RCTシャシー研究室・M分会
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Re: CVAダンパーの種類 [2002/11/08 (Fri) 15:31:07]
[投稿者: ふぇら〜り伊藤]

ちょうどいい機会なので、CVAダンパーの「歴史」についてまとめてみました。
(文字化けを考慮して「U」は「2」と表記します)

(1)「CVAダンパーロング」(50304、86.10発売)
   「CVAダンパーショート」(50305、86.10発売)
  ロング、ショート、ミニという3サイズで展開された、
  タミヤ初のプラスチックシリンダーによるオイルダンパーです(成型色は黄色)。
  このうち、ロング(Item 50304)、ショート(Item 50305)は
  1986年10月にスペアパーツとして同時に発売されました。

(2)「CVAダンパーミニ」(50332、87.11発売)
  CVAがデビューして1年後に、「ミニ」が追加されました。
  キットとしては、87年発売の「ロータス99T」などから採用され、
  バギーやCカー、F101/102などにも幅広く採用されました。
  今では、「元祖CVA」といえばコレを指すと考えていいでしょう。
  シリンダー長が長いのとボディ側エンドがハトメネジ止め式ということで、
  バギーモデルには今でも使われていますね。
  成型色は黄色(一部黒、青など色違いもあり)

(3)「CVAダンパーミニ2」(50519、93.11発売)
  F101/102シャシーやツーリングカーが人気化し、オンロード用としても
  大変普及したCVAダンパーミニの改良版として出てきました。
  シリンダー側の取り付け方法をピロボール式に変更したのが最大の変更点でしょう。
  ツーリングカーでは「ミニ」だとバンプ側のストロークが不足気味で、
  フルバンプするとシリンダーに直接突き上げを食らうため、
  オンロード専用として出てきたのがこのモデル。
  (2)よりもシリンダー長が若干縮まりました。

  キットへの採用は、93.8発売のブリッツァービートルのフロント用が最初のようです。
  ・・・ということで直接的にはブリッツァーのスペアということで出てきたようです。
  
  CVA2タイプは、成型色がすべて「黒」になり、
  シリンダー側エンド部品とOリングキャップ部品に滑り止めの大きなくぼみが彫り込まれ、
  エンド部品自体も大型化していますからひと目で「元祖CVA」と区別できます。

(4)「CVAダンパーショート2(50520、93.11発売)」
  ピロボールエンドタイプ(CVA2タイプ)のオフロード向けロングシリンダー版として
  CVAミニ2と合わせて発売されたのがCVAショート2です。
  成型色はもちろん黒です。
  CVA2タイプとしては最もロングシリンダーのダンパーになります。
  
  キットとしては、93.8発売のダイナブラスターおよび
  ブリッツァービートル(これは見たところリア側のみ)などから付いたようです。
  ただし採用例はごく限られています。

(5)「CVAダンパースーパーミニ(50746、97.6発売)」
  TA-03RS(ポルシェ911GT1)の発売に合わせて登場したのがこのタイプです。
  ローノーズのレースカーボディに対応するため、TA-03RSのフロントショックタワーは
  従来より一段と低くなったわけですが、そうすると上下の寸法が詰まってしまい、
  従来の「ミニ」だとストロークが得られなくなってしまうため、
  シリンダー長がタミヤ製オイルダンパーのなかでも最も短いこのタイプが
  新たに用意されました。成型色は黒です。

要するに、ダンパ−の取り付け方法がOリング+ハトメビスなら元祖CVA、
ピロボールならCVA2というのが大きな区分で、あとはサイズによって
ロング→ショート→ミニ→スーパーミニ、という順番で小さくなる、ということです。
ただし、元祖CVAのミニとCVA2のミニはシリンダー長が異なるので要注意、と。

なお、CVAダンパーはいずれもホップアップではなくスペアパーツ(Item50***系)扱いです。
品番、発売時期については立風書房「タミヤRC四半世紀の記録」で確認した情報です。