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. <RCT Tios>ホイールベースとマシンの挙動 ふぇら〜り伊藤 01/28水15:21[928]選択


上の選択記事
. <RCT Tios>ホイールベースとマシンの挙動返信  
TT-01分会で質問がありましたので書いておきましたが、
一見「理屈と実際が食い違ってるのでは?」という典型的な話で、
素朴な疑問をお持ちの方は多いと思うので、同じ内容をこちらにも転載しておきます。
http://2.pro.tok2.com/~rctv/cgi-bin/bbs/tt/raib_2.cgi?md=tv&pn=416&ln=1#8

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ホイールベースの操縦性への影響は、長ければ単純に小回りしにくくなる、というものです。
バスと軽自動車と、どちらが小回りがききますか? という例で考えてみてください。

ところが実は、タイヤグリップの限界点を綱渡りしているレース走行では、
ホイールベースの差そのものはあまりハンドリングに影響しません。
それよりも、重心位置を含めた前後のグリップバランスのほうがはるかに大きな影響があります。

上記のバスと軽自動車の例は、あくまで完全なグリップ走行状態を模した話です。
グリップ走行下では、
タイヤのスリップアングル(タイヤの向きと進行方向のズレてる角度)は無視できるほど小さく、
幾何学的に予測される軌跡の上をタイヤが素直に通りますから
ホイールベースが長いほど回転半径が大きく(=曲がりにくく)なります。

しかし、レース走行の場合は、もともと限界ギリギリで走っているので、
ちょっとしたきっかけを作ればタイヤのグリップは簡単に失なわれます。
そこで、リヤタイヤのグリップだけを選択的に減らすことができれば、簡単に「曲がる」わけです。
ウソだと思ったら、アクセル全開の直線走行からブレーキングして180度ターンしてみてください。
誰でもできるでしょう? 
全速力で走ってた直後であっても鋭いコーナリングはできるわけです。
ということは、実は90度ターンだって、30度ターンだって、できるわけです。
あとは定量的に安定してタイヤに優しく曲がれるドライバーの腕とセッティングの問題です。

最近は実車でもタイヤやマシンの性能が上がって、RCっぽい挙動をよく見ます。
  #その代わり、人間が失神寸前まで来てますが
実車ラリーやF1のタイトコーナーでの走行シーンを見てもらえば分かるのですが、
パーキングブレーキでのタイヤロックや前後ブレーキのバランス調整、
あるいは立ち上がりのリヤホイールスピンで
意図的にリヤを滑りやすい状態にして、「クルッ」と曲がることがありますよね?
昨今のF1のような、あんな長いホイールベースでモナコのようなRのキツいコースを
あんな速度で曲がれるのは(特にトンネル出たところのコーナーなど)
コーナーごとにブレーキバランスを調整して「意図的にリヤを滑らせている」からに他なりません。

つまり、どんなにホイールベースが長くても、リヤだけが適度に滑ればどうにでも曲がるわけです。
フロントまでいっしょに滑ると、単に外に膨れるだけですけど。

ただ、これはコーナー進入時の要求であって、
立ち上がり時には逆にリヤが滑っちゃ困ります。
向きが変わったら直ちに安定、即ちアンダーステアになってくれたほうがいいわけです。
ですから、加速状態で微弱なアンダーステアであるようなセッティングを基本として作っておいて、
コーナー進入時のみ、スロットル操作でリヤのグリップバランスを崩して「曲げていく」というのが
総合的に速い走らせ方であり、クルマの作り方、ということになります。
  #あまり脱出時のアンダーが強いといつまでも加速に入れず、遅くなりますから、
  #加速時のフロントグリップに影響する「重心」を前寄りにする要求が働きます。
  #リヤグリップとの兼ね合いで結局50:50〜45:55くらいになりますが・・・。

注意したいのは、モーターの反動トルクをブレーキに使える電動RCカーでは、
「曲げるとき」にブレーキまで使ってしまうと遅くなる、ということ。
スロットルの戻し量だけでコントロールできるから、それでいいし、そのほうが速いので
言われなくても皆さん自然にそうしてます。
通常のレース用RCカーでは、フロントワンウェイを装着し、ブレーキはリヤのみにかかるので
イザというときのリヤタイヤのホイールロックも簡単ですよね。

             * * *

ホイールベースに話を戻して、
ホイールベースを長く取ると、グリップ走行状態では曲がりにくくなるわけですから直進安定性は高まります。
また、ホイールベース延長に対応したロングボディが使えるなら
空気の乱流が減り、ボディが低ドラッグ・高ダウンフォース化します。
そういうメリットはあるわけです。
ただ、レギュレーションで過度に長いホイールベースやボディは規制されますし、
曲げるために無理やりリヤを滑らせる回数が増えるとタイヤ寿命や燃費にも悪影響があります。
直線ばっかり長いといった特殊なレイアウトでない限り、
「総合的にベストな選択」を考えると、規定ギリギリの長大なホイールベースというのは現実的でないわけです。

というわけで、ホイールベースが短けりゃ速いという単純な話ではありません。
タイヤ、モーター、バッテリー、配線の方法、ボディ、シャシー剛性、RCメカ、そして操縦技術などなど、
速さの要素としてのホイールベースの占める割合は微々たるものです。
ただ、Rのキツいコーナーをグリップ走行で抜けざるを得ないようなレイアウトを持つ特定のコースでは、
ホイールベースが短い、曲がりやすいマシンのほうが速い場合は確かにあります。

タミヤGPでは、1周のラップタイムが10秒に満たないような
狭いコースで、180度ターンも2つも3つもあるようなレイアウトをコチョコチョ曲がるので
ショートホイールベース車のほうが楽なことはあるわけです。
でも、23Tストックを使う上位クラスでは、モーターのスロットルブレーキが十分に強く、
コーナー進入時のリヤグリップの制御は容易なので、
ホイールベースによるハンドリングの問題はまったくないです。
むしろ、ショートホイールベースにしてしまうと
不安定と感じるほど挙動が過敏になることもあるくらいです。
ただ、540パワーなら、ショートホイールベースのほうが曲がりやすくて好ましいかも知れません。

いずれにせよコースレイアウトとの兼ね合いで考えるべき問題です。
十分広いコースなら、あえてショートホイールベースを使うメリットはありません。
TA-03以前の昔と違って、タイヤのグリップレベルも格段に上がったので、
通常のホイールベースで十分良く曲がります。
ふぇら〜り伊藤 メール 2004/01/28水15:21 [928]



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