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. <RCT Tips>車高設定について ふぇら〜り伊藤 05/31月23:30[1262]選択
. 下げれば良いというものではないと思います 77大塚 06/01火01:13[1263]
. ロールセンター&サスアーム取付角との絡みでは ふぇら〜り伊藤 06/01火02:07[1266]


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. <RCT Tips>車高設定について返信  
「リバウンド」で探すと結構出てくるハズなんですが、
「車高」について正面切って本質的なというか、素朴な質問がこれまでなかったようなので、
Tipsとしてまとめておきます。

(1)車高と運動性能
車高設定は、モロに運動性能に影響します。
重心位置とそれによるロール/ヨー/ピッチングの3軸方向の慣性モーメントが大きく変わるからです。

実体験として誰にもあると思いますが、機敏に走り回りたいとき、
例えばサッカーするときとか、腰を落として低く走るほうが
小回りが効くことを体験的に感じたことがあるはずです。
そう、重心を下げることによって、路面に対する重心の距離を短縮し、慣性モーメントを小さくすることで
機敏に動けるわけです。

クルマだって同じことです。
通常のRCカーでは、ボディを載せた状態での重心位置は
おおよそバッテリーの真上くらいの高さ、地上からどうでしょう、
おおよそ30mmくらいの位置じゃないでしょうか。

しかし、このとき、クルマの車高(最低地上高)が5mmしかなかったとします。
すると、車高を3mmアップして8mmにすると、重心位置は33mmになります。

あとは計算でどのように慣性モーメントが変化するか導けますよね。
単純に路面からの重心位置の距離に比例してモーメントは大きくなりますから
車高5mmのクルマ vs 車高8mmのクルマでは、30mm:33mm=1:1.1となります。
そう、たった3mmの車高の違いが、10%もの慣性モーメントの差となって現れるのです。

これは大変なことです。もし、車高が3mm高いマシンで同じコーナリング速度を稼ごうと思ったら、
1割増しの慣性モーメントに抗するコーナリングパワーを確保しなければならないのですから
ダウンフォースを1割増やすか、ないしはタイヤの摩擦係数を1割増やすか、あるいはその両方を少しずつ組み合わせるか
しないとダメということになります。
ご承知のとおり、タイヤの摩擦係数を上げるために柔らかいコンパウンドを使えば、磨耗やハンドリングで不利ですし、
ダウンフォースを増やせば抵抗が増えてストレートスピードや燃費に影響します。

そう考えると、車高をほんの1mm下げただけで、ダメマシンが見違えるように走るクルマに変貌するのも
あながち「魔法」ではないわけです。
そして、エキスパートドライバーは皆さん、そんなこと言われなくても経験的に
「車高は低いほうがいい」ということを分かって、できる限りギリギリの高さまで車高を落とす工夫を凝らしているわけです。

(2)最適な車高
では、具体的に何mmがベストの車高なのか?

「そんなこと聞かれても分かりません」としか言いようがありません。
路面によって、シャシーによって、カテゴリーによって、
まったくバラバラだからです。
ツーリングカーの標準的な車高が5mm前後だからといって、
これをバギーに当てはめて考える人はいないでしょう?
また、同じツーリングカーシャシーを使うにしても、
フラット路面の専用サーキットと、小石の多い駐車場では
まるで設定が変わります。
そもそも、車高8mmくらいにしないと小石擦りまくってシャシー底面がゴリゴリでしょ?

路面グリップも大きなファクターです。
石の多い駐車場はグリップ低めだから車高上げてもあまり影響ないですが、
グリップする路面では車高を下げないと転倒(俗に言うハイサイド)しまくってしまいます。

ただ一方で考慮しなければならないのは、
車高をやみくもに下げると、シャシーが加速・減速するときに生じる
ピッチング(シャシー前後の上下方向の動き)によって
シャシー底面が擦れ、タイヤが浮き上がってグリップを失う現象が生じます。
減速時のフロントの沈み込み(バンプ)でフロントシャシーが擦れてアンダーステアが出る現象が代表例です。
まれに、加速時のリヤのバンプでリヤタイヤがグリップを失ってオーバーステア〜スピン、ということがあり得ますが
これはまず見られない現象です。もし発生したら、かなり組み立てに問題アリです(汗)。

ま、それはそれとして
そういうわけで、何でもかんでも下げればいいと言うのではなく、
「物事には限度がある」ということです。
シャシーアンダーを出さない範囲でギリギリ低くする、コレに尽きます。
そして、その限界値は、使用するシャシー、モーター、バッテリー、アンプ、タイヤ、ボディ&ウイングといった
「トータルパッケージ」と走行する場所(サーキット)および走行時の条件(路面温度や気温)のトータルな結果としての
加速度や最高速のレベルによって千差万別です。
たとえ同じ車高、同じシャシーセッティング、同じタイヤで同じときに同じサーキットを走ったとしても、
バッテリーが違えば車重も最高速も違いますから突っ込みの最高速が変わり、フロントの沈み込み量が変わります。
自分はシャシーアンダー出るけど他の人は出ない、とかいうことは
あり得るのです。

また、シャシーアンダーの出る出ないは、
ドライビングスタイルやシャシーのアライメントにも影響されます。
「ガン」と初期のステアリングを雑に切るドライビングスタイルでは
タイヤにも優しくないので良くないのですが、シャシーアンダーが出やすくなるので通常は決して速く走れません。
初期はゆっくり丁寧に切り込んでいくのが速く走るためのドライビングスタイル、という道理です。

アライメントについては、既にこのBBSでも紹介ずみだったはずなんですが、いわゆる「スキッド角」の設定です。
スキッド角設定を最適化して前後のロール軸を重心位置に合わせると
ジオメトリ上はピッチングが発生する余地のないアライメントが出来上がります。
いわゆる「アンチノーズダイブ/アンチスクォート」のアライメントです。
詳しくは
http://www.rct.jp/cgi/bbs/beginner/raib.cgi?lg=x&md=tv&pn=707&ln=481
をチェックしてください。図解入りでスキッド角についての説明があります。

このアライメントが万能なわけではないのですが、少なくともピッチングは極小化できますから
車高はメいっぱい下げられることになります。
でも、どうがんばってもオンロードサーキットでのツーリングカーの車高は4mm以上は欲しいですよね普通は。
一般的には4〜6mmが常識的な線だと思います。
ふぇら〜り伊藤 メール 2004/05/31月23:30 [1262]



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2017/11/22水12:33