RCTバッテリー研究室BBS
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Re: ザップドについて [2001/04/23 (Mon) 04:47:41]
[投稿者: ふぇら〜り伊藤]

ザッピングについては、バッテリーメーカーの想定外の使用法なので、
(そもそもRCの走行用電源という使用法自体が「特殊」と言われちゃってる)
バッテリーメーカーでもろくな研究が行われていないようです。
メーカーなら、ありとあらゆることを研究すべき、という立場にたてば、
変な話なんですが、現実には「特殊な条件を研究してもムダ」ということなんでしょう。

ザッピングについては、ドイツGM社(なのか他社なのか)が特許を有しているそうなのですが、
特許の中身を読んだことがないので詳しいことは分かりません。特許になる、ということは、
科学的な理由説明と再現可能かつ定量的な因果関係が立証されている、ということに
なるのでしょうが、そもそも、「何について?」特許を取っているのか、分かりませんから
実はとんでもなく場違いな部分での特許だったりするかも。これは調べないと分かりません。
誰か特許番号とか知ってると調べが早いんだけどな〜
(でも何百ページも英語やらドイツ語の資料読みたくないよぅ)。。。

閑話休題。
ザッピングについては、上記の「特許の中身を知らない」という前提で、
あくまで「仮説」なんですが、一応の考え方があります。
それは、「急激かつ短時間に大電流(ということは大電圧をかける必要があるわけですが)
を流すことで、電極を意図的に「破壊」し、電極の表面積を増やす」という考え方です。

電池中の化学反応として「結晶の生成・溶解」が生じないはずのNi-MHでも
ザッピングの効果が得られる(とされており、だからトリニティなどが発売している)
という現象もすっきり説明できますし、
電池メーカーが「品質保証できないからやらない」ということとも整合性があるので、
かなり真実に近いのではないでしょうか。

まあ、メーカーとしちゃあ、せっかく一定品質内に作り込んだものを、
わざわざ破裂寸前の電圧かけてブチ壊したようなモノを出荷するなんて、
できっこありませんよね。品質もますますバラついちゃうし。
でも、我々としては、とにかく少しでも高電圧・高電流が得たいわけで、
完全にメーカーサイドの論理と相容れないものがあります。
もうこれはユーザーが勝手に自分のリスクのなかでノウハウを作っていくしかないわけです。

で、私はまだザッピングの機材を持ち合わせていなので実証できないのですが、
上記の理由から、ザッピングするとしたらまず「充電前」が基本になると思います。
Ni-MHでは、結晶が発生しませんから、これだけで十分かと思います。
ただ、Ni-CDでは、充電すると結晶が電極を覆いますから、充電後に再度軽くザップすると
ザッピング電流の程度によっては面白い結果が得られそうな気がしています。

でも、今さらNi-Cdのザッピングノウハウなんて、不必要なんだろうな〜。
今年に入ってパナソニックのセルが新型になり、完全にサンヨー2400Ni-Cdを
凌駕する性能を発揮しはじめているので、
サンヨーも今年の秋までには放電性能を改善した新Ni-MHセルを投入するとみて良いでしょう。

もちろん今年のJMRCAなどのホモロゲには間に合いませんが、
草レースには何の問題もないでしょうから、海外では早々にお目見えするでしょうし、
タミヤGPでもセルのロットでレース使用の可否を区別してませんから、
早期投入は十分あり得ます。
もしかしたら、
タミヤNi-MHパックの次の生産ロットで使われるセルは新型になっちゃうかも?
(↑あくまで推測ですが、2400で起きたことと同じことがありそうな気がする)

ともあれ、
Team TOTALさんのザッピングテストの結果、期待しています!