・・。
バハキングは、あくまでもお気楽に4WDバギーを楽しむためのキットですが、 チューニング次第では、そこそこ走ると思います。熱対策さえ気をつければ、 10ターンくらいのモーターを積んでジャンプを豪快に飛ぶのも楽しそう。

あなたも今年は近所の公園でバギーを楽しんでみませんか!?


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