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. ダンパーのセッティング Tokio 07/26火23:03[62]
. ロールです。 c12 07/27水00:47[63]
. ダンパーセッティングの誤解 ふぇら〜り伊藤 07/28木00:43[64]選択
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. ダンパーセッティングの誤解返信  
こんにちは。

私も、まだツーリングカーが出たての頃まではそのように考えていました。実際、そうだったので・・・。

ところが、タイヤの性能が上がり、バネも硬いものが入手出来るようになって、この認識は大間違いであることが分かりました。
と同時に、基本的には実車と同じように考えていいんだな、ということで納得しました。

つまり、こういうことです。

一般にRCカーで言う「ダンパー」というのは、
バネとショックアブソーバー(減衰機=本来の「ダンパー」部分)をセットにした装置です。
このうち、バネは、サスペンションの動作する速度(固有振動数)を決定付けるメインの要素になります。
ショックアブソーバーは、サスペンションの揺り戻し(エコー)を抑制するための補助デバイスであって、
サスペンションの動作速度を遅くしますが、速くするものではありません(RC独特の「パッツンダンパー」は無視するとして)

さてここで、バネの強いダンパーと弱いダンパーを用意して、その違いは何か? を考えてみましょう。

答えはズバリ、「ロールスピードの差」ですよね?
ショックユニットに封入されているオイルやピストンの条件が同じならそうなるはずです。

そして、ここが重要なんですが、硬いバネを使うと、ロールスピードは「速く」なります。
これはバネの基本原理を考えれば明らかです。硬いバネのほうが固有振動数は高い(速い)ですよね?
お手元に転がっている柔らかい板と硬い板を曲げて「ビヨヨ〜ン」とやってみてください。
どちらが高速に振動しますか? 硬いほうですよね。

ここまでご理解いただいたうえで、次にタイヤの話に移ります。

タイヤというのは、主に3種類の力で摩擦を生み出しているそうです。
1)ヒステリシス(ゴムの変形)
  トレッドゴムの弾性変化で生じる摩擦力
2)凝集力(掘り起こし摩擦)
  トレッド表面でゴムが引きちぎられる際のせん断摩擦
3)粘着力
  路面とタイヤゴムとの分子間力によるもの

どれが大きなウエイトを占めるかは路面状況によるんですが、
通常は、粘着力>凝集力>ヒステリシス の順番です。
だからスリックタイヤが良いとされるわけです。
凝集力のほうが大きくなる路面ではトレッドパターン付きのタイヤのほうが良い、ということになり、これはRCでも
カーペット路面やホコリの浮いた路面などであり得ます。

以上は余談というか予備知識ですが、いずれにしても、
タイヤの摩擦力というのは、ゴムと路面の摩擦係数に「圧力」を掛けた値になるわけです。
ですから、より高い圧力を加えたほうがグリップは上がるわけですが、ここに「落とし穴」があります。
「圧力のかかり方」に対する認識です。

「コーナリング時の荷重変化」に着目すると、
これは単純に「回転半径」と「走行速度」だけでは実際のタイヤにかかる圧力は算出できません。
実際のクルマには「サスペンション」があるからです。
サスペンションに組み込まれているダンパーユニットこそが、
実際にシャシーに発生したロールモーメントをタイヤに伝える「大きさ」と「時間」を支配しているわけです。
(実際にはコレにスタビも加わりますがとりあえず無視)

そうすると、先ほどご説明の通り、バネが硬いほうが固有振動数が速い、つまりロールモーメントの伝達が速いわけですから
同じロールモーメント(荷重量)を伝達するにしても、タイヤに一気に荷重が乗ってしまうわけです。
すると、先ほどご説明の通り、(単位時間当たりの)荷重が大きい方が摩擦力は高まるわけですから、
グリップは上がります。
上がりますけど、「時間」は短くなります。
だって、同じ速度、同じ回転半径ならば「発生するロールモーメントの全体量」は変わらないからです。

これとは逆に、バネを柔らかく、ロールスピードを緩やかにすれば、タイヤにかかる単位時間当たりの圧力が下がる分、
瞬間的なタイヤのグリップ限界は下がりますが、
その分、時間を持続させれば、全体としてのコーナリング性能は理論上は「同一」になります。

以上を具体的なケースとして当てはめると、ソフトなダンパーで大きな弧を描いてアウト・イン・アウトで走るのと
硬いダンパーでピクピクと鋭角的に曲がるのと、結果としてタイムは変わらない、というような場合が想定できます。

ただし、以上はあくまでも「タイヤグリップの理想状態」での話に過ぎません。
実際のサーキット上では、必ずしもタイヤが路面に理想的に接触しているとは限らないのです。
先ほども触れたように、路面にホコリが浮いていたり、あるいは、路面が荒れていてハネやすかったりすると、
理屈上は同じグリップ力(ロールモーメント)を発揮できるはずのセッティングにも優劣が出てきますよね?

つまり、あまりに硬すぎるバネで路面からハネてしまうほどだと、「粘着力」や「凝集力」がうまく発揮されなくなってグリップを失ってしまうことがあるわけです。
こういう場合はもっと柔らかいバネのほうがグリップを稼げることになります。
また、摩擦力というのは、滑りだす直前が最高値になるわけですから、過大な圧を加えても上滑りするだけで摩擦力になりません。
 (移動物の場合は静止物ほど最大摩擦力のピークが出ませんが原則は同じです)
最適値を超えて硬すぎるバネでは荷重移動をコーナリングパワーに十分に変換し切れなくなるわけです。
以上が、「硬すぎるバネ」でタイヤグリップが落ちる理由です。

逆に、非常に路面がフラットで、コーナーのRが鋭角な場合、
バネが柔らかすぎると、荷重移動のスピードが遅すぎて、コーナー脱出してもまだ荷重移動を続けてる、みたいな状態になると
荷重移動がフルに活かしきれず、得られるタイヤグリップが低くなってしまいます。
こういう場合はもっとバネを硬くすれば、コーナー通過前にフルに荷重移動のパワーをグリップ力に活かしきれるわけです。
つまり、「バネが硬いほうがグリップが上がる」ケースです。

同様のことは路面温度とタイヤコンパウンドについても言えます。

路面温度が低く、タイヤグリップが低い場面では、バネを柔らかくすることで荷重移動の速度を遅らせ、
グリップ限界を超えない範囲でフルに荷重移動を活かせます。
グリップ限界を超えたところで、いくら荷重を与えても滑っていくだけで意味がありません。
ですから路面温度が低いところで硬いバネを与えたらツルツル滑ってしまいます。

               * * *

以上をまとめると、タイヤグリップは「路面との関係」において「ロールスピードの最適値」を下回っても上回っても
グリップ限界は下がる、と理解してください。
そうすると、ベストなバネ以外なら「柔らかくても硬くてもグリップは下がる」というのが厳密な正解になります。


「固めるとグリップが下がり、柔らかくするとグリップが上がる」というのは、あくまでも
「(タイヤの限界が低くて)ロールスピードの最適値を上回る範囲での話」ならその通りですが
「(タイヤの限界が高くて)ロールスピードの最適値を下回る範囲での話」ならばその逆になってしまうわけです。

近年は、タイヤの性能アップで、相当に硬いバネを使わないと「ロールスピードの最適値を下回る」ケースが増えてきています。
なので「バネ固めたほうがグリップが上がる」ケースが増えています。ご参考まで。

              * * *

ドリフトの場合、そもそも使用するタイヤのグリップが限界的に低いわけですから、ことさら、この
「ロールスピードの最適値を上回る」状態になりやすいことを意識する必要があります。
つまり、普通は「硬くすると食わない」わけです。
Tokioさんの認識はこの点では合っています。
が、一般のツーリングカーでは話は逆になることが多いはずです。
少なくとも現在主流のハイグリップタイヤを使う限りでは。
(昔、タミヤのスーパースリックなどが主流の時代は、ドリタイヤと同じセッティング方法でした)

TT-01Dに限った話としては、このクルマがもともとスケール重視で「ロールを稼ぐ」ことを意識しているであろうと思われる点、
それから、クルマのコントロール性を考えると、「むやみにツルツル滑るクルマではマズいだろう」というタミヤ的な配慮が
影響しているのではないでしょうか。
ふぇら〜り伊藤 メール 2005/07/28木00:43 [64]



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